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放射線生物学

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記事一覧

放射線の生体作用

放射線が生き物にもたらす作用には直接作用と間接作用があります。
どっちの作用でも生き物を構成する細胞が傷ついてしまうことで放射線の影響が現れます。

直接作用は放射線が細胞のDNA🧬に直接的に働いて、DNAの構造を変化させる作用です。
DNAは生き物の筋肉や臓器をつくるタンパク質の設計図のような役割をしています。
放射線を照射されたDNAは設計図を書き換えられてしまい、本来作るはずのものとは異な

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素粒子とは何なのか

物理の専門でもないただの凡人である筆者が素粒子について、説明してみました!

素粒子とは
物質を構成する最小単位です。

全ての物質は原子で構成されており、原子はさらに原子核と電子に分かれます。
古典力学という物理の学問では原子核の周りを電子が回っているとされています。
いわば、太陽を中心に公転する地球のようなイメージです。

原子核はさらに陽子と中性子に分かれます。
一昔前までは陽子と中性子、電

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ニュートリノとは何なのか

ニュートリノとは何なのか

ニュートリノというのは物質を構成する最小単位である素粒子のひとつです。

ニュートリノは素粒子の中でもすごく小さく、質量がほぼありません。
また、どんな物質でも通り抜けるという性質をもっています。
これらの特徴から幽霊粒子とも呼ばれています。

ニュートリノは身近にたくさんあると言われています。
太陽や星からはたくさんのニュートリノがでており、地球にもたくさんのニュートリノが降り注いでいます。

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放射線治療の4R

放射線治療の4R

放射線治療を行う際には4Rという概念が重要になってきます。
4Rというのは細胞や組織に放射線が当てられた際に起こる変化のことです。

4Rには以下の4つがあります。

①回復(Repair)
放射線は一回の照射でたくさん当てるよりもある程度小さいエネルギーの放射線を何回かに分けて照射した方が正常な細胞の回復が起こりやすくなり、正常細胞の生存率が高まります。
放射線治療では何回かに分けて照射を行う(

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#病理学 放射線生物学
毛細血管拡張性運動失調症

DNAの修復に関わるATM遺伝子の異常により放射線への感受性が高まる病気。
歩行障害などの症状が出る。

#放射線生物学
粒子線と電磁波

放射線は粒子線と電磁波に大きく分かれます。

粒子線は粒であり、α線やβ線、陽子線、中性子線などがあります。

電磁波は光の波であり、X線とγ線があります。

#放射線生物学
放射線とは

電磁波または粒子線のうち直接または間接的に物質を電離させるもの

CTとMRIの違い

CTとMRIの違いについてかなりざっくり説明したものです。

CTとMRIはどちらも似た構造をしています。
また、どちらも体を輪切りにしたデータが得られ、身体の内部の異常を見つけることができます。

機能や外見は似ていますが、撮影の仕組みが違っており、それぞれの機器によって得意とする部位が異なります。

CTは放射線の一種であるX線を用いた方法で撮影を行います。
放射線がどれくらい体に吸収されたか

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