人生迷子になった僕へ
こんな事を思って人生迷子になっていた僕に今の僕(2023/3)からかけたい言葉はよく考えてみたが特に見つからなかった。
なぜなら今思えばどのように人生という「暇つぶし」の時間と向き合うかが大切なファクターだからだ。
鼓舞するような気休め程度の言葉なんて必要ないし、仮に伝えても当時の僕には上の空だっただろう。
思い返せば僕は2020年10月から2023年2月頃までの約2年半、人生に面白味をなくして本当につまらないと感じる日々を過ごしてきた。
大きな出来事としてはこんな感じだ。
端的に書こうと思っていたらすっかり長くなってしまった。
これらがこの2年半で人生を迷子になってしまった僕に訪れた大きな出来事だ。
簡単にまとめると「人生で理想としていたものが全て実現できた」という事が人生を迷子に陥れた最大のファクターである。
なんとも皮肉な話だ。
だけど僕は人生で経験した事のないくらい絶望の日々を送っていた。
この期間に僕と会った人は僕が死んだ魚の目をしている状態だったと思う。
このコラムをなぜ今このタイミングで書こうと思ったかというと一昨日(2023/03/19)ふと風呂の中で腑に落ちた事があったからだ。
それは何かというと「夢」についてだ。
僕には小学生の頃プロ野球選手になりたいという夢があった。
野球少年なら誰しもが一度は思い描いた事があるだろう。
ただ、僕はその時からプロ野球選手になって強い敵と対戦して打ち勝ちたいという思いよりも有り余るほどのお金を手に入れる事が出来るという思いの方が強かった。
それは僕が小学生の頃に書いた卒業文集や当時の言動を思い出すとよく表れている。
「20代になった僕へ赤いポルシェに乗ってるか?」とか、当時から自分が将来住みたい部屋はこんな間取りだとか、所謂キラキラした生活に憧れを抱いていてプロ野球選手になりたいというのはその憧れ(夢)を叶える為の手段だったんだと一昨日風呂の中で思った。
20代前半には新たな夢が芽生え、自分の好きなものが好きなだけお金を気にせずに食べれるようになりたいみたいなやはりキラキラした生活を追い求めていた。
プロ野球選手にはなれなかったが20〜28歳の過程でそれらの夢は全て叶った。
家、食、車(ポルシェではないが欲しかったAUDI)、バイク、時計、財布といった物は全て手にできた。
今となってはブランド物はほぼ全てが人生において無駄な物だという考えに変わり、今はまるで物欲がない。
財布も持たず時計はiPhone、車もバイクもいらずもはやシェアリングエコノミーの方が割安とさえ考えている。
若いうちにブランド物に対しての物欲を消化しておいて本当に良かったと思っている。
「欲しかったもの」や「なりたかった在り方」を紆余曲折しながら全て叶える事ができ、それに気付き始めたのが2022年10月でそこからじわじわと自分と向き合っていく中で現状の在り方を言語化出来るようになっていき2023年1月プツンと張り詰めた糸が切れるかのように本気で路頭に迷った。
誰と話しても何を食べてもどんな体験をしても全てにおいて虚無であるという絶望的な状況だった。
水嶋ヒロが描いたKAGEROUという作品がある。主人公のように自身の人生をここで終わらせて、「生きたい」という想いが強い余命宣告を受けている人や夢を成し遂げる為に生きていたがその道が途絶えてしまった人に自身の命を捧ぐ事が出来るのであればそうなってもいいと思っていた。
むしろ自分の人生で他に経験してないものとすると死後の世界と前述した親友からの話にもあって今はまだ話せない●●の2つだけだった。
死後の世界を選んでしまうと号泣して絶望するであろう母の姿が目に浮かんだのでその選択肢にはならなかったが、もし目の前で轢かれそうな子供が居たら自身の身を献上してその命を守り殉職のような形で生涯を終える覚悟みたいなものはあった。
長々と綴ったが冒頭にも述べた通り、人生とは暇つぶしのゲームだと今は常々思う。
周りの人たちをよく見てみると失礼承知の上で暇そうなのがよく分かる。
この人はなんでランニングしてるんだろう?
このカップルはなんで銀座に来てるんだろう?
この子供達はなんで野球やってるんだろう?
この夫婦はなんで結婚してるんだろう?
この知人はなんで試合観戦に行ってるんだろう?
根底まで辿るとみんな暇つぶしでやっている。
暇つぶしの時間を上手く使えている。
僕はそれを見失ってしまって変に人生に何か意味を見出そうとしてシンプルな暇つぶしが出来ていなかっただけだ。
そんな中でも自身に対して向き合い続けた自分への誇りと2人の恩人への感謝の想いがある。
人生は暇つぶしだ。
その暇つぶしの中に必要なのは「夢」や「野心」である。
先日僕が尊敬する経営者の1人からこんなメッセージを貰った。
このコラムの最後の締めくくりにしたいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?