PCR陰謀説

陽性者はあらかじめ決まっていた!!

今年の3月頃から見かけるようになった陰謀説があります。
例の感染症にまつわる陰謀論の強化材料としての説なんですが、当時はスルーしてしまっていました。
あまりにもバカバカしいからです。

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「陽性者患者の数は検査前に決まっていたんだよ!」
「な、なんだってー!!!」

いや、これが許されるのは少年マガジンだけだから。

本当に感染者数を捏造するんだったら、検査キットに「陽性が出るやつー」「陰性になるやつー」と書かなくても、保健所で適当に必要な数をでっち上げて報告すればいいじゃないですか。
なんなら検査すら必要ない。

怪しい検査キットの正体とは!?

検査キットには不備はありません。
「陽性が出る綿棒」の正体は、検査キットに同梱の試薬(あなたが感染してるかどうか調べるやつ)が正常に機能するかどうかテストするために「わざと陽性が出る成分を含んだ綿棒」です。
だから対になる「陰性が出る綿棒」もセットになってるわけですね。

「白髪染めを使う前に少量の染料を混ぜてパッチテストを行ってください」と似たようなもんです。


陰謀論者の弱さ

先程述べたように、感染症そのものが捏造だというなら、患者も必要ありません。PCR検査なんてわざわざ行う必要がないんですよね。適当に政府が数を決めて、自治体から発表すればいい。

実際に「俺は感染者を見たことないぞー」と唱える陰謀論者もいます。バカですね。

それを「検査キットにあらかじめ陽性が出る綿棒が含まれてるから感染者数はでっち上げだ!」と叫んでるわけです。

陰謀論が「暴き出した」陰謀とは、例えばある政治的目標を実現するために、多数の政治家と市民(公務員や街の電気屋、ホームレスまで含む)が結託して事実を隠蔽したり工作を行う、というものばかりです。
そりゃまあ多数の市民の協力がなければ、人間が5G回線と接続されて洗脳されるとか、遺伝子組み換え食品で人間のDNAが書き換えられるとか無理なわけです。いや何人協力しても無理。現代の科学力を総結集しても無理だよ。


騙されたくない!どうすればいい?

というわけで、過激で斬新でリアルな陰謀説を目にしても「ほーんまた大喜利やってんのか」程度に思って通り過ぎましょう。
陰謀説を見分ける方法はいくらでもあるんですが、要求される知的エネルギーはそう低くないので、一人で挑むのはオススメしません。
ナゾナゾだって得意な人と不得意な人がいるわけですから。
待ちの一手です。
新説珍説が出るたび、それに対する反論が出揃ってからまとめて見直しましょう。
慣れて知識が自分のものになれば、あなたも大喜利に参加できます。

専門家だったら知識でぶん殴るのも手だと思います。

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