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【小説】耳から脳みそ出てきた

 西暦2025年、世界は急速な技術の発展と共に、かつてないほどの知識社会に突入していた。そんな時代に生きる高校生、田中一郎は、平凡な学生生活を送っていた。
 しかし、彼には一つだけ特技があった。それは、どんなに難しい問題も、一度聞けば解けてしまうという驚異的な記憶力と論理力だ。

 ある日、クラスで行われた全国模試の問題を解いていた時のことだ。

「なんだこの問題、難しすぎて頭が痛い!」

 田中は思わず叫んだ。模試の問題があまりに難解すぎて、彼の脳ミソは悲鳴を上げていた。

「あー! お前、脳ミソ肥大化して耳から脳ミソ出てるぞ!」

 同級生の佐藤が笑いながら田中を指差す。

 田中は慌てて耳を触った。もちろん脳ミソが出ているわけではない。しかし、その瞬間、彼の頭に電撃が走った。
 そう、これが全ての始まりだった。

 その日以来、田中の脳ミソは本当に肥大化し始めた。最初はただのジョークかと思われていたが、日に日に彼の頭は大きくなり、遂には耳から脳ミソがはみ出すほどに膨れ上がった。

「これ、ただの脳ミソ肥大化じゃなくて、何か特別な力が宿ってるんじゃないか?」

 田中は自問自答し始めた。

 ある日、彼はふとしたきっかけでインターネットで見つけた怪しげな広告をクリックしてしまった。「脳ミソ肥大化の謎を解明!あなたも天才に!」という怪しげな宣伝文句に惹かれ、彼は無意識のうちにそのサイトにアクセスしていた。

「ようこそ、脳ミソ肥大化研究所へ!」

 画面には白衣を着た科学者が現れ、田中を迎え入れた。

「ここは一体…?」

 田中が尋ねると、科学者はニヤリと笑った。

「君のような特異体質を持つ者が集まる場所だよ。」

 田中は半信半疑ながらも、その研究所での生活をなんやかんあって始めることにした。そこで彼は、他にも同じように脳ミソが肥大化した人々と出会った。
 彼らは皆、一見普通の学生だったが、実は驚異的な知識と能力を持っていた。

「この研究所で何をするんだ?」

 田中が尋ねると、科学者は答えた。

「君たちの脳ミソの力を最大限に引き出し、人類の未来を切り開くんだ。」

 研究所での日々は、まるで夢のようだった。田中は脳ミソを駆使して次々と難問を解決し、その度に脳ミソがさらに肥大化していった。
 やがて、彼は脳ミソ肥大化の真の力に気づくこととなる。

「これは…まさか…!」

 田中は驚愕した。彼の脳ミソはただの知識の塊ではなかった。それは、どんどん成長して未来を見通す力を持つようになったのだ。

「田中君、君は選ばれたんだ。この力を使って、世界を救うのだ。」

 科学者は田中に告げた。田中は決意した。彼の脳ミソ肥大化の力を使って、世界をより良い場所に変えるのだ。
 しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。彼は次々と襲い来る難問に立ち向かい、時には挫折しながらも、必死に未来を切り開いていった。

 ある日、田中はある重大な問題に直面した。それは、地球の存続に関わるものであった。

「この問題を解決しなければ、地球は滅びてしまう…!」

 田中は必死に考えた。

「なんだこの問題、難しすぎて頭が痛い!」

 彼は再び叫んだ。しかし、今度は違った。彼の脳ミソは限界を超え、遂に究極の答えを見つけ出したのだ。

「これだ…!これが答えだ!」

 田中は歓喜の声を上げた。その瞬間、彼の脳ミソはさらに肥大化し、まるで天才の域を超えた存在となった。
 田中はその答えを使って、地球を救った。彼の脳ミソ肥大化の力は、人類にとって希望の光となったのだ。
 そして彼は、今もなお、未来のために脳ミソを駆使し続けている。

「田中君、君は本当にすごいよ。君のおかげで世界は救われた。」

 科学者は感謝の言葉を述べた。

「いや、まだまだだ。これからも、この脳ミソを使って世界をより良い場所にしていくんだ。」

 田中は笑顔で答えた。こうして、脳ミソ肥大化した田中一郎の冒険は、終わりなき旅へと続いていくのであった。

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