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RPAの「思っていたより〇〇」をなくすためにお伝えしたいこと

はじめに

 皆さんの明るい未来に貢献したい、赤松です。
 さて、皆さんはRPAにどのようなイメージをお持ちですか?
 今回は「RPAはとっても便利そうだ!」と思っている方にも、「操作が難しそうだな…」とお悩みの方にも、ちょうどいいRPAの姿をお伝えしていきたいと思います。

こんな方に向けた内容です

  • RPAを導入検討中で、なんとなくイメージをお持ちの方

  • RPAをうまく使えるか、不安や心配事がある方


RPAって難しそう!いうイメージについて

プログラミングができないと使えない、は間違い

 パソコンの自動操作ってプログラミングでしょ?できないよ!と思っている方は、ご安心ください。私もプログラミング未経験者ですが、RPAはしっかり使いこなしています。
 RPAは「Webブラウザを開く」「指定のURLにアクセスする」など、コマンドと呼ばれるパーツを組み合わせることで、PCを操作することができます。そのため、プログラミングの知識・技術・経験は必須ではありません。
 例えるなら、料理を材料から作って提供するのがプログラミング、すでに出来上がっている料理を少しずつ容器に詰めて提供するのがRPA、という感じです。

プログラミング知識が全く必要ない、というのも間違い

 矛盾するようですが、プログラミングに関する知識を全く使わないわけではありません。例えばWebブラウザのHTMLを表示させたり、PCのタスクスケジューラを使ってロボットを起動させたりと、普段の業務では使わない言葉・操作が出てくることもあります。
 ではそれが難しいかというと、そんなことはありません。繰り返し述べますが、私もプログラミング未経験から始めました。RPAを使い始めて1か月後には、先に述べたようなHTML・タスクスケジューラは、しっかり使いこなすことができました。大事なことは「あらかじめ知っていること」ではなく、「必要な知識を吸収していくこと」です。
 ある程度のPCスキルは避けては通れませんが、苦手意識を持たずにチャレンジしていただけると、とてもうれしいです。

パソコンが高性能じゃないと使えない、は間違い

 多くのRPAツールは、動作時の推奨環境を提示しています。例えば、「OSはWindows10以降のバージョン」「オフィスソフトは2019以降」「メモリ4GB」などです。
 PCがハイスペックじゃないと、RPAが動作しないんじゃない?とお思いかもしれませんが、経験上からも、提示されたスペックを満たしていれば問題ありません。
 ただし、PCに負荷の高い業務を行うことが想定されている場合は、注意が必要です。例えば、稼働時にアプリケーションがいくつも起動するのであれば、手動でその状態を再現してみて、安定して動作しているか確認してみるとよいでしょう。
 個人的なオススメは、「メモリは8GB(以上)」が安心だと考えます。Windows10以降のOSでメモリ4GBだと、オフィス製品の起動などに遅れが出るかもしれません。
 推奨環境に満たないPC等を使用する場合は、予期しえないエラーの可能性があります。提供企業からも動作が保証されないと思われますので、ご注意ください。


RPAはとても便利そうだ!というイメージについて

導入後すぐに効果が出る、は間違い

 月並みな言葉ですが、RPAツールは導入がゴールではありません。導入後にロボットを作成し、業務の自動化を通じて企業を成長させていくことが目的です。
 もちろん、その業務自動化の準備を進めていくのは「人」です。業務の選定・業務フローの確認・ロボットの作成・テスト運用と、本稼働までには多くのステップがあります。操作に慣れないうちは、なおさら時間がかかることでしょう。
 RPAに即効性を求める場合は、RPA開発を外部に委託したり、提供企業からのサポート(自社の担当者と一緒に開発してもらうサービスなど)を受けることを検討してみてください。

RPAは超高速でPC操作をする、は半分正解

 業務をRPAで自動化した場合、人がするよりも早くなると思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。主な理由は、RPAがPCを乗っ取るように操作するという特性にあります。
 例えばExcelを操作する場合、単純なコピー&ペースト、行や列の削除、ファイルの移動や名前の変更など、手動より圧倒的に早い操作が多数を占めますので、RPAで業務効率化が可能であることは間違いありません。
 一方で、Webサイトからデータをダウンロードする作業などは、Webサイトの表示・ダウンロードボタンのクリック・ダウンロード完了まで待機など、ある意味で人間っぽい動きをしてもらう場合があります。
 「Webサイトのお気に入りはどれだっけ?」「パスワード忘れた!」「データの抽出条件を間違えた…」など、細々とした探し物・間違いがなくなるため、手作業よりも早い場合が多いでしょう。ただ、過剰に良いイメージを持つと、ちょっとガッカリしてしまう可能性がありますのでご注意ください。

エラーが全く起きない!は間違い

 RPAはPCを正確に操作してくれる!というイメージもお持ちではないでしょうか。
 常に同じ操作をするという点ではあっていますが、失敗しないということではないので、注意が必要です。
 例えばWebブラウザで情報収集をする場合は、通信環境の影響を受けます。Webサイトのデザインが変われば、ロボットが正常に動作しなくなることもあります。Excelでデータをコピーする場合も、コピー対象が10行と10,000行とでは、時間のかかり方が違います。
 一度完成したロボットでも、このように何かを原因としたエラーが起きる場合はあります。
 そのため、動作の様子は定期的に確認する必要があります。エラーが出ている場合は、その原因を分析・対策して、再発防止に努めましょう。

