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「あなたのためを思って言ってるの」の嘘

「あなたのため〜」は共感不足のサイン

先輩に何度言われたか分からないこの台詞。「あなたのためを思って言ってるの」と言われても、言われた方はただただ不快感を感じるだけ。不快感を感じてる時点で既に「あなたのために」なってないでしょ。

自分が同じことを言われたらどう感じるか。相手が言われた時に何を思っているか。「あなたのためを思って言ってる」先輩、教育係は受け手に対する共感力が決定的に不足している。

「あなたのため〜」はチート

「あなたのためを思って言ってるの」と言われたら、絶対に反論できない。「あなたのためを思って言ってる」以上、言われた人は「先輩(教育係)は厳しく自分を育ててくれている」という図式を刷り込まれている。一言でも反論しようものなら職場での人間関係は破壊されてしまう。言われた時点で拳を握り耐えるしかないのだ。

共感不足と目的の理解不足、思考力不足の先輩(教育係)

共感不足は先に述べた。目的の理解不足と思考力不足について述べていきたい。

人材育成の目的を理解していない

職場での教育の目的は、業務を滞りなく遂行できる人材の育成だ。説教して、反論の余地ない言葉を叩きつけることが果たして目的達成の手段として相応しいか。相応しい訳はない。説教はただただ時間の停滞と人材の成長を阻害し、人材育成の障害になる。

何のために教育をしているのか。どんな人材になってほしいか。どのような業務を遂行してほしいか。そのビジョンが具体的に教育係は見えていない。

何をどうしたらいいか分かってない教育係

目的が分かってなければ、当然手段もわかる訳がない。

目的達成のために習得する業務に優先順位をつけて教えていかなければいけない。相手が技術を身につけるためにはどんな方法が望ましいか。しっかりと考えなければいけない。

ただ、「教える」と「わかる」そして「できる」は全く別である。そこのところを理解していない人があまりに多すぎる。

「あなたのためを思って言ってる」先輩(教育係)は3つのプロセスを理解せず、深く考えていない。目的も手段も考え尽くすことができない人なのだ。

「あなたのためを思って言ってる」なら黙ってろ

と言いたい。しっかり共感力があり、目的意識を持つ教育係なら、部下や後輩がのびのびと動く環境を作るはずだ。そうした人は静かに教えてくれる。

「あなたのためを思って言ってるの」と説教してきた人に言いたい。まずその口をふさげ。黙ってろ。それだけでも人の育つ第一歩になる。

あなたのためを思って言ってるのですよ?


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