最近の記事

餅つき

何年ぶり、いや何十年ぶりと言うほど久しぶりに餅つきをした。 蒸されてもち米を、軽く潰すように細かく何回も捏ねて下準備。 これを、入念に行わないとついた時に餅米が飛び散ったり、滑らかな仕上がりにならない。 少しずつ、力を入れて綺麗に捏ねて粘りを感じるようになってきたら、いよいよしっかりとつき始める。 他の人は慣れているから、綺麗にまっすぐ杵を振りおろしてよい音でつけているが、僕は振るのがやっとで斜めについて、音すら鳴らない。 杵を短く持ちすぎていたようで、長めに持つと杵

    • 愛おしい食器

      1941年にアメリカのアンカーホッキング社で誕生し1986年まで製造されたミルクガラス食器「ファイヤーキング」。 ガラスに骨灰を混ぜた優しい乳白色の食器は、ボテッとしたデザインで耐熱性で耐久性に優れなんとも言えない優しい食器で、今でも多くのコレクターに愛されている食器です。 乳白色の他にアイボリーや、翡翠色のジェダイ、1956〜58年の僅か3年間のみ製造されたターコイズなどが人気で、花や動物にキャラクターや企業ロゴなどが印刷された物など多くのデザインで、マグカップ、カップ

      • 桔梗が咲く頃

        まだ学生の頃、祖父と父に連れられては長野や山梨の里山によく登山に行った。 祖父は、若い頃には3000mクラスの槍ヶ岳や白馬方面の山々に登っていたそうだが、万一の事を考え、60歳を過ぎた頃からは高山を避け里山を楽しむようになり、だんだんと父も伴うようになった。 父が伴う時は車で日帰りの登山になる事もあり、高校に行く頃になると一緒に行くようになった。 最初は、父のお下がりの道具を使っていたが徐々に道具も揃えるようになってきて、今でも使っている物もある。 大菩薩嶺や日向山、

        • 豆腐屋の3代目

          妻に頼まれて豆腐を買いに行った。 もう、とうに閉店をしたのかと思っていたら、昨年から店頭での販売を始められたらしい。 正確には、はじめたので無く再開である。 先代の頃には、よくお使いに行かされたお店である。 10年以上前から、店の玄関口がいつも閉まっていたから閉店をしたかと思っていたら、卸売り専門で営業をしていた様で、昨年からまた店頭販売をしはじめたそうだ。 まだ、小学生だった頃にはとうふ屋の他に、肉屋、魚屋、八百屋、煙草屋、お菓子屋、銭湯などが、徒歩で5分とかからない

          冬の美ヶ原を楽しむ

          美ヶ原といえば、爽やかな夏のイメージが強いが、冬の美ヶ原はそれ以上に素敵な楽しみ方ができると思う。 1月の終わり、雪原のスノートレッキングと写真を楽しもうと初めて冬の美ヶ原を訪れてみた。 冬季は、通行止めで麓の美鈴湖までしかマイカーでは行くことができず、指定駐車場から、宿泊する王ヶ頭ホテルの送迎車で山頂に向かった。 ドライバーが、手際よく荷物を積み込んで出発し、窓越しに見える景色を説明を聞きながら走ると、徐々に道脇の雪が増えてきた。 走り始めて20分程だろうか、小さな池

          冬の美ヶ原を楽しむ

          川面に蛍  金沢から山中温泉へ

          空港の展望デッキで、彼女は飛び立つ飛行機を眺めていた。 20分ほど遅れて着いた僕に「奥の方で、戦闘機が飛び立つのよ。」と教えてくれた。 彼女は、羽田からここまで飛行機で向かい、僕は出張先から車で向かった。 先に、到着する予定だったが高速道路の渋滞で遅くなってしまった。 しばらく一緒に飛行機を眺めながら、昨日までとても忙しかった話しをして、併設されている飛行機の博物館まで歩いて見に行った。 小型機やジェット機など、いろいろな実機が展示され、シミュレーターでの操縦体験も楽しめ

          川面に蛍  金沢から山中温泉へ

          父の遺品整理

          定年後、群馬県へ移住した父が亡くなって3年。 母のもとへ2~3ヶ月に一度ほど訪れ、一緒に少しずつ片付けをしたり、楽しんでいた畑などの手入れをしてたが、やっと心の整理ができたのか、母が思い切って遺品を全て片付ける事になった。 手帳や日記、写真などは既に母が整理をし、万年筆や文具、眼鏡、カメラなどの使える物は僕は引き取って、手入れや修理をして引き続き使っている。 残っている物は、部屋いっぱいの本、古いレコードとCD、真偽のわからない古物や、古いAV機器などの電化品だ。

          父の遺品整理

          午後のマフィン

          今日の昼食はマフィンとスープ。 大きなサイズなので、1つで十分 食事に足りる。 お気に入りのファイヤーキングのお皿に乗せてゆっくりといただく。 ブルベリーの酸味がほどく良く、マフィンと甘さとバランス良い。 ゆっくりした、食事の時間、美味しいマフィンとお気に入りのお皿で、少しだけ贅沢で、優しい気持ちになれる。

          午後のマフィン

          とびきり美味い蟹を食す

          新幹線ホームからローカル線のホームまでは、駅を横断するような長い距離だった。 途中、ベーカリーショップでサンドイッチとチーズがちりばめられているフランスパンを昼食に買った。 ホームの売店で、温かなコーヒーを2杯と彼女は紅茶を買った。 電車の清掃が終わるのをホームで待ち、電車に乗り込んだ、亀岡を過ぎるとだんだんと山間ののどかな景色に変わってきた。 買っておいたパンとコーヒーで、昼食を済ませた。 サンドイッチは程よく辛子が利いていた。 ゆっくりとしたローカル線は、山間を走り続け

          とびきり美味い蟹を食す

          夏の終わり 山梨にて

          「あの曲をかけて」 調布ICを過ぎる頃になると、隣の席からいつもリクエストされ、相模湖を過ぎる頃には、必ず微睡みの中にいる。 いくつものトンネルを抜け、2時間と少しで勝沼の葡萄園に着いた。 粉が吹くような感じに、白い粉がついた大きな粒のぶどうは、片手では持てないほど大きく、良い香りがしていた。 大きな紫色の粒の葡萄は、ほどよい甘さで美味しいが、一房全て食べきれないほど大きい。 スーパーや、果物店で販売されている物よりもとても立派なものだった。 小一時間ほど、葡萄園で過ご

          夏の終わり 山梨にて

          花巻で月を見る

          新宿から湘南新宿ラインで大宮に向かった。 大宮で待ち合わせをし、東北新幹線で新花巻へと向かう。 仙台までは見なれたような景色だけれどその先はのんびりした景色が広がる。 田畑では農作業や稲刈りの様子がみられた。 送迎バスの時間まで、少し時間があるので駅前の食堂で昼食を食べた。 新花巻駅前のロータリーで待っていると大きなバスが迎えに来てくれたので乗り込みゆっくりと宿に向かった。 レトロな雰囲気のバスの車内はよく冷えていた。 途中にある旅館で、それぞれの客を降ろし最後に目的の宿

          花巻で月を見る