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始まりはよくある発熱と関節痛。

一番最初に体に症状が現れ始めた3年前。

当初、母の体に現れたのは関節痛や発熱、
四肢の発疹といった症状。

症状としてはよくあるもの。
本人としても市販の薬を飲んで経過をみたりと
あまり大きなことと捉えていなかった