あおぞらの証明 #5
俺は中学を卒業したと同時に清水工場で働き始めた。そこは金属加工の職人が10人ほどいる小さな工場だった。
清水社長が従業員を集めた。
「裕、前に出てきて自己紹介しろ」
清水社長の一言で、全員の視線が俺に注がれた。
「松嶋裕章(まつしまひろあき)、15歳です。今日からここで働かせてもらうことになりました。よろしくお願いします。」
場が静まり返ったのを見て俺はどうしていいのかわからずうつむいた。
すると、社長の清水さんが、
「おい裕、お前はまだ何もできない、言ってみりゃ邪魔者や。」