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laskiaispulla

「フィンランドの食べ物で何が一番好き?」と聞かれたら、私は「ラスキアイスプッラ(Laskiaispulla)」と答えるでしょう。この時期にしか食べられないラスキアイスプッラを、フィンランドにいる今は堪能したい、と、月に二回は食べている気がします。

 ラスキアイスプッラとはイースター(復活祭)の時期に食べられる期間限定の伝統的なフィンランドのスイーツです。一月から二月いっぱいくらい食べられるのではないかと思います、もちろん、お店によりますが。今年、私が最初にラスキアイスプッラを食べたのは年明けすぐの頃でした。最もよくラスキアイスプッラを見かける二月は、少しずつ日が長くなり、鳥の歌声が聴こえるようになり、春の気配を感じられるようになります。春待ちスイーツ、なんて言葉が似合うのも分かる気がします。ちなみにスウェーデンでは「セムラ(Semla)」と呼ばれていて、日本でもこのセムラという名前の方が身近なのではないかな、と思います。私も最初は「セムラ」として出会いました…が、今は「ラスキアイスプッラ」に夢中です。

 シュークリームのようなルックスですが、クリームが挟まっているのは「プッラ(pulla)」と呼ばれるパンです。ずっしりしていて、カルダモンが良く効いています。そしてクリームの下には「マンテリ(Mantelit)」と呼ばれるアーモンドペーストか、「ヒッロ(Hirro)」と呼ばれるジャム(ラズベリーのジャムがほとんどです)が隠れています。ほとんどのカフェやスーパーで、この二種類を食べる、買うことができます。人が手に取る様子を見ていると……ヒッロの方が人気なのかな……?というのが個人的な見解です。ちなみに私は、どちらも好き。「前はマンテリやったから、今日はヒッロ」みたいな感じで交互に食べています。

 カロリーは考えたくないですが、調べてみたところ、だいたい450〜500キロカロリー……まぁ、でも寒いし蓄えないとフィンランドの冬は越えられないし、ということで気にせず食べてます。

 それではここで、今年食べたラスキアイスプッラの一部を紹介します。

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 今年(フィンランドに渡航して)初めて食べたラスキアイスプッラ、年明けにお買い物に行ったPrisma(フィンランドにある大型スーパー)で見つけた瞬間に大騒ぎしたら、ホストマザーが買ってくれました。地元の製菓会社が作ったものようで、他のスーパーでも見かけました。

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 ヘルシンキにある「Gateau」という人気ベーカリーのもの。お友達のお家にお邪魔するときに持って行きました。こちらのカフェにはマンッテリ、ヒッロ、それからグルテンフリーのものがありました。こちらはパンの上にスライスされたアーモンドがのっていました。

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 どこのか忘れてしまったけど写真には残してたラスキアイスプッラ。パンの上にのってるRaesokeri(砂糖の一種なのですが正しい訳がわかりませんでした…カリってしてる砂糖です)が大好きです……

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 私の暮らす町、Kotkaにある「Hygge」というカフェのもの。ここのクリームは他のお店よりほんのり甘くて大好きな味です。鼻先にクリームをつけながら食べている間も、お客様が来てはラスキアイスプッラを買っていき、私が帰る頃には売り切れていました。フィンランド人も大好きなラスキアイスプッラです。

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 こちらもKotkaにあるカフェのものです。「Coco Konditoria」にはいつもたくさんのケーキが並んでいます……この時、ショーケースにマンテリしかなかったのですが、店員さんが「ヒッロも奥にあるけどいる?」って聞いてくれたので、ヒッロにしました。マンテリが続いてたからヒッロの気分だったんです。

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 そしてこれはホストマザーと一緒に作った手作りラスキアイスプッラ!ホストマザーのお家はお婆さまの頃からカルダモンを入れないプッラにクリームを挟んでいたそうで……プッラから手作りをしました。プッラの焼き上がりがあまりにふわふわで耐え切れずにクリームを乗せる前にプッラだけ堪能しました……美味しかった。レシピは教えてもらいました。そして翌日、ホイップクリームとヒッロを乗せて、ラスキアイスプッラにして食べました。

 もう少しだけ続くラスキアイスプッラのシーズン……今だけだし、ということで、思う存分堪能したいと思います。その分、ちゃんと歩きます。

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