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片づけで人生が変わるのは「片づけがポジティブスパイラルのスタートになるから」説

今回も「片づけ」と「人生」の結びつきを解き明かすシリーズ。両者には「つながり」があるようだが、明確に説明するのが難しい。そこにミッシングリンクがある。その「見えないつながり」を探る。

今回は、片づけでポジティブ感情になり人間的成長が促され、それによって人生が変わる説を紹介する。

1.ポジティブ感情で人間的成長

ポジティブ感情が人間的成長を促すという理論は、「拡張‐形成理論」と言う。

これは、ノースカロライナ大学のバーバラ・フレドリクソン教授という心理学者の理論。人間的成長が促される順序は以下の通り。

❶ポジティブ感情になる。
❷精神活動が広がる。
❸人間的成長が促される。

(参考文献)

❶のポジティブ感情になると、視野が広がり好奇心や意欲が湧いてきて❷精神活動が広がる。それによって、身体的、心理的、社会的、知的な力が身につき❸人間的成長が促される。その人間的成長で、さらなるポジティブ感情が高まるというスパイラル。

つまり、ポジティブ感情によって、視野が広がり、今まで自分が見てこなかった新たな可能性に目を向けやすくなる。創造性が高まり新たなことをやってみようとする。社会性も高まるため、その実現に向けて人的支援も得られやすくなる。

簡単に言えば、ものごとがうまくいく確率が高くなる。だから、人生が変わる可能性も高くなる。

2.負のスパイラルとは?

逆に「負のスパイラル」では人生は良い方向に変わらないのか?

「エフォートレス思考」を参考にすると、ネガティブな感情が高まると、不平不満に集中し、それによって視野が狭くなり、新たなアイデアが出にくくなり、他者に対しても心を開けなくなり、さらなる不満をため込む。

これでは、人生は良い方向に変わるとは思えない。やはり、ポジティブ感情による「正のスパイラル」で、人生が好転すると考える方が自然である。

3.ポジティブ感情とは?

それでは、上記のスパイラルのスタートである「ポジティブ感情」とは何か。代表例として、以下の10個ある。

喜び、感謝、安らぎ、興味、希望、誇り、愉快、鼓舞、畏敬、愛

(参考文献より)

これら以外にもある。また、全ての感情がテンションを高めるものではなく、「感謝」「安らぎ」と言った比較的静かな幸せのようなものもある。

4.片づけで得られる「ポジティブ感情」とは?

さて、ポイントは、片づけでポジティブ感情が得られるかということ。私が考える主なものは、以下の5つ。

❶片づけると達成感があり、うれしくなる。
❷きれいになっていく部屋をみると、楽しくなる。
❸片づいた部屋の方が、安らげる。
❹好きなものに囲まれた部屋が、好きになる。
❺片づけができてスッキリし、自信がつく。

以上のように、モノを片づけることによって、確かにポジティブ感情になる。

片づけている間は、あまりにもモノが多いと片づくか不安になることもあるが、それを乗り越えた後は、確実にポジティブな気分になる。

さらに、1つモノを手放せば、その空間が確実にスッキリする。片づけという行動に対する成果が見えやすいので、ポジティブ感情になりやすいのではないだろうか。

5.まとめ

以上のように、片づけによってポジティブ感情になり、「拡張‐形成理論」によって、精神活動が高まり、人間的成長が促されることで、人生が変わるとなる。

図示すると、こちら。

片づけ→ポジティブ感情→精神活動の広がり→人間的成長→人生が変わる

片づけて「スッキリした」とか「うれしい」という気持ちこそが、人生を変えていく原動力になる。片づけで人生が変わるのである。この説に納得していただけるだろうか?


(参考文献)


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