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筋肉痛と超回復の常識を覆す! 「細胞核オーバーロード」経過報告その(2)

筋トレをやっている人であれば「超回復」により筋肥大するという事は常識としてご存知だと思います。「超回復」を簡単に言えば、
筋トレの負荷により筋繊維が損傷し、その後の栄養補給と休養により筋トレ前よりも筋繊維が強く・太くなって回復する。
というもの。そして、筋トレ後の筋肉痛の状態は「超回復」の回復期間であり、筋肉痛が残っている間(2〜3日)は筋トレを行わない方が良い。無理して行っても筋トレのパフォーマンスが悪く効果が無い。
以上は、私がジムでの筋トレを始めた34年前には既に常識であり、昨年2019年12月まで私は常識として信じていました。

しかし、昨年12月から取り組み始めた「細胞核オーバーロード」の筋トレ法で、いろいろ情報収集していると、
「超回復」理論は何のエビデンスもないただの仮説(概念)でしかない。
「筋肉痛」のメカニズムは医学的にはほとんど解明されていない。

最新の情報でもこのような内容がいろいろ得られました。
Noteを初めて良かった事は、長年漠然と信じていた事を改めてちゃんと調べてみる癖がついた事ですね。

さて、海外では「超回復」とは「筋グリコーゲンの超回復」の事を言うそうです。つまり、筋トレにより筋肉内の筋グリコーゲンがエネルギーとして使われ枯渇した後、糖質の栄養補給により筋グリコーゲンの量が筋トレ前より多くなる。という理論です。

筋トレ後の筋肉痛(専門用語では「遅発性筋痛」)にもいくつか種類があり、筋肉痛の激しさと筋肉の損傷・炎症度合いはあまり関係が無いという事です。つまり、筋肉痛の激しさと筋トレでしっかりワークアウトできている(筋肉に効いている)事とはあまり関係が無いという事です。

私としては長年ずっと、筋肉痛のレベルで、しっかりワークアウトできていたかできていないかを判断していたので、あまり意味のない事を判断基準にしていたのか?と思うとちょっとがっくりですね。
そう言われると運動習慣の無い人が少し力仕事しただけで激しい筋肉痛に数日間苦しむ様子をたまにみますが、筋トレのワークアウトの質とはまったく異なる筋肉痛だと言えますね。

ただ、確実に言える事は、
筋トレをしてしばらく筋肉を休ませて、また筋トレを繰り返す事で筋肉は強く・太くなる=筋肥大は筋肉のストレス反応により起こるという事実です。

前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
昨年12月から取り組み始めた「細胞核オーバーロード」の筋トレ法ですが、
前回も報告しましたが、3週間三角筋の筋トレを毎日行いました。

当然前日の筋肉痛(切れるような痛みではなく、パンプ感や火照った感の強いもの)が残った状態で筋トレを行います。筋肉痛が残った状態での筋トレは先程書いた常識ではやってはいけないタブーです。
それを毎日3週間続けました。低重量高回数のワークアウトなので、幸い関節を痛める事はありませんでしたが、3週目には相当肩はボロボロ、もう限界ギリギリという感覚でした。そしてその後一週間の完全休養。この一週間の完全休養で、肩(三角筋)は完全に蘇りました。言ってみればこれが本当の「超回復」だな、という感覚です。

私は仕事柄撮影ロケで1〜2週間出かけその間は筋トレができない期間が
よくあるのですが、その1〜2週間後に再開する筋トレ初日は、とても
快調なのです。いつもよりウェイトが軽々上がります。普段の重量が物足りなく感じます。この快調な感覚が、「細胞核オーバーロード」の3週間毎日ワークアウト→1週間の完全休養後に再開した筋トレ初日ではより顕著に感じたのです。

そしてその翌日からまた三角筋の連日ワークアウトを再開して大きな変化を感じました。今度は連日のワークアウトが楽にこなせるようになったのです。しかも先月の低重量高回数のワークアウトの重量が物足りなく2kgプラス(14kg→16kg)したのですが、それでも連日のワークアウトが楽にこなせてしまうのです。これは間違い無く「適応反応」です。筋肥大しかどうかはともかく確実に強くなっています。
この「適応反応」が本来の目的の細胞核の増殖によるものでしたら成功という事なのでしょう。たった一ヶ月で「適応反応」が実感できるとは思ってもいませんでした。ポイントは一週間の完全休養だと思います。一週間の完全休養中にボロボロだった肩が日に日に回復しているという実感が本当にありました。

まだ一ヶ月少々ですが、「細胞核オーバーロード」の筋トレにより
私の長年の筋肉痛と超回復の常識が完全に覆りました。

つまり、
・筋肉痛が残った状態で連日筋トレを繰り返しても問題無い(筋肉は萎縮しない)。筋トレのパフォーマンスは一時的に低下するかもしれないけど怪我さえしなければ次第に体が適応してきて効果が現れるようになる。
・「超回復」を日単位、一日ごとのワークアウトで考えるのではなく複数日連続のワークアウト、1〜2週間の完全休養という週単位で考える事もできるのではないか?
私はこれを確信しました。

人間が持っている「適応反応」はもっと単純であり柔軟なんだと思います。(「生体防衛反応」と「環境適応反応」に関しては以前書きました。)

一般的には、ワークアウト後は2,3日は休養するのが最も効果が高いのかもしれません。一方、連日のワークアウトでオーバーワークになったとしても体はオーバーワークにも適応しようと必死に反応していずれ適応してしまう。体が必死に反応した結果、筋サテライト細胞が活性化しているのでは? と思うのです。

筋トレに限らずトレーニングの手法に「ピリオダイゼーション」というものがあります。
簡単に言えば、同じ内容のトレーニングを毎日続けていると次第にマンネリ化し、停滞し、効果が見られなくなってくるので、トレーニング内容(量、強度、方法、休養など)を定期的に変える事で体の適応反応を刺激し続け身体能力を継続的に伸ばす手法です。

長年筋トレを続けている人であれば、当然マンネリ化を避ける為、筋トレ内容に変化を与える工夫をしていると思いますが、従来の「筋肉痛と超回復の常識」範囲内での工夫ではないでしょうか?筋トレ歴が5年、10年と長くなればどんなに工夫を凝らして変化を与えても大きな筋肥大が見込め無くなってきます。

「細胞核オーバーロード」の一見滅茶苦茶な手法は、この従来の「筋肉痛と超回復の常識」を取り払う事で生まれたひとつの「ピリオダイゼーション」なんだと私は思います。また、「細胞核オーバーロード」の手法も同じ手法を繰り返していればいずれマンネリ化し、効果が見られなくなってくるのでさらに工夫を凝らした手法を考える必要があります。

そう思うとまた新しいチャレンジ目標ができて、ワクワクしてきます。


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