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#150:人に教えるとは(教場0-風間公親)

毎クールだいたい家族3人で月9を観るミーハー親子です。今回は木村拓哉さん演じる「教場0-風間公親」。今日の夜は2回目の放送予定。

優秀な刑事を育てる

まだ初回放送を観ただけなので、今後の展開は分かりませんが、基本的な話としては教官役の木村拓哉さんが若手の警官に捜査のノウハウを教えて、優秀な刑事に育てるという話。

以前、スペシャルドラマで放送した「教場」を観た人には分かるらしいが(見逃しました)、クールな反面、かなり圧の強い指導官である。

言葉は少なめでヒントはくれるが、原則は自分で考えろ、という感じ。その上で、見込みがないなら切るぞという剛腕スタンス。まるで昔の職人や伝統芸能の師匠と弟子を彷彿とさせる、徒弟制度のような佇まいである。

世の中は管理職のパワハラ研修が必須の時代。

それに加えて、入社直後に退職する新人の多さに悩む企業も多い。その現実とのコントラストもあってか(もしくは端的にキムタク主演だからか)、スペシャルドラマが人気となって今回レギュラードラマ化した模様。

教育コスト

人に何かを教えるというのは、手間がかかる。

新入社員の場合、最初に合同研修や現場OJT等を通じて、社会人の基礎トレーニングも含めて教育する。システム関連は3ヶ月や半年ほど、プログラミングやIT基礎を研修で教える会社もある。

そういう事情もあり、新卒から僅かな期間で、新人が大量に辞めると社内で問題となる。(まあ採用コストという面も併せてだろうけど)

ドラマ風間公親の場合、高いレベルで捜査能力を身につけることをゴールに見据えている節もあり、生徒をひとりに絞って教えている。また見込みがないとなれば、比較的早い段階でも即クビにして、次の候補を探す徹底ぶり。

これも教育コストを意識した動きだと言える。

ひとりの教官のリソースは有限であり、その中で最大限成果を出すためには合理的な判断。

人に教えること

ところで人に教えることって、そもそもどんなことだろうか。

主に教える側の視点で考えた時、どんな知識や技術、経験にしても、それを会得した人が永遠に保持することは不可能である。なぜなら人は必ず死ぬから。すると誰かに教えるしかない。

そうした高尚な話でなくても、歳を重ねると、あらゆる能力的な面で衰えていく。そうすると全て自分でやる訳にもいかず、他の人に教えて託していかざるを得ない。

つまり好む好まずに関わらず、人はある程度の年齢を過ぎると教える側にまわる仕掛けのようだ。当然それがいくつで起きる出来事なのかは現場や当人毎に違うだろうけど。(生涯現役だという例外の人もいるだろうが…。)

そして冒頭話した教育コストという議論も少し虚しい。もちろん企業としては費用対効果で、自分たちの経済活動を評価しなければ長期的な活動はできない。ただ教育そのものが社会に対する企業の存在価値の一部のような気もする。

人に教える視点

改めて、「人に教えるとしたら」という視点で物事を見直すと新たな発見がある。

最近、以下の本「いかにして問題をとくか」というのを読んだ。

テーマとしては、問題に取り組む上で(※)、どういうアプローチや段取りで進めるべきかを分解して丁寧に解説する本である。

※個人的感想だか、この「問題」という単語を「プロジェクト」や「仕事」等の違った言葉に置き換えて読むと拡がりが大きい

問題を解く側(教わる側)の視点で読んだが、この本にはどう教えるべきか、教える側の視点でも様々なアドバイスが書いてあった。

改めて教える側の視点で読み直すと、新たな気付きがありそうだ。また教える側にもアドバイスする更に高い視座も興味深い。

色々と思い巡らしたものの、今晩の第二話は、気楽に楽しみながら観ると思う。

長文をお読みいただきありがとうございます。

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