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埼玉に砂丘があった ~加須・羽生の河畔砂丘を歩く~
砂丘というと、やっぱり鳥取砂丘ですよね。
私は浜松で仕事をしていたこともあるので、中田島砂丘というところにも行ったことがあります。
マニアックなところだと猿ヶ森砂丘。下北半島の太平洋側に、広がる砂丘ですね。大部分が軍用地としての用途で区切られていて、観光するにはいささかな場所ではありますが。
これら有名どころは海岸砂丘といい、
「海岸や河川の河口の近くに形成される砂丘です。
河川により運ばれた土砂が海岸に堆積し、波や風の影響で海岸に砂が堆積することで砂丘が形成されます。
日本に存在する多くの砂丘はこの「海岸砂丘」となっています。
と説明されています。
一方で、海ではなく川に出来る砂丘は、「河畔砂丘」というそうです。
比較的大きな河川の近くに形成される砂丘です。
日本では利根川、最上川、木曽川の流域や、旧流域に存在しています。
代表的な河畔砂丘には、利根川の影響で形成された、埼玉県加須市の「志多見砂丘(会の川砂丘)」などがあります。
そう、私たちは今回、埼玉県加須市にある「志多見砂丘」に行ってきました。
昨日の残業にて、今日の午後はその分休むね(今までの有給を消化のつもりで)と言い放ち、さっさと家に帰り、私は終業式を終えて、ちょうど帰ってきたところの上の子に、「ちょっとうどんでも食べに行かないか」と言いました。
「うん!」
上の子はうどんが大好きです。
しかし、彼はどこに連れていかれるか知らない・・・。
ずいぶん遠くまで連れてこられ、ゲーム機を持って来ていないことを後悔し始めた上の子を尻目に、私は意気揚々と、どんどん天気の悪くなっていく埼玉県を北上していきました。
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加須について、とりあえずこんにゃくを農産物直売所で買いました。今日のもつっ子に必要だからです。
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さて、砂丘を見る前に腹ごしらえしようということで、砂丘に最も近いうどん屋である「元祖 田舎っぺうどん」。北本のお店が本店で、ここは支店ですが、ほどよい値段で、とても美味しいです。
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上の子は冷たい汁のもり。私は温かい汁の大もりの肉ねぎ汁。
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店内は案外広く、回転は速い。平日昼間なので、並んではいない。駐車場は広い。上の写真は、私の大もり肉ねぎ汁。もうちょっとイケるかなと思ってましたが、上の子が残すだろうと踏んで、ちょっと控えめ。
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上の写真は、上の子のもり。まあまああるね。案の定多少残して、私の腹に入りました。ゆで汁もくれるので、薄まってきたら、少し入れてやると、塩味と温かさが戻る。
腹ごしらえしたら、ちょっと、志多見砂丘に行きましょうか。近くにはバッティングセンターやローソン、ラーメン屋もありますので、そこで少し遊んで、ちょっと散歩がてら見に行く感じでしょうか。我々は、腹ごしらえに、加須のバッティングセンターで、二回くらい打ちました。15球200円。
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私道っぽい道を入って、すぐにありました、「志多見砂丘」。
ん、生い茂っている。
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大本の砂丘は、遊園地とか、普通に土地利用されていて、痕跡として残っているのはちらほらで、ここの土地が唯一顕彰できるポイントのようです。でも、周囲を散歩すると、ああ、ここも昔は砂丘だったのかな、と思えるポイントも多く。ただ、地盤が砂だと、アレなこともありますので、あんまりここ砂丘なんだよ!と大声でいえない事情もあるのかもしれません。
上の子は、たばかられた割には、楽しんでおりました。
「じゃあ、次いくぞ」
「次?」
「まだ、あるんだ」
「え~」
ということで、志多見砂丘を後にした私たちは、次に、羽生市にある「桑崎砂丘」を目指しました。
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志多見に比べると、よりマイナーな場所のせいか、自動車で近づくのが難しい場所でした。農地の間にある家々の間の道を抜けていくと、神社にお参りするための駐車場がありました。そして、そこに、「中川低地の河畔砂丘群 桑崎砂丘」の碑がありました。
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ははー、かなりビンビン来ますね。桑崎三神社があります。神社のあるところは、水害になりにくい場所であった証拠だといいますが、空気が張り詰めています。
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神社の覇気が凄いので、とりあえずお参りをして、鎮めることにしました。健康、安寧、拝んでまいりました。
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ここは聖地ですね。あんまり騒がしくしちゃいけない空気でした。パワーもらいました。なんのこっちゃ。
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桑崎砂丘は、桑崎三神社もあるために、隠れたパワースポットのように感じました。こいつ、そんなにスピリチュアルな奴だったのか、と思われそうですが、私自身は鈍感です。ただ、カツアゲとかに多くあった経験から、ここはヤバいところだな、とか、ここは空気がいいな、とかそういう心持ちを感じることはあります。人にそれをひけらかそうとは思いませんが。
気持ち的に諏訪大社の前宮とか三峰神社と同じような空気感がありました。良く神妙な気の流れです。
「これで終わり」
「えー、丘に登れないの?」
「そういう丘じゃないんだよ」
「つまらない」
「えっ」
そう言われると、なんかつまるところに行かせたくて、帰り道に「さきたま古墳群」に寄ることにしました。
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雨が降って来そうなので、全部は回らず、丸墓山古墳にまずは登ります。円墳です。円墳、かわいいですよね。結構登って足が痛い。私の登山は、このレベルで満足です。高尾山すらキツイ。
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さて、このさきたま古墳群には、例の『のぼうの城』の元ネタである、石田三成の敷いた石田堤の跡があるといいます。そして、この丸墓山に陣取った。いい眺めです。
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「山頂に陣をはるなといってはった武将は?」
「馬謖」
「その戦いは?」
「街亭の戦い」
いいですね。教育の成果です。
まあでも、水攻めなら、ここに陣をはるか。でも、結局、小田原開城まで降伏させられなかったんですよね。石田・・・。
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さきたま古墳群の桜は、満開でした。桜じゃなく、砂丘を見に行くという奇の衒い方でしたが、最後には花見ができてよかったです。
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さて、円墳に別れを告げて、今度はお待ちかねの前方後円墳に登ります。有名な稲荷山古墳ですね。日本史で、必ず古代に出題される稲荷山古墳出土鉄剣が出土した古墳です。
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意外と遠いですね。
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頂上にある石棺跡です。盗掘されたようで、あんまり残っていなかったと解説にはありましたが、宝物はバラバラにされちゃったんでしょうね。残念無念。
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円墳を臨んで、そろそろ雨が降ってきそうだな、と博物館にいくのはやめて早く帰ろうとせかしました。
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さきたま古墳群も、風が通るいい空間でした。一瞬、相続に関する面倒なLINEが来て、気分が悪くなりましたが、桜をみて、心を癒しました。
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このあと、結構強い雨が降ってきました。晴れ男、ここにあり。台風のときに、私のいるところにだけ、ちょうど雲の隙間ができるとか、よくあります。
さて、今日は、子どももいたので、弾丸のお出かけでした。
埼玉県の河畔砂丘、いかがでしたか?
さきたま古墳群はいうにおよびませんが、今回、私は桑崎砂丘がよかったと思います。どちらの砂丘も電車と徒歩だと、キツイですが。
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