植物から考える、『愛』
こんにちは、すなおです。
久々の投稿となりましたが、本来なら「2019年を振り返って」を投稿するつもりでした。(※あくまで『つもり』なので)
ただ、記事にする間もなく、あっさりと年越しを迎えたので、投稿できなかったです、はい。
気をとりなおして、明けましておめでとうございます。
2020年もよろしくお願いしますっと。
今日はですね、最近読んだ本を紹介したいと思う。
※以下、若干のネタバレ注意
●著作:三浦しをん 『愛なき世界』
あらすじ
洋食屋見習い人:藤丸(男性)が三度の飯より"植物"の研究が好きな大学院生:本村(女性)に恋をするといった恋物語。ただ、二人を取りまく変わり者たちが隠し味となっており、コメディー要素が加わった恋物語となっている。
●『愛』の意味合い
この本を読むまで、『愛』とは「相手に好意を向けること」みたいな漠然とした認識であった。
Wikipediaを参照してみると、『愛』(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B#%E8%BE%9E%E5%85%B8%E7%AD%89%E3%81%AE%E4%B8%BB%E8%A6%81%E8%AA%9E%E7%BE%A9%E3%81%AE%E8%A7%A3%E8%AA%AC)について以下のような記載がある。
・親兄弟のいつくしみあう心。ひろく、人間や生物への思いやり[1]。
・男女間の愛情。恋愛[1]。
・大切にすること。かわいがること。めでること[1]。
・〔キリスト教〕 神が、全ての人間をあまねく限りなく いつくしんでいること。アガペー[1]。
・〔仏教〕 渇愛、愛着（あいじゃく）、愛欲。「十二因縁」の説明では第八支に位置づけられ、迷いの根源として否定的に見られる[1]。
『愛』とは、「(相手に)好意的な感情もしくは気持ちを向ける」みたいなニュアンス(意味合い)のようだ。僕が考える『愛』ついての認識と特段の差異がないことがわかる。
●『愛』の新しい解釈
大学院生:本村(女性)は、『植物は愛のない世界に生きてるから、自分も誰とも付き合わずに真摯に植物と向き合わなければならない』といった考え方を抱いて研究に日々打ち込んでおり、自身も植物と同様の世界(愛のない世界)で生きる必要性を唱えていた。
『植物は愛のない世界に生きてる』とは、植物は人間及び動物と違って"喜怒哀楽"の感情が無い。だが、成長を続け(細胞分裂を幾度も繰り返す)、最終的に子孫までも残そう(種子の生成)とする為、『植物は愛のない世界に生きてる』と考えている。
ただ、"著者:三浦しをん"さんは『愛』について以下のように本著に記している。
(藤丸)「その情熱を、知りたい気持ちを、『愛』って言うんじゃないすか？」
"著者:三浦しをん"さんは、『愛』は、「(相手や物を)知りたいと思う、その情熱的な気持ち」であると記している。これは新しい『愛』についての解釈でありつつ、個人的には一番腹に落ちる解釈だと感じている。
例えば、異性を好きになるまでの過程をイメージしよう。
①名も知らぬ者と出会う。◀︎愛無
②会話をするうちに(表面的な)共通項が伺え、楽しくなってくる。◀︎愛無
③プライベートな部分・内面的な要素を知りたいと思うようになる。◀︎愛有
④相手方を好きになる。◀︎愛の過半数超え(※個人差あり)
(人や物を)知りたいと思った段階から、既に『愛』を抱いており、そこから好きになる(興味を持つ)かどうかは、『愛』の積み重なりの問題と思う。
また、"著者:三浦しをん"さんは以下のように本著に記している。
(藤丸)「植物のことを知りたいと願う本村さんも、この教室にいるひとたちから知りたいと願われてる植物も、みんなおんなじだ。同じように、愛ある世界を生きてる。俺はそう思ったっすけど、ちがうすっか？」
個人的な見解なのだが、つまること
知りたいと願われている(『愛』を誘発している受け手)側も、(送り手側と)同時に『愛』を抱いており、お互いに"愛ある世界"を共有しているものと解釈できる。
●まとめ
日本では、『愛』の意味合いが「好き」の上位互換の認識として捉えられており、現に僕もその認識でもあった。今回、『愛』という言葉を深掘りすることで、"(相手や物を)知りたいと思う、その情熱的な気持ち"という新しい解釈を知ることができた良い機会であった。それと同時に僕自身、もっと様々な人から『愛』される人間になっていきたい、そう思った。
著作:三浦しをん 『愛なき世界』 ⬇︎Amazonは
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