診断からトリアージ & 紹介、治療までをこなす高度専門理学療法士
▼ 文献情報 と 抄録和訳
高度な実践的理学療法士は筋骨格系疾患の管理に有効である:システマティックレビューのシステマティックレビュー
[ハイパーリンク] DOI, PubMed, Google Scholar
[背景・目的] 筋骨格系(MSK)疾患の増加に伴い、整形外科専門医への需要が高まっていいる。この状況は、患者が適切な医療を受けるための障壁である。高度実践理学療法士:アドバンス・プラクティショナー・フィジオセラピスト(APP)は、MSK疾患の患者に代替サービスを提供できるかもしれない。目的は、APPが診断を正確に行い、適切なトリアージを行い、筋骨格系障害の患者の治療結果と医療へのアクセスを改善できるかどうかに関するエビデンスを評価すること。
[方法] データソース2000年1月から2020年3月までのCINAHL、MEDline、Web of Science、SPORTdiscus、SCOPUS、AMED。研究の選択あらゆる医療環境で、あらゆる年齢層のMSK障害患者を治療するAPPの有効性を、整形外科医や医師と比較して評価したシステマティックレビュー。データの抽出と統合2人の研究者が独立して、除外・包含基準に従ってデータを抽出・統合した。方法論的品質は、AMSTARツールを用いて2人の審査員が独立して評価した。3人目の査読者が不一致を解消した。
[結果] 13件のシステマティックレビューが組み入れ基準を満たした。エビデンスによると、APPは診断時に正確で、適切なトリアージができ、患者の治療結果とケアへのアクセスを改善することが一貫して認められた。収録されたレビューでは、質の高い一次研究が不足していましたが、質の高い研究では同様の結果が得られた・限界として、結果指標の異質性のため、メタ分析はできなかった。一次研究が重複していたため、バイアスがかかる可能性がある。
[結論] 様々な質のエビデンスは、APPが様々な臨床環境において、筋骨格系疾患の患者を正確に診断し、適切にトリアージし、効果的に管理できることを一貫して示しています。
▼ So What?:何が面白いと感じたか?
スポーツ系の勉強会において、こんな話を聞いたことがある。
確かに、その通りだと思った。
病院で働いていると、「医師の指示のもと」という強烈な結界があるため自発的・診断的な思考が動員されにくい、むしろ動員することが害にすらなりえる。
手足が思考すれば、脳の邪魔になる、少なくともそう感じる医療者はいる。
時代は、変わりつつある。理学療法士にも診断や思考が求められるときが来る。
表出の有無はさておき、常に診断-治療のループを回しておきたい。
来るべき日に、理学療法士は二分されるだろう。
脳を持つもの、持たざるものに。
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