見出し画像

不登校児のさらなる行き渋りにはワケなんてないの

不登校にもさまざまあり、時の経過とともに外に出られる気持ちが出てきたり、また無くなったり。
さざなみのように行っては戻り、行っては戻り。その時の状態によってその引き波や寄せる波が大きかったり、小さかったり。それはもう、本人にさえ分からない。

華々しく開いた扉。
翌週には閉じてしまった扉。

本人が嫌なら行かないし、行きたいなら背中をそっと押してあげたいと思う。

今日は通常営業でないオルタナティブスクールの短時間のイベント。
親子で参加するし、ここで小さくまた成功体験になればいい。
朝起きるときも「行く」と言ってちゃんと起きてきた息子。

出発時刻を伝えて、時計を見て頷いていた。
荷物を車に乗せてパパや妹が車に乗り込んでいった。

不穏な空気をまとわせながら「う〜〜ん」とトイレに籠もった息子。
(だめっぽいな、、)と思うママ。
トイレから出てくるまで20分、出てきた息子に声を掛ける。


『スッキリした?行こうか』👦う〜〜〜ん🌀

『行きたくない気持ちになったの?』👦うん

『そうか。さっきまではそうじゃなかったの?』👦うん、お腹が気持ち悪くなった

『行きたい気持ち、この前楽しかったなって気持ちは今も同じなの?』👦うん

『次は行くってこの前自分で言ってたでしょ?あれは本当にそう思ったの?それともママのため?』👦本当にそう思ってた

『行きたくない気持ちになっちゃうのがなんでかは、わかんない?』👦うん

『楽しいって思っている所に行けないのはさ、ちょっとの勇気が必要なのかなってママは思うのね。行ってみたら楽しいかもしれないじゃん?学校に行くのと違うし。来週も申し込んであるじゃん。』👦それは行く

『今すぐは難しいかもしれないけど、自分のことを考えるって大事だと思うのね。(どうやったら、行けるかな?何を楽しみに思ったら行けるんだろう?帰りにアイス食べて帰ってくるなら行けるかも)とかさ。
まずは前の日お風呂入っているとき、寝る前とか落ち着いてるときに考えるところから始めてみよう?』👦わかった

『今の息子くんなら、ママはできる気がするんだよ。自分のことを考えるって大事だからね。』👦うん


そんなやり取りを「遅いんですけど」と家の中に戻ってきたムスメがじっと聞いていて、「やっぱり私も行かない」と言う。

これにも頭を回転させるママ。

別にお兄ちゃんに合わせる必要はない。
あなたとお兄ちゃんは違くていい。
でも、あなたは行きたくてあそこに行くわけではなかったものね。
[ママが、お兄ちゃんが、行くから行く。]


壁が高いのよ、、


私は心理士ではないので、このやり方が正解なのかはわからない。
でも、情動性が高いムスメちゃん同様、息子くんにもメタ認知の作業は今後必要だと思う。

メタ認知とは、「自分が認知(考えている・感じている)していることを客観的に把握すること」。メタ認知能力を向上できれば、自分自身を客観的に見られるようになる。それにより、高い目標の設定やそれを達成する力、問題解決能力などを引き上げることができるようになる。

難しく自己解析ができなくていい。
自分はこれが好きなんだ、こうされたら嫌なんだ、今の自分の気持ちがモヤモヤしているのはこれのせいなんだ。

ひとつひとつ、自分という人間を紐解いていく。
急ぐ必要はないし、その感情の言語化にママも付き合うよ。

ママだってちゃんと自分を理解できるようになるまで何十年とかかったもの。


(はーーーーーー、また直前のキャンセル連絡かぁ😭)




こんなやり取りをすると、私はすっかり疲れてしまう。
机に突っ伏して、汗だくになり寝てしまった💤
気がつくと、2時間経っていた。

夫はその間に洗濯物を干し、ママの状態にショックを受けたのか、一人で昼ご飯を食べに出掛けていった。


結局予定が無くなると、元気な子供たちによる制限のない《晴れパンフリースクール》が始まる。

兄妹合作の巨大な段ボール自動販売機が完成していた。

裏にはちゃんとコイン受けと通り出し口もできている


よく手も切らずにハサミだけで段ボールを切ったね。
その発想力は素晴らしい。
ちゃんと工作道具を準備しているママも素晴らしい。


今はもう色々と忘れて、楽しく自販機の中の人と、買う人に分かれて兄妹で楽しんでいる。



人生は運の差ではなく、楽しそうに生きているのか、楽しくなさそうに生きているだけの差だけ。

ゲッターズ飯田

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?