自己開示がもたらすもの
今日も傾聴における〈一致〉について深めていきます。
〈一致〉とは・・・『セラピストはクライエントとの関係の中で自己の内的な体験に気づき、ありのままの自分でいようとする。つまり、関係の中でセラピストが体験していること(体験レベル)と、意識していること(意識レベル)とが一致しているということである。』※
短くまとめると、体験していることと意識していることが一致→『ああ、私は今、こんな風に感じているんだなあと、自分を認識すること』これが〈一致〉なのかなと私は思っています。
パーソンセンタード・アプローチを提唱したロジャース先生が、一番大事とする〈一致〉という態度を通じて伝えたかったものは何だったのでしょうか。
〈パーソンセンタード・アプローチの基本仮説〉 『個人は自分自身の中に、自分を理解し、自己概念や態度を変え、自己主導的な行動を引き起こすための巨大な資源を持っており、そしてある心理的に促進的な態度についての規定可能な風土が提供されさえすれば、これらの資源は動き始める。』(Rogers 1986 /中田訳2001)※
『「セラピストがどう動けばクライエントが変わるか how to do 」ではなく、「クライエントが変わるための促進的な関係をどのように築くことができるのか how to be」という問いである。』※
やり方よりあり方でしょうか。
つまりは、傾聴する中で、セラピストがクライエントとの関係の中で、ありのままの自分を受け入れていると、その姿がクライエントに伝わり、クライエントも自分の心を見つめはじめる。そしてクライエントは自分はこのように感じている、と自分を受け入れ、理解をし始める、という事ですかね。
『セラピストがその場で「私」を生きることにより、クライエントも一人称としての「私」を提示しやすくなる。(中略)セラピストとクライエント相互の、かけがえのない「私」の交流こそがクライエントがもともと持っている「巨大な資源」に働きかけるのである。』※
私は「巨大な資源」とは「自ら問題を解決する源」と理解しました。
私達は、自ら問題を解決できる資源を持っているのですね。
ただ、それを引き出すためには、きっかけが必要なのかな、とも思いました。
そのために、傾聴があり、もっと深くいくと〈一致〉という姿勢が大きな役割を果たすのだなと。
仕事や、日常生活においても使えそうです。
「己を見つめ、ありのままの自分を開示する。」
そうすることで、他者の心に何かをもたらす。
実践していきます。
※ ロジャースの中核三条件〈一致〉村山正治 監修 創元社 よりの引用です。
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