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「五感で楽しむ音楽会」レポート

記事:まりな

バディウォーク東京for allの後援助成団体である、テレビ朝日福祉文化事業団様にお声がけいただき、10/21に行われた"障がいのある人もない人も一緒に楽しめる"「五感で楽しむ音楽会2023」に行かせていただきました。

5歳の長女と2歳の長男、生後2ヶ月の次男を連れて音楽会なんて大丈夫かな、と心配しながら会場に到着しましたが、あたたかく受け入れてくださるスタッフの方々にまず感動しました。観客は白杖をもった方や聴覚の不自由な方、ご高齢の方から学生・子どもまでさまざまです。

この音楽会では、聴覚や視覚の不自由な方のための鑑賞サポートとして、点字プログラムの配布、同時手話通訳による司会進行、司会者や出演者の話す言葉をリアルタイムで文字起こしするUDトークのスクリーンアウトを行っていました。また、耳だけでなく肌で音や旋律を体感できるようにと開発された「抱っこ型スピーカー」も準備されていました。ホワイエで体験させていただいたのですが、見た目はカラフルなソファークッションのようでとても可愛いく、割と軽量で子どもでも楽に抱っこでき、リラックスしながら音楽を楽しめそうでした。以前別のコンサートで、「手話パフォーマー」という、舞台袖で演奏のイメージを全身で表現してくださる聴覚サポートの存在に感激したのですが、このクッションもぜひいろんなコンサートで活用されて欲しいと思いました。

プログラムがおもしろくて、1部はヴァイオリンのクラシック音楽演奏とパントマイム、2部は打楽器アンサンブルとジャグリングという内容。

音楽会でパントマイムとジャグリングってどうゆうこと?と思ってましたが、川畠さんの奏でる繊細な「チャルダッシュ」の旋律にあわせて、パントマイムの山本さんの滑稽なダンスが絶妙にマッチしていてびっくり。そのあとの山本さんのソロパフォーマンスは声を上げて笑ってしまうほど面白くて、音楽会に来たということを忘れてしまうほどでした。そして2部は打楽器アンサンブルとジャグリング。マリンバが軽快な「剣城の舞」の演奏で始まり、手拍子や足踏み、ボディパありの観客巻き込み型の演出で、少し疲れ始めていた子どもたちもノリノリで楽しんでいました。続くジャグリングパフォーマンスはすごくカッコよくて光の演出も入ったハラハラドキドキの目が離せないステージ。打楽器アンサンブルとのコラボも素晴らしくて、本当にあっという間の2時間でした。最後は、出演者も観客もみんなで一緒に「花は咲く」を歌ってクロージングとなりました。

長女は手話を交えた司会にも興味を持ち、楽しそうに真似しながら見ていました。ダウン症のある音楽好きの息子は、楽しかったのかずーっと声を出しながら見ていたので(歌ってたのかな?)、2部の中盤から完全燃焼して爆睡していました。みんながそれぞれ自分にあった方法で楽しめる音楽会、本当に楽しかったです。

全く違うジャンルが融合する楽しさ、想像できないことがおこるおもしろさ。少し大袈裟かもしれないですが、今回の音楽会でめざしたい「共生社会」の在り方を垣間見たような気がしました。ひとりひとりが自分の個性に自信を持って表現し、他社の素敵なところを認め合って。一緒に過ごす中で何が起きるかわからないし、悩むこともたくさんありそう。でもだからこそお互いに学び合えて、育ち合える楽しさがあるのかもしれない。インクルーシブな音楽会を通して、そんなことを考えました。


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