RPAは人件費削減のツール、は個人的に間違い

 RPAを導入すると人件費が削減できる!と考える方や、業務が自動化されると私の仕事がなくなる?と不安になる方がいらっしゃいます。
 お気持ちとしてはごもっともですが、私としては「RPAは人件費削減ツールではない」とお伝えしたく思います。
 業務の自動化で注目していただきたいメリットは、主に次の三つです。

  • 職場環境の改善(残業やミスを減らし、ストレスを軽減する)

  • 業務効率化(単純作業を減らし、コア業務に集中する)

  • 企業のDX推進補助(新しい仕事を進めるための時間を確保する)

 今現在、企業で働いている方は、誰もがその企業・業態に精通したスペシャリストです。RPAに作業を任せた後も、それまでの業務で培ったスキルを活かし、新たな業務で活躍していただきたいと思います。また、RPA導入に不安を抱える従業員がいると、RPAの活用・定着率に問題が出る恐れがあります。導入担当者や経営者の方は、RPAをどのような目的で使うのかを、従業員の方によく説明していただけると幸いです。


RPAの具体的な機能について

AI-OCRのように、画像から文字を読み取ってくれる?

 AI-OCRとは、紙をスキャンしたり、画像データを読み取ったりして、そこに書いてある文字をテキスト化する機能を指します。
 RPAでこのような画像読み取り→文字起こしができるかは、製品により異なります。「テキストを読み取れるPDFデータなら可能」「その他の画像も可能だが精度が低い」など様々なので、事前によく確認してください。
 また、単純に画像の形を認識する「OCR 画像認識」と、文字を認識して推測・変換する「AI-OCR」は別物なので、こういった点にも注意してください。

パソコンを操作したら、業務手順を記録して自動化してくれる?

 Excelでマクロを作成する場合は「マクロの記録」というボタンを押した後の動作を、自動で記録してくれます。実行ボタンを押すと、記録開始から終了までの一連の動作を再現してくれます。
 RPAでも同じように、マウスやキーボードの操作を記録してくれる機能があります。ただ、これですべての業務を自動化をするのは難しい、というのが個人的な見解です。
 例えばアプリケーションを起動する場合ですが、普段はデスクトップ上のショートカットをクリックしているとします。この動きをRPAで動作記録した場合、「PCのこのあたりにマウスポインタを動かして、ダブルクリックする」という動作が記録されます。これは、ショートカットの置き場所が変わったり、PCの画面の大きさが変わったり、ちょっとした変化でエラーを起こす可能性があります。
 また、私たちは普段何気なく、アプリケーションを起動したらディスプレイに表示されるまで待つ、という動作を行っています。これをRPAで行う場合、「アプリケーションを起動」から「次の操作」までの間に、どのくらいの待機時間を設けたがいいのか?など、細かな調整も必要です。
 製品によっては、ショートカットの配置が変わっても対応できたり、待機時間を自動的に取ってくれる場合があります。契約前の無料トライアルを利用する、提供企業に開発デモをしてもらうなど、開発の難易度を確認しておくとよいでしょう。

画像を認識してクリックしてくれる?

 人が操作する際は、デスクトップ上のアイコンや、Webページ上のボタンなどを、目で見て「これだ!」と認識・操作しています。
 RPAにも画像認識の機能があり、事前に指定した画像をクリックする、などの操作を設定することが可能です。
 ただし、この機能にも状況によって精度のバラツキが考えられます。例えばデスクトップ上のアイコンについては、デスクトップの背景の影響を受ける可能性があります。背景に色鮮やかな写真が設定されているなどの理由で、背景とアイコンの境目があいまいになってしまうと、RPAが画像を認識しづらくなるためです。
 デスクトップの背景はご自身で調整が可能ですが、Webページ上の表示などは、そうもいかないことがほとんどです。そのため、あらゆる操作に画像認識を使うことができる、とは想定しないほうがいいでしょう。

まとめ

 今回の内容を簡単にまとめます。

  • RPAに難しいイメージをお持ちの方は、サポートを受けながら安心して取り組んでください。

  • 便利な機能のイメージについては、間違いがないか提供企業に確認しましょう。無料トライアルができる場合は、しっかり活用しましょう。

  • ツールの使用感やサポート体制を確認し、使い続けるうえで心配がないか確認しましょう。

 RPAに対するイメージは変わりましたでしょうか?難しいものと構えすぎず、しかし便利なものだと過信しすぎず、製品を確認しながらイメージを固めていっていただければと思います。

【宣伝】RPAツール「マクロマン」公式パートナー企業として活動しています

 私の所属するニューコ・ワン株式会社は、株式会社コクー様の公式パートナー企業として、RPAツール「マクロマン」の運用サポート・ロボット開発受託を行っております。
 マクロマン最大の魅力は、ツール本体の利用料が無料!いつまでも、何台でも、何度でも!RPAが無料で利用ができます。
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