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友人からの相談と読書とピザトースト

友人からSOSの連絡があり、夕方仕事終わりの彼女と待ち合わせ。明らかに疲弊していたし、自分で自分を追い詰めていたし、傷ついていた。涙ながらに話をする一方で「でも、負けたくない」「でも、まだ頑張りたい」の苦しい「でも」の連続に、これははっきり言わないとだめだ、と私も腹を括った。

この「でも、」の連続は私自身も経験がある。うつ病で休む前に連呼していたやつだ。当にもう限界は超えているのに。

友人に、然るべき人に(職場の)SOSを出すことを勧めた。
なぜならば、
もうすでにあなたの心身は悲鳴をあげていること、
職場で泣きながら仕事をしている状態は確実に健全な状態ではないこと、
自分で自分を守る段階を超えてしまっていること。
友人は涙を浮かべながらそれでもこうなってしまった原因について自分を責めていたが、最後には「もう限界だ」と職場に話すことに納得していた。

帰宅して、自分の言いたいことを、自分の考えを、はっきり言えたことに満足している自分に気づく。
時間差で、職場でのあれこれがブワッと自分の中に溢れて少しの間切なく悲しい気持ちになった。

すぐさま、読書。
本はいつでも自分の味方だ。いや、味方というとちょっと自分の都合の良いように本に依存しているようでそれもなんか違う。本はいつも、ただ中立にそこにいてくれて、違う世界に運んでくれる。勝手に意見を押し付けてこない。物語を見せてくれるだけ。そして、いろんな世界や考えや人がそこにはいるが、私を非難することはない。ただ、いろんな「世界」や「考え」や「人」を見せてくれる。それが良い。読んでいる間は悔しさや悲しさやモヤモヤは、少しだけトーンダウンして頭の片隅に追いやられる。読書を繰り返すと、次第にそれらはいなくなっている。

ありがたい。読書で救われている。

昨日電車に揺られていたら、隣の人も文庫本を読んでいた。スーツを着た60代くらいの男性。何を読んでいるのか気になり、チラチラ見てしまった。

「蜜蜂と遠雷」

タイトルがわかった瞬間に、一気に「蜜蜂と遠雷」の物語が頭の中を駆け巡った。ピアノの音が流れる。どのあたりをよんでいるのかな。これ、面白いから降り過ごさないと良いけど、なんて勝手に想像して心配した。

電車の中で本を読んでいる人に結構出会う。
読んだことのある本を読んでいる人に出会うと、なんだか嬉しい。
あ、それ面白いですよね、と心の中で話かけることもしばしば。

私はこうやって、自分の中のモヤモヤを引っ張り出して落ち込んでは、読書をしてやり過ごしている。自分の気持ちへの対処法を習得した、のかもしれない。


気になっていた薬丸岳さんを読んだ。
一気読み。重たいテーマだが、非常に読みやすい文章でラストは爽やかな風が吹いていた。
女の子の友情物語。柚木麻子さんらしい作品。
とってもとっても良くて、カフェで泣いた。
これらも面白かった。
江國香織さんの「抱擁、あるいはライスには塩を」は実家から帰ってくる新幹線で一気読み。
疲れ切った心に沁みた。
桐野夏生さん「砂に埋もれる犬」は私の家族へのモヤモヤを主人公が代弁するようなシーンがあり
これまた涙。


薬丸岳、柚木麻子、江國香織、桐野夏生。どれもこれも面白かった。それぞれの主人公がみんな愛おしく時に姉のように見守る気持ちで、時に自分のことのように涙した。

柚木麻子「本屋さんのダイアナ」を読んだら、久しぶりに「赤毛のアン」を読みたくなった。久しぶりに、といっても多分しっかり1冊読み切ったかどうか怪しいのだけれも。友達に自分の気持ちを正直に話すことの大事さを感じた。
大人になると、どんどん「表面上ぶつからないように」「その場だけの付き合い」が増えていくけれど、自分の気持ちをしっかり話したい友人には話していこうと思えた。

ヘッダーはちょっと前に食べたピザトースト。ピザトーストってたまに食べたくなる。上島珈琲店からピザトーストが無くなりませんように!ドトールでもピザトーストが始まりますように!
ピザも好きだけど、ピザトーストってまた別の美味しい食べ物だと思う。
パンが主役なのがピザトーストの特徴。だから、パンが美味しいドトールでもやってほしいなあ。
ピザを食べる時はコーヒーじゃなくてコーラやビールが合うけれど、ピザトーストはコーヒーが個人的にはしっくりくる。
なぜならば、パンが主役だから!
乗っかっている具材も豪華すぎないのがピザトースト。
美味しいよなあ。大好き。

今週も、通院がある。でも、週末はディズニーリゾートに行くぞ!
そんな場所にも私は本を鞄に忍ばせて出かけるつもり。
待ち時間に読むとあっという間だから。
何を持っていこうかなあ。わくわく。
通院日にももちろん本を持っていく。
憂鬱な通院だから、柚木麻子作品でも持っていこうかな。
軽やかで爽快なやつが良いな。わくわく。

ふと。お友達のことが頭をよぎる。今日は月曜。
彼女は職場で1日をどう過ごしたかな。

彼女は小説をほとんど読まないのだけれど、
柚木麻子「ランチのアッコちゃん」を差し入れしたいなと
ふと思ったのでした。






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