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return to forever についての雑談⑥ スペインよりチック・コリアのルーツを探る

 前回の雑談⑤では、チック・コリアとスティービーワンダーの関係について語りましたが、今回も引き続きスペインを取り上げます。スペインについては、語り尽せないというのが本当のところです。

 今回は、チックがスペインを作曲するにあたってチックの音楽的背景が何処にあったかを辿って彼の音楽のルーツを探って行きたいと思います。

 Chick Corea の公式HPによりますと、 
1941年6月12日にマサチューセッツ州チェルシーでアルマンド・アンソニー・コレアに生まれたチックは、4歳でピアノの勉強を始めました。 彼の開発の初期には、ベートーベンとモーツァルトの音楽が彼の作曲の本能に影響を与えている間、ホレスシルバーとバドパウエルは重要な影響を与えた。
とあります。

 それでは、Chick Corea  の名前について注目してみたいと思います。
彼の正式な名前は、Armando Anthony Corea です。
 アルマンドは、洗礼名で、アンソニーが本来の名前、コリアがファミリーネームになります。
 チックは、ニックネームでMTのインタビュー記事によりますと、叔母さんから付けられたあだ名だそうです。幼い頃、叔母さんがチックの頬っぺたを引っ張って“Chicky, Chicky, Chicky!” ひよこちゃん!ひよこちゃん!ひよこちゃん!と可愛がっていたところに由来しているそうです。

 ここで、Armando アルマンドの名に注目します。

 アルマンドは、キリスト教の洗礼名で、ラテン語なのですが特にスペイン語圏で用いられてるそうです。
そして、チックの祖父母は、元々はイタリア南部のシシリー島辺りの出身でイタリア人だと先のMTのインタビュー記事で答えています。祖父母は、アメリカに移民としてボストン郊外のチェルーシーという町に住み付いたという事です。イタリア南部のシシリー島辺りは、スペイン語を話すイタリア人が多い所です。チック自身は自らをラテンの血を自分のルーツを強く意識していた語っています。

 そこで曲として表現されたのが、祖母の故郷 シシリー島のイメージした
この曲 Sicily  ( 1978年録音 アルバム フレンズ ポリドールより) です。 

 そして、自らのルーツを表現したのが、
自分の洗礼名を冠した Armando's Rhumba  アルマンドのルンバ です。
(1976年録音 マイスパニッシュハート ポリドールより)

 チックコリアは、この世を去る2021年2月9日の直前 まで、自宅よりフェイスブックにてライブ配信をしていました。

 このライブ配信の動画は、2020年8月30日のものです。彼は、自分の人生を振り返るかのように演奏しているのが伺えます。

 この文章を書いてる筆者自身も、今まさに思わず胸が詰まり目から涙が込み上げて来てしまいました。

   ひとまず、本稿を持ちましてこのシリーズの雑談を終わりにしたいと思います。return to forever 第1期の終了です。またどこかでお会いしましょう。





 


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