どうなっているの?世界各国の温室効果ガス削減目標【解説8】
お久しぶりです。2022年の夏も終盤に差し掛かり、今年も残り4ヶ月程しかない現実を受け止めきれていないスタッフTです。
ということで、大分時間が経ってしまいましたが、今回はパリ協定後の世界各国の温室効果ガスの削減目標について簡単にご説明します!
1 2℃未満に抑えられない!?
2015年のパリ協定では、世界全体の長期目標の中で、「産業革命以降の温度上昇を2℃未満、できれば1.5℃に抑える努力をする」ということが定められました。
そして、各国はそれぞれNDC(温室効果ガス削減・抑制目標)を策定し、UNFCCC(気候変動枠組条約事務局)に提出しました。
ところが、いざ蓋を開けてみると、全ての国の目標を積み上げても2℃未満に抑えることができない内容でした・・・。
2 既に約1℃上昇した世界の平均気温
さらに2018年、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)により、「1.5℃特別報告書」というものが出され、次の事などが指摘されました。
3 気候サミットの開催
その後、2021年にはアメリカのバイデン大統領の声かけで、世界各国・地域の首脳40人のほか、企業経営者、環境団体関係者が参加する「気候サミット」が開催されました。
サミットでは、アメリカが削減目標の引き上げを行うと宣言したことで、その他の国もそれに追従するように削減目標を引き上げたり、石炭消費の縮減を表明したりするという動きがありました。
ちなみに、日本はこの時に2030年の削減目標について、2013年度時点の26%削減から、「46%削減を目指し、さらには50%の高みに挑戦する」という目標に修正し、これが現在の目標となっています。
「1.5℃を実質的な目標としていること」、「日本では、2030年までに46%削減、2050年にカーボンニュートラル達成」と言われているのは、このような背景があるからなのですね。
4 各国の削減目標
最後に、世界の主要各国の削減目標の一覧を載せておきます。
多くの先進国が2050年までにカーボンニュートラル達成を目標としていますね。
ちなみに、各国のNDCは、下のUNFCCCのサイトで見ることができるので、興味がある方はのぞいてみてください!
ということで、今回はここまでです。
カーボンニュートラル達成を目指す理由が少しわかったのではないでしょうか?
ぜひ、皆さんもカーボンニュートラルの達成に向けて、身近なところから取り組んでみてください!
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