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みんなで社会を前進させたい!目指すのは、誰もが安心して社会と向き合える未来

この国や地球に対して、私たちが「もっと関心を持てる社会」を実現するためには一体何ができるだろうか。そんな問いから生まれたのが、社会課題への参加と対話のためのSNS『Surfvote』です。

「部活動を地域移行するべきか?」「文章生成AI(人工知能)を学校教育に導入すべきか?」など、身近ながらテーマ性のある問いに対してユーザーは投票し、意見のある者はSNS上で議論を深めていく。

そんなSurfvoteを運営するメンバーの一人、広報・PRを担う伊藤あやめです。学生時代にはスペインへ留学し、自国の政治に対して活発に議論する国民性に触れたことで、一人ひとりが社会に関心を持つことの大切さに気づきました。

今回はインタビュー企画の第1弾として、Surfvoteを世の中に広めることの意義やビジョンを共有する仲間と共に働くことの魅力について、伊藤が語ります。

ポリミルで広報を担う、伊藤あやめ。

【プロフィール】
上智大学外国語学部イスパニア語学科出身。大学卒業後は、伊藤忠グループ非鉄金属原料部で英国アルミメーカーの日本代理店を担当した。Polimill社では、Surfvoteの利用ユーザー数増を目指し、地域SNS・広報PRを中心に幅広く仕事を手がけている。

多様な意見から「共通の価値観と合意」を得るSNS

まずは、Surfvoteのサービス内容についてご紹介します。Surfvoteは社会に存在するさまざまな課題について人々が理解を深め、自分の意見や立場を投票という形で表明できるプラットフォームです。

ユーザーはSurfvoteのサイト上に掲載されている課題(ここではイシューと呼ぶ)の中から気になるものを選び、アンケートのような形で投票します。

投票結果は、投票数とコメントを分かりやすく表示。

これがもっともシンプルな参加方法で、投票を終えるとほかのユーザーがどの回答を選んだのかがグラフで確認でき、自分と他者の考えに相違があることに気づきます。

この先は任意ですが、ユーザーは「自分がなぜそう考えたのか」の理由をコメントすることができます。同様に、ほかのユーザーのコメントを通して、イシューに対して多様な考え方や複数の論点があることを知り、イシューを深く理解する機会が得られます。

投票結果の締切日まで、ユーザーは投票先を自由に変えられるため、投票期間中はイシューについて納得いくまで考え、より納得した形で意見を届けられるわけです。

一般的なアンケートとSurfvoteとの違いは、つながりや意見調整。

加えて、Surfvoteのもう1つ大きな特徴は、投票結果が関係省庁(総務省、法務省、デジタル庁など)に提出され、政治・政策の活動として反映される点です。

これがどんな意味を持つのか。日本の選挙の仕組みと比較しながら説明します。

選挙の際、私たちは自分の考えと近い立候補者を選ぶことが多いと思いますが、立候補者の掲げる政策と意見が100%一致することは稀なはずです。

「この政策には賛成だから投票するけど、一方であの政策には議論の余地があると思う」と、投票前に悩むことも多いと思います。

その点でSurfvoteはあくまで個々の「イシュー」に対して投票し、意見を交わす。その結果を民意として社会に表明できることが最大の価値だと考えているんです。

既存のSNSでも似たようなことはできると思いますが、違いは関係省庁に意見が提出される点、そしてもう1つの特徴として「炎上対策」があります。

SNSで散見されるのは、不特定のユーザーによる心無い発言で誹謗中傷が広まってしまう現象です。議論ではなく、意見の「発散の場」になってしまっている。

炎上によって誰かが傷つくことは、絶対にあってはならないことです。そこでSurfvoteでは、誰かの意見に対してコメントができない仕組みになっています。

投票後に自分のコメントを入れる場合も、「そう思う理由を教えてください」と促すような工夫をし、論点から外れないようにする。

私たちはSurfvoteを「社会課題への参加と対話のためのSNS」と考えています。

意見があっても言い出せない「サイレントマジョリティ」を新たに作り出さないこと、1つでも多くの社会の意見を拾い上げること。そこにSurfvoteの価値があります。

一人の働きかけで「社会の変化」を実感できる仕事

私が政治や政策に興味を持った経緯をお話しします。

学生時代にスペインへ留学していた頃、キャンパス内で度々ストライキがあったんです。日本ではあまり見られない光景だったので、学生の政治に対する関心の高さに驚きました。ランチの時も政策に関する話題で盛り上がったりして。

