「ときめきメモリアル」の考察


昔、ファミ通の絶賛記事を観て(そんなに面白いんか?)と。
同級生ってエロゲがあって、どっちが先だったか?
恋愛ゲーとか一切興味が無かったものの、
よほどの何かがあるのかと期待してやってみた。

紙芝居を挟んだ手続きゲー、システム的には面白みも無い。
シナリオはどうなんだろうか? ・・全く面白くない。
まるで波風が立たない、イレギュラーが無い。

自分のセンスに自信が無くなる。
これが面白いと感じるにはどうすればいいのかと悩んだ。

とにかく人間関係があまりに打算に満ちていて、ファッションなのだ。
パラメータを上げる目的が他者からの評価になるワケだが、
学園での評価ステージを上げると女子にモテると。

う~ん、果たしてこれは本当に自分が好かれているのだろうか?
学力が高いと愛情が上がるというのはあり得ない。
それで好かれたなら、それはどういう好意と受け取るべきか?
つまり、これはかなり危険なゲームだと思ったワケだ。
心無い者同士が、互いをファッションで選択する。
完全に見栄の為の恋愛だ。
誰と付き合えば、周囲に自慢が出来るのかという世界。

そう、この世界観だと、恋人すらも自分のステイタスでしかない。
誰それと恋人である事が周囲へのアピールポイントになる。
全てがファッション、学力も交遊も評価の為の点数稼ぎだ。
実体の無い、周りに対する見栄となる。
マウント目的、自慢目的、実体がまるでない外的アイディンティティ。
学力も、恋人も、他人からの評価値であって全てがファッションだ。
誰かに取り入る為のアイテム集め、いったい自分は誰なのか?と。
魂の無い世界、ユーモアも無い、空虚な人間関係。
これが流行る世界は何かが狂ってる。

一番マシな紐緒結奈を攻略して辞めた。
無理に面白味を探しても人の道を間違う気がした。

今思えばあの時代を反映していたんだろう。
ああいうモノを受け入れられる価値観があったに違いない。
で、ああいう物差しの世代が社会を作れば、当然こうなるワケだと。

その点、プリンセスメーカーは面白かったな。
色々な発見と密度があった。
遊んでいて自分の中のスイッチが見つかった。

これが当時の自分の感想です。
あくまで個人的なモノなので好きな人は好きなんでしょう。
それに文句を言うつもりも無いけど、自分は何も感じなかった。

そういう話。

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