麗郷/渋谷
渋谷駅を降りてスクランブル交差点を渡る。
109を見上げながら道玄坂を上がり、ユニクロのある渋谷プライムビルをすぎて、角を右に曲がるとその中華料理店はある。
ユニクロのあるビルが、丸井と肩を並べるくらい「月賦」で有名だったデパート緑屋百貨店だったなんてことを知っているのは、これを書いているおっさんとこのお店「麗郷」ぐらいかもしれない。
それぐらいこのお店は古い。
道玄坂を上がった右手はむかしから繁華なエリアで、小さな飲食店と風俗店、ラブホテルが坂のある路地にごちゃごちゃにひしめく魔界のような場所。
そんなエリアに、麗郷のような老舗がこの街の歴史を眺めながら生き続けている。
ムルギー、名曲喫茶ライオン、喜楽...。
思えばかなりカオスなラインナップ。
渋谷はやっぱり昔から多様性を吸い込んでいた街なのでしょう。
麗郷というお店はじつはそんなにご贔屓にしてきたお店ではないのだけれど、この場所にあるということは記憶の奥深いところでずっと刻み続けられている。ネオンサインとレンガとともに...。
大学生の頃飲めないお酒で飲みつぶれて坂の下で座り込んだり、道玄坂からハンズのある宇田川方面に抜けるのに使っていた獣道。
もちろん、この獣道はいまでも現役だ。
でもその裏手には、再開発と言う名の全てを無菌状態にしてしまうもっとも恐ろしい魔物がひたひたと襲いかかってきている。
決して愛想がよいとはいえない、でもそれが当たり前で、それさえも心地よいとさえ思える店員さん。ほんとはそうでもないけど。笑。
焼きビーフンに、野菜炒め、バーワン。
いつまでこれが食べられるのだろうか。
あ、腸詰食べてない。
では、また。
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