こうした体験を重ねながら、将来は国や社会に対して働きかけられる仕事がしたいと考えるようになりました。

バルセロナの大学にて、LGBTI に関するイベントに参加した時の様子。
フェミニズムについて一緒に学んだ友人と撮影。

もともと政治に興味はありましたが、仕事で関わりたいと思えたのは、留学先での出会いのおかげだと思います。当時、世界ではアメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が選ばれたことが話題になっていて、より世界がダイナミックに変わる瞬間だった。そのことも私の価値観に影響を与えました。

大学の卒業論文でも「アメリカの大統領選挙におけるSNS活用」をテーマに扱ったので、今のSurfvoteの活動にもつながっていますね。

前職では日本の大手商社で貿易関連の仕事をしていました。貿易の仕事は経済や外交の影響を受ける仕事なので、直接的に政治へ関与できるわけではないものの、非常に充実した仕事ができていました。

それでも転職に踏み切った背景には、2つの理由があります。

1つめは誰もが社会に参画し、身の回りで起きていることに興味関心を持てる社会にしたいと考えたから。2つめは、自分の仕事によって些細なことでも良いので社会に変化を起こせたという実感を得たいと思ったからです。

そういう意味でSurfvoteは、私が求めていたサービスそのものでした。しかも運営会社のPolimill社は2021年に設立されたばかりのスタートアップなので、一人ひとりに大きな責任と裁量があります。

何か挑戦したいことがあればすぐに手をあげられるし、周りのメンバーもすぐに「よし、やってみよう!」となります。良くも悪くも自分次第の環境ですが、だからこそ働くことに対するモチベーションが湧く。

今は自分のやりたかったことに対して、全力で向き合うことができています。

一人ひとりの「意見」が社会を動かす原動力に

Surfvoteではさまざまなイシューに投票することが可能。

Surfvoteでは日々、さまざまな議論が交わされていて、起点となるイシューも定期的に投稿されています。

編集部が常にアンテナを張って、将来的にみて社会課題と成り得る事象に対してイシューを投げかけるようにしています。また、専門家や有識者による投稿も多いため、思いがけない問いから深く考えさせられる場面もあります。

例えば最近では「家族旅行のため、子どもに学校を休ませることに賛成か反対か?」というイシューがありました。賛成と反対のどちらが多かったか、実際に寄せられたコメントにはどんな意見が多かったのか。ちょっと気になりませんか?

Surfvoteでは、編集部と専門家、有識者のほかに、地方自治体もイシューを投げかけることができます。その中で私は、奈良県の田原本町(たわらもとちょう)が投稿した「保健師の仕事を知っていましたか?」というイシューが印象に残っています。

というのも、実は私が田原本町の現地に赴き、保健師の方にインタビュー取材を設けて投稿したイシューだからです。

田原本町の保健センターでは現場の生の声を聞いた。

私が直接現地に行きました。保健師という職業名は聞いたことはあっても、実際にどんな仕事をしている方々なのかは意外と知られていなかったりする。私はそういった、地域に欠かせない団体や組織、職業にスポットライトを当てたいと思っているんです。

このイシューを展開したことで、Surfvoteのユーザーや実際に田原本町で暮らす方々から「初めて保健師の仕事内容を知り、感謝したいと思いました」などのコメントも寄せられました。

私たちの狙いとしては、パブリックコメントのような役割を持たせ、政策等を決定する際のエビデンスとして活用してもらえたらと考えています。Surfvote自体がもともと政治や政策への関心を高め、社会課題への参加を促す目的があります。

悲しいことではありますが、多くの地方自治体ではパブリックコメントが形骸化してしまい、本来の機能を果たせずにいるとの声もあります。そういった場面でSurfvoteを活用していただくことで、意見の総意を再確認する場にしてもらえたら嬉しいです。

目指すのは、誰もが安心して社会と向き合える未来

かなり具体的ですが、日本の全人口の5〜10%がSurfvoteに参加している状態を目指して、広報活動に取り組みたいと思っています。サイレントマジョリティの声を拾い上げ、みんなで社会を前に進めることができる未来を作れたら、日本も大きく変わる気がするんです。

私も社会を変えたいと思っている一人として、Surfvoteを日本全国に伝えていきます。これからサービスも拡充して、もっと多くの方々にとって使いやすく、安心して社会と向き合える場所を作っていきますので、どうぞよろしくお願いします。

一人でも多くの方がSurfvoteを利用してくれたら、本当に嬉しいですね。Surfvote - 社会の課題に発言しよう


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