見出し画像

冬の美ヶ原を楽しむ

美ヶ原といえば、爽やかな夏のイメージが強いが、冬の美ヶ原はそれ以上に素敵な楽しみ方ができると思う。


1月の終わり、雪原のスノートレッキング写真を楽しもうと初めて冬の美ヶ原を訪れてみた。


冬季は、通行止めで麓の美鈴湖までしかマイカーでは行くことができず、指定駐車場から、宿泊する王ヶ頭ホテルの送迎車で山頂に向かった。


ドライバーが、手際よく荷物を積み込んで出発し、窓越しに見える景色を説明を聞きながら走ると、徐々に道脇の雪が増えてきた。 走り始めて20分程だろうか、小さな池を過ぎてしばらくすると、路面にも雪がしっかりと積もっていて、一般車が通行止めになるのもよく理解ができた。


1時間とかからずホテルに到着し、カフェでお昼ご飯を済ませ、さっそくスノーシューで雪原に出てみた。
雪原は、その美しさと違い寒さは厳しく、雪の表面も固い場所や柔らかい場所があって、楽しいような厳しいような、自然の素晴らしさと厳しさを楽しめた。


ホテルから少し歩いた場所でスノーシューを取り付けて歩き始めたのだが、大きなスノーシューを意識して足をあげると変に反対の足が沈むし、あげた足を下ろすタイミングがなかなかつかめず、かかと側を引きずるように歩き始めたが、10分も歩いているとだんだんと要領がわかってきて、楽しく歩けるようになってきた。 今回、ヒールリフターと言う物がついているタイプだったので、上り坂もなかなか楽に登ることができた。


日当たりなのか、風向きなのかはわからないが、表面が固くなっていたりパウダースノーのようにサラサラとスノーシューでも沈んでしまうような場所もあり、30分も歩いていると、うっすらと汗がでてきた。

雪紋が時折太陽に照らされて光ってきれいだが、複雑な模様に波打つ模様を見ると自然の厳しさを感じる。


アルプス展望コースからは、松本平が一望でき遠くに北アルプスと南アルプスの山々など、美しい景色を見る事ができた。 起伏がかなりあって普段の運動不足を実感したが、美しい眺めと心地良い疲れを感じながら2時間弱ほど、牧場を一周するようなコースを楽しんでホテルに戻った。


湯に浸り、外を眺めていたらオレンジ色になってきた。 ちょうど、日没の時間で失敗をしてしまった。


湯上がりに、シャンパンサービスをいただいて、楽しみにしていた夕食の時間に。
おしゃれなダイニングで、リゾート感と和食のバランス良い、素敵なメニューで、信州サーモンや牛ステーキなど、長野県の食材も楽しめ、とても工夫とおもてなしが込められた、美味しいお料理だった。


食後は、いろいろなイベントがあったが、明日の朝に為に早めに寝ることにした。 移動とスノーシューの疲れか、珍しくすぐに眠りに落ちたようだ。



朝3時、目覚ましの振動で目を覚まし、多めに着込んでも少し寒さを感じる屋外に出て驚いたのは、こんなにも多くの星があったのかと思う程多くの星が見え、美しかった。 黒い夜空ではなく、深く濃い濃紺のような空に、無数の星が広がっていた。


寒さで、手がかじかんでピントを合わせるのもたいへんだったが、壮大さと美しさに圧倒され、撮影を楽しんでいると、遠くの山並みが濃紺から薄くオレンジ色へと変わってきた。


この時間になると、何人かのカメラマンが撮影を楽しまれていた。 ホテルのテラスからも、何人かスマホで撮影をされていた。
俗にマジックアワーと呼ばれる、30分〜一時間弱の間は写真で見る以上に感動的な美しさであった。


ホテルに戻って、お風呂で冷えた体を温めて、部屋で撮影した画像を見ていると、あらためて感動を覚えた。

美味しい朝食をいただいてから、王ヶ頭山頂から王ヶ鼻までスノーシューと撮影を楽しみ、駐車場まで送迎をしていただいた。

何もかも素晴らしい旅行を久しぶりに楽しめた。