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米国の食品の40%は、食べられることなく廃棄?!アメリカで注目のフードデリバリーImperfect Foodsとは?

1. コロナ渦におけるオンライン宅配サービス利用状況

約1年前に始まった新型コロナウイルスの感染拡大により外出が制限され、生活必需品購入に宅配サービスを利用したり、これまでより利用頻度が増えたという人も多いと思います。アメリカでも食料品をオンラインで購入する人が以前より増えています。Mercatusの調査によると、2025 年までにオンラインでの食料品購入は2500億ドルに達すると見込まれており、これは食料品売上全体の21.5%を占め、新型コロナ発生前の1.6倍以上の増加になるそうです。(Source:FOOVO

Grocery Shopping Behavior, project that online grocery will account for 21.5% of total grocery sales by 2025 – an estimated $250 billion- which is a more than 60% increase over pre-pandemic estimates.

(Source: Mercatus)

2. Imperfect Foodsとは?

我が家には、3歳の娘と0歳の息子がいるのですが買い物は毎回一苦労。そんな時に食材を宅配してくれるサービスには、以前からとても助けられています。
今回は、その中の一つサンフランシスコ発Imperfect Foods(インパーフェクト・フーズ)=完璧ではない食品をご紹介します。Imperfect Foodsはフードロス問題に取り組むため2015年に設立されたスタートアップ企業です。売れ残った商品や余剰野菜、見た目が悪い規格外品を集め、消費者に定期的に安く届けてくれるのフードデリバリーサービスです。

アメリカ農務省(USDA)によると、アメリカでは供給される食料の30-40%が廃棄されており、これは1610億ドルの食品に相当するとされています。この、膨大なフードロス減らすために、アメリカは2030年までに食品廃棄物を半分にするという目標を設定しています。

In 2015, the USDA joined with the U.S. Environmental Protection Agency to set a goal to cut our nation’s food waste by 50 percent by the year 2030.
                          (USDAより引用)


3. なぜImperfectなのか?

口にするには全く問題のない食べ物でも、カタチが歪だったり、傷がついていることにより廃棄されてしまうという現実があります。Imperfect Foodsでは、フードロスを減らそうという理念を掲げており、スーパー等では取り扱いが難しい野菜や果物をB2C で届けています。なぜImperfectなのか大きく6つの理由を挙げています。

1.見た目の問題: 通常、スーパーでは見た目が綺麗で、傷がついていないものが好まれる。つまり、傷ついた果物や野菜はジューサーに入れられジュースとなるか、廃棄されてしまう。
2.規格に沿わない:特定の種類の食品は、買い手が設定した細かな仕様を満たさない場合、買い手がつかなくなる傾向があるそう。
3.余剰/過剰在庫:収穫量が予想よりも多くなってしまった場合や、買い手により急に注文をキャンセルをされた場合、行くあてのない食品が生まれる。4.過小評価:十分な需要がないというだけで、その食品は無駄になってしまう。
5. パッケージのリニューアル:古いパッケージのものは、中身が同じだとしても行き場を失う可能性がある。
6.賞味期限が近いもの:従来の小売店では、有効期限が残り数か月以内の商品は在庫におきません。Imperfect FoodsではShort-coded(賞味期限の近いもの)を調達し、それでも問題ないという方にお届け。

4. 注文方法

注文方法は、まず食の好みを設定します。

1. なんでも食べる
2. Low carb(低炭水化物)
3. ベジタリアン
4. ビーガン

私は1に当てはまるので、I eat it all(なんでも食べる)を選択。

そして、オーガニック、レギュラーの2種類があるので選択。

オーガニックコースは、5-6kgの野菜やフルーツで$24プラス送料が$4.99。
レギュラーコースも容量は同じで、$16でした。
届く野菜は、一旦決められているのですが、配達日の3日前までに自分でカスタマイズできます。届く野菜や果物一つ一つに、なぜImperfectなのかの理由が説明されており、生産地も記載されているので安心です。

これはサンプルですが、Imperfectionのところに、Surplusと記載されてあるので余剰野菜だとわかります。
Detailsには料理の仕方の提案もしてあるので、この野菜どうやって調理したらいいのと迷った時に便利です。以前注文したときは、本当に見たことない野菜が届き、自分では使いこなせず、ご近所さんにあげたことがあるので、調理方法が書いてあるのもありがたい。
これが実際に届いたダンボール。このようなメッセージが記載されています。

"40% of the food in the U.S. goes uneaten"
「米国の食品の40%は食べられることなく廃棄されています」
"$218 billion in food is thrown away every year"
「毎年、2,180億ドル(約23兆円)分の食品が廃棄されています」
”21% of fresh water supply is used to produce wasted food.
「給水の21%が廃棄食品を作るために使用されています」
”20 billion pounds of fresh produce go on harvested or unsold each year.
「毎年200億ポンドの新鮮な農産物が収穫されるか、もしくは売れ残っています」

5. まとめ

少しの傷で廃棄となってしまうお野菜や果物。歪なものや色の付き方がまばらな物もありますが、家庭で食べる分には全く問題ないです。むしろ、お安くオーガニック野菜が購入できて家計にも優しい。
規格外の野菜や果物、 余剰野菜など農家から出るマイナスをプラスする発想に共感して応援しているサービスです。Imperfect Foodsはこちらのリンクから申し込むと$10オフになるそうです。

日本でも、似たようなサービスがないかと調べてみました。豊洲市場では、ちょっとした訳あり商品、特別な理由で大きく値下げになる品など、一般の店舗に並ばない“秘密”のお買い得品を市場や産地から直接お届けしてくださるそうです。きっと他にも色々なサービスがありそうですよね!
無理して行うのではなく、美味しくフードロスに削減に貢献していけたらいいですよね!

Source: Imperfect Foods, Foovo, Mercatus



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