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54 特別支援学級との出会い

前回までの記事で、初任校4年目までをふり返りました。

5年目で異動になり、新たな学校に赴任しました。
環境を変え、ある程度経験を積んで自信があったこともあり、「これからさらにいい学級をつくるぞ!」と思いをもってスタートを切ったことを覚えています。

その2年目に、初めて知的特別支援学級を受け持つことになりました。
理由は、単純明快。

「男子なのでトイレ指導がしやすい」
「体が大きく、何かあった時に対処がしやすい」

この2点で、私に白羽の矢が立ちました。当時は特別支援学級担任なんて頭の片隅にもなかったので、非常に驚いたことを覚えています。

特別支援学級担任の打診を受けたとき

ーきみは、特別支援が合ってる、その道に進むべきだよー

初任校4年目、2次会のスナックで同僚の先生から言われた一言を思い出しました。いても立ってもいられず、その先生へ連絡しました。

「特別支援学級担任は、あなたに合ってると思う」
「特別支援教育はこれからの学校にとって非常に大切になるよ」
「ぜひ、担任をやってみて、勉強してね」

私はそれまで抱えていたモヤモヤがさっぱり消え、特別支援学級担任を受け持つ決心がつきました。

知的特別支援学級担任として初めて受け持つ児童はDさん1人。

Dさんの実態は、話せない、聞けない、読めない、書けない…

じゃあ何をどうすればいいんだ?

とにかく教育書を読み漁りました。さらには研修会に参加したり、先輩の先生に尋ねたりして情報をかき集め、できることは何でもしました。

色のマッチングはできると引き継いでいたので、

「それなら、モノのマッチングはできるのではないだろうか?」

形や洋服、動物、植物、のりもの…
様々なカードをつくり、仲間同士のマッチングをさせました。
初めは時間がかかりましたが、徐々にできるようになったのです!

ここから、どんどん吸収し、できることが増えていったのです。

運動会では、保護者と事前に面談し、できることに焦点化して参加させることにしました。実際に行った配慮は以下の通りです

短距離走で、スタート場所を変更する
障害物競走で、Dさんができる課題に絞って競技する
表現運動で、時間と表現内容を短く絞って取り組む

昨年はほとんど見学状態だったDさんですが、今年度は個に応じた配慮でできることに焦点化して取り組ませることで、様々な種目に参加でき、保護者も、とても喜んでおられました。

実態把握し、どんな活動をどう仕組めば成功体験が積めるか考えること
保護者と連携し、互いに意思疎通を取りながら支援を行うこと
子どもの成長のために尽くすこと

つまり、相手意識を持った関わりの大切さが体感として理解できるようになってきました。

さらに、特別支援教育を学ぶ中で、発達段階や特性に応じた支援が子ども理解や効果的な支援につながることに気づき、これはDさんだけでなく、通常学級でも重要な考え方です。

それ以降は、通常学級や特別支援学級を行ったり来たりしながら現在を迎えます。

これからの教員としてのビジョンは、通常学級や特別支援学級、通級指導教室などどの担任や担当になっても、特別支援教育をベースに指導・支援を行っていこうと思います。
そして、noteで特別支援教育を発信しているように、同僚の先生方や保護者の方々、子ども達へ特別支援教育について自分の持っている知識を共有していきます。特に多くの若手が職場で働いているので、できることをしていきたいと考えています。

今後も、noteで特別支援教育について学んだことをアウトプットしたり、自分の考えや意見を発信していきます。

今日の記事は、以上になります。

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最後までお読みくださり、ありがとうございました。


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