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我が闘争② 働けない者雇うべからず

暇つぶしという時間が苦痛と虚無感に襲われる

 骨盤骨折、背骨損傷から4週間ほど過ぎ、、モヤモヤした気分の晴れない鬱屈とした自宅療養。ここ数年仕事が忙しくテレビなど普段ほとんど見てこなかったがコロナ禍の影響で朝昼晩とテレビではこれでもかとコロナを煽りに煽りまくる番組が量産されていた。戦前の大日本本営の赤日新聞(現在進行系かな。。)のようで違和感と嫌悪感を感じた。そしてテレビの終焉を感じた。

 私は暇つぶしとして映画と読書とゲームをやっていた。とりわけ、子供(長男)とはLINEで繋がっており最近トレンドの情報を入手して自分の若かりし日が蘇ったような錯覚も一瞬覚えた。しかし、30分もすれば虚無感に襲われ、作業的に読書し、作業的にゲームをポチポチする。何をやっても集中力が続かない。よぎるのは経済的な不安、病気の回復後の事ばかり。何で病気になったんだ。。頭が病気になった事だけが支配される毎日。悔しいのか、やるせないのか。。不思議なネガティブな気持ちが増大していく毎日。

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 私はゲーム及びエンターテイメント企業で足掛け14年近く働いていた事もあり、娯楽とは人生で必要悪と考えていた時期もあったし、本当に心が救われることはない事も知っていた。それでも、エンタメ娯楽は時間搾取として役目をしっかり果たしてくれていた。我々のやってきた事は改めて間違いでなかったと実感できた。これだけは唯一の収穫。

骨折から再適応に至るまでの心理過程モデル

 当時の心理モデル類似タイプがあったので参考にして頂ければと引用を参照してください。概ね近い心理行動でした。

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(引用元 川崎医療福祉学会誌  著者:岩田直也、永田博、進藤貴子  高齢者が骨折から再適応に至るまでの心理過程モデル             URL:http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2009-j19-1/5_iwata.pdf

働けない者雇うべからず

 医療診断書を会社に提出して数日が過ぎたある日、会社の役員が面談をしたいと連絡メールがきました。長期離脱、有給日数も遥かに超えた。さらに半年以上働けない人を雇う義理は会社にはない。

 私は3年ほど人事労務をかじっていたので想像はできた。致し方ないノーワーク・ノーペイの原則。ここまで社則範囲まで給料60%期限いっぱい出してくれたのである。

 約束した自宅の喫茶店まで役員が出向いてくれた。緊迫した顔持ちが手に取るように分る。私は『ここまでか。。。』心で覚悟を決めた。

 私が人事経験者だと知っているのでコロナ禍での無理な仕事をさせてしまった責任問題で裁判でもされたら堪った者じゃない。役員はそんな臭いが感じ取れた。お互い様子を探るような緊迫したラウンドとなったが、礼節を欠くことなく法規や就業規則の確認をする流れとなった。

 コロナ禍での緊急事態宣言を見越してのシステム構築リリースしたご褒美であろうか仁義を尽くしてくれた対応でした。

6ヶ月以上働けない人を雇って頂いた。感謝しかない。

 それでも、悔しい気持ちだけが募る。なんで尿管結石になったんだ。。そして、骨盤、背骨骨折という流れを受け入れるほど度量は持ち合わせていなかった。

 役員は跋が悪いように席を後にした。クビを言い渡すのは誰だって辛い。双方にとって無情な決断をしなくてはビジネスは成り立たない。何度か味合うご縁がなかった。無能でも愛嬌さえあれば私は雇ってくれたのだろうか。使い捨て、これは何処にいっても変わらない、代わりはいくらでもいる。特別な人材に誰もが馴れるわけではない。役割を全うして次に回す、これが仕事の”もう一つの真実”だと私は思っています。

 この年令で未だ現役職務に拘った私がいけなかったのだろうか。技術の進歩に職域を追われ続け、時代に合わせてエンジニア居続けイス取りゲームに疲弊し続ける。新世代の才能に感化する私は愚かなのだろうか。。

 一つわかった事がある。人はAIに勝てない、システム屋SE、PG,WEBクリエイターは全て確実に廃業に追い込まれる。貼り付け作業が主流になり、エンジニアリングは次の次元に確実に向うと感じた。

