【千字書評】20歳の自分に受けさせたい文章講義

どうも、ハタガミです。
皆さんは、自分の文章力に自信がありますか?
学校教育では、国語の勉強をするのに何故か文章の勉強をさせてもらえませんよね。大学に入ったり社会に出てから、ようやくメールの打ち方や資料の作り方などを学ぶ人も少なくないと思います。

そんな人に是非読んで欲しい本です。
今回は「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を書評していきます。

実は私の文章技術は殆どこの本から学んでいます。未だに不十分なところは多々あるでしょうが、この本のおかげで少しはマシになったと感じています。

さて、余談はこの辺にして書評していきます。
ここから千字です。


皆さんは上手な文章として、どんな文を想像しますか?
恐らく、有名な作家や小説家などの文章の達人が作り出す文を想像すると思います。彼らの文章には、唯一無二の文体があり、豊富にして的確な語彙があり、とても真似できるものではありません。

もちろん、それを目指すことは悪いことではないのですが、この本ではそういった文を美文として、我々が目指すべきものは正文だとしています。
正文とは、文章の論理に筋が通っており、不快にならない文体で正しく文法が使えている文のことです。
実はこの正文をきちんと使える人が、意外にも少ないのです。

この本では、この正文を使うための技術がたくさん詰め込まれています。
例えば、文体。
文体とはリズムであり、文章をそのまま声に出して読んでみて違和感を覚える箇所を治せば、文体はあっさりと良くなります。
また文体は論理のリズムにも関与しており、接続詞をスムーズに使えない文章には論理が通っていない証拠です。くどいから使わないならまだしも、使おうとしても使えないなら、その論理を組み直す必要があるのです。
この技術には、私もよくお世話になっています。

色々と端折りましたが、こんな風に正文をつくるために必要な技術をこの本は教えてくれます。
また、そもそも文章があまり書けないという方に向けて、ガイダンスとして話し言葉を上げています。話し言葉では我々は正文を扱えていますが、書き言葉になると途端に文がおかしくなります。なのでこの本では文章が上手くなる必要はなく、話し言葉から書き言葉への翻訳技術こそが必要だとして、頭の中にあるものを再構築・再発見・再認識して言語化していこうと説明されています。

そして、さらにその先。資料やこのnote記事など、比較的長い文章についてもこの本ではしっかりと触れています。これがマジで神

読者の読解力に甘えてはいけないこと。八方美人の文章には誰も興味を抱かないこと。読者を議論のテーブルにつかせなければならないこと。小さな嘘は絶対に吐かないこと。

私は小説を書いていますが、これらの技術に本当に助けられていますし、この本の技術は今すぐに実践できることばかりなので、自分に必要だと思った技術はすぐに実践してみて、手に覚えさせてください。特に、自分の文章にツッコミを入れる癖は有用なので、私はすぐに身に付けました。

この本はそれほど説得力があり、文章力を上げるための必読書だと今でも感じています。



1011文字。今回はすっきり終わりました。
この本の文章力が高いこともあり、すごく書評しやすかったです。

気になった方は是非、手に取ってみて下さい。

また次の記事でお会いしましょう。

では。


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