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コンサルの潮流 Part.1

前回「コンサルの歴史」では、

コンサルの歴史は短いのですが、時代にあわせて、求められる価値や提供すべき価値がかわっているため、それに合わせて、会社の形から事業までをかえてここまできています。

これから時代、変化がはげしく、イノベーションが求められる中で、将来的に各コンサル会社がどのような企業になっていくべきかを、模索している状況です。

と、お伝えしました。

そこで、今回は、そんなコンサル業界の現状はどうなっているのかをお伝えしていきます。

数年前から起こっているコンサル業界のあたらしい潮流は、以下の3つです。

1.事業投資
2.高級派遣
3.フルサービス

1.事業投資

事業投資とは、投資先の会社や事業を選んで、そこに資金と人財を投入し、事業を成長させることで、収益を得ることです。

収益を上げる方法は、事業そのものから得られる収益(インカムゲイン)と、成長した会社・事業を売って得られる収益(キャピタルゲイン)があります。

分かりやすくいえば、企業に相談されてその課題を外から解決するコンサルティング事業にくわえて、コンサルが自ら経営者となり、中から事業を成長させるのが事業投資です。

ベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファンドや商社などがやっている営みにちかいです。

なぜ、コンサル会社が、事業に手をだすのか。

コンサルティングをする中で、クライアントの経営課題が見え、その解決策を考えます。

その解決策の中には、新しい事業をはじめるべき、とか、事業に資金投入して拡大するべき、という戦略もでてきます。

ただ、その戦略は、実行しなければ絵に描いた餅になってしまいます。

もし、クライアントが自己資金でその投資ができない場合には、成長を助けるために、コンサル会社が資金を投入して、会社を作ったり、事業を拡大したりします。

クライアントに適切な人財がそろっていない場合も多いので、人財も投入します。

コンサルは、「言いっぱなし」だとか、「リスクを取らない」だとか、言われることがよくありますが、この場合は、みずからが考えた戦略を、みずからがリスクを取って実行していく形になります。

そうやって、さきほど述べたようなリターン(収益)を得るのです。

また、コンサルは、「経営がわかってない」だとか、「事業をやっている側の視点で考えられない」だとか、言われることもあります。これは、事実なので、当たっています。

その点で、実事業をする中で、経営を経験し、実務を経験することは、上記の弱みを解消して、コンサルティング事業のパフォーマンスをさらに上げるために必要なことです。

ただし、事業投資による収益を狙うばかりに、本業であるコンサルティングでのアドバイスが客観的でなくなってしまう危険性があります。
わたしの会社でもそのようなことも見られます。

そのため、コンサル会社は、あくまでもコンサルティングを中心におき、事業投資にかたよった戦略を作らないように意識する必要があると思っています。

なお、元ボストン コンサルティング グループ、その後、ドリームインキュベータ(DI)の設立をした堀紘一さんも、以下のように語っていました。

プライベートエクイティ(PE)に限れば、コンサルティングに近い部分もある。まだ小さな会社をより大きく育てるのがPEだからね。だからコンサルティング会社がPEをやるのは、それなりに成功確率はあると思う。


意外と長くなってしまったので、続きは、次回にします。


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