老兵は去るのみ

潮時がきたのかもしれない、20年以上飯が食えたわけで老兵は去るのみである。現場、最前線で手を動かさんきゃ納得できない事を確認したと自分に言い聞かせた。

 経営層もコロナ禍で経営が苦しくなるのを見越しての追い出し。歯切れが悪い、苦渋の顔というか何とも言えない、おっさん達の寂しい時間でした。お役目御免。骨折して働けないおっさんはいらんって判断は正しい。

 時代は若者が作る。この教えは変わらず、この会社で何かは残せたし、尿管結石のおまけももらった。致し方なし。でも、骨盤骨折、背骨損傷はいらん。

就業調査2

(引用元:ディップ株式会社 URLhttps://www.dip-net.co.jp/news/1590)

コロナ禍なのに無職になった。

転職組なので退職金はわずかしかもらえない。この先の生活と子供たちの養育費だけが心配で不安を超えて絶望しかなかった。

椅子にも座れない、車椅子で完治していない45才過ぎたおっさんを雇う場所などどこもない。最新のキラキラ技術を持つスーパーエンジニアでもない。悲しいかな氷河期世代、救われる事なく、人生を彷徨う。

わずかな希望をもって生命保険に連絡する

 ソニ○生命の終身保険に加入しており、尿管結石、骨盤骨折である事を連絡したが、保険は手術ではないと保険金は支払われないと言われた。歩行器器具、車イスなどのレンタル代すら自腹となった。もう焦りと不安で心が押しつぶさえれてしまいそうでした。人間はピンチの時ほど閃きと脳が活性化するのでしょか。過去の人事業務に携わった経験がここで生かされた。

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(引用先URL:https://bokete.jp/odai/4306402 この画像でボケる 作者 ひろさん ©井上 雄彦『SLAM DUNK』/集英社 )

傷病手当である。

 セーフティネット全く機能しない国・日本。傷病手当金にすがる以外道がない。人事領域に従事しないと社会保険や労務環境回りの法規を知らずに過ごしてしまう。恐ろしい国だとしみじみ感じた。未来ある若者にはいち早くこの国から脱出して人生を謳歌してもらいたいと切に願う。

 失業保険と傷病手当を組み合わせて生計を維持する。これに希望を見出した。世間はコロナ禍で大変になっていましたが、私自身はコロナを考えるほど余裕もない状態でした。私は世間様と社会構造と自分を照らし合わせバランスを取れるほど人格者じゃない。闘病中はそこまで考える余裕もない。

 もう、着座することも歩行すらできない状態を一刻も脱出するしかない。 とはいえ、骨折は時間を要するのです。

 無職、骨盤背骨。保険も下りない。退職金も皆無。貯金を食いつぶす道に踏み入った。辛すぎて歩行器を蹴っ飛ばして、ベッドに入って眠りについたのを覚えています。

地獄の一丁目一番地から地獄の4丁目の提灯横丁を漂ってる感じでした。


窮地の時、閃きはケーラーのチンパンジー実験より活路が開く

 若い人に特に伝えたい。ネットに蔓延る安易な叡智、回答よりも仕事や実体験で得た知見はピンチの時に活路を見出すということ。閃きは経験の積み重ねから湧き出るという事。

それ貴方の意見でしょ?という事なかれ。

ケーラーのチンパンジー実験でググってください。私自身はゲシュタルト心理学を履行していませんし、信奉してもいません。悪しからず。

wikiのリンク

あまりに人に教えないように。。適正年齢や職域指導や育成適齢に合わせて理解するように取り扱い注意です。


次回予告

日常生活が制限され、
不安と絶望がスナフキン(私)を襲う。。
ミドルクライス真只中、
稼働範囲の狭い中で虚無で何を思う。
ニヒリストに陥るその先は サービス!サービス!
(たぶん)

■重要■  

コロナウィルスでご家族や身近な方を亡くされた方もいらっしゃると思います。ご冥福をお祈り致します。本文はノンフィクションですのでご気分を害する方もいらっしゃると思いますが私のノートです遠慮なく綴りますのでご了承ください。

※辛い闘病生活をただただ思い出して綴る。ノンフィクションですが実名とかはご迷惑かかるので記載はしません。もちろん、子供たちにも病気を隠してるので実名特定されちゃ困るので記載は控えさせて頂きます。収益目的じゃありませんのでご愛嬌で。

ありのまま駄文で素直に記載していきます。いつ闘病とリハビリ始まるんだってツッコミ禁止。

ただのオッサンの備忘録ですが、応援コメントなど頂ければ励みになります。