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夫婦の内省日記②〜休日の過ごし方〜

休日の午後。川の近くの公園の木陰にはった簡易テントで座っていた。「風が気持ちいいね。」休憩のため戻ってきた妻が椅子に腰掛けながら言う。「思っていたより涼しいね。」遠くでボールを追いかけて走っている子供たちを眺めながら夫婦の会話を交わす。

「せっかくの休みなんだから家でダラダラしてないでどこか行こうよ。」妻が不満そうな表情で言う。「外で遊びたいよう」子供たちも退屈そうにしている。季節は秋にも関わらず、外は日差しが強く、真夏のような暑さだ。自分は外に出るのが正直億劫で、冷房のきいた家でゆっくり過ごし体を休めたかった。が、「じゃあ近くの公園に遊びに行こうか。」渋々出かけることにした。

駐車場に車を停め、トランクから簡易テントやレジャーシート、組み立て式の椅子をおろし、ワゴンに乗せる。太陽がジリジリと照りつけるアスファルトの上り坂をワゴンをひいて登る。公園に着くまでの道を歩くだけでもいい運動だ。額からじんわり汗が流れる。公園で人が少ない木陰を見つけ、テントをはる。子供たちが椅子を組み立てるのを手伝ってくれた。成長を目の当たりにできた瞬間だった。

休む間もなく息子のサッカーのパス練習の相手をする。ボールを蹴る方向をコントロールするのはまだまだだが、勢いは強くなった。自分の後ろにボールをそらさないよう、左右に走りながらボールを受ける。ゆっくりでいいからなるべく相手が受けやすい場所に蹴るように。息子に声をかけながら、ボールを蹴り合った。

「パパ、自転車の練習するよ!」相変わらず強引な娘の誘い。娘は自転車を難なくこげるようになり、こぐスピードも早くなった。歩いているとどんどん置いて行かれるので、ジョギングしながら、娘の後ろについてサイクリングロードをまわる。

妻と交互に子供たちの相手をし、気がつくと2時間経っていた。テントに戻り、休憩する。ずいぶん汗をかき体の中に溜まっていたものが排出され、何だか体が軽くなった気がした。「疲れるけど、すっきりするね!」顔を真っ赤にした妻が戻ってくる。妻も子供について相当走りまわったようだ。子供たちはまだ追いかけっこをしている。そろそろ帰ろうかと子供に声をかけるが、遊びたりないのか今度は遊具がある場所に連れて行かれる。

日が傾き、公園から駐車場に戻ってきた。さすがに子供たちも疲れた様子。家に帰ろうと車を出すと、後部座席に座った子供たちが既に眠っている。たくさん遊んで疲れたのだろう。「外に出ると体は疲れるけど、心地よい疲れだね。」助手席に座る妻がいう。「そうだね。出かけて良かったよ。」「でしょー!」何でもない会話だけど、忙しくてできてなかったな。外に誘い出してくれた妻に感謝しつつ、車で家へ向かった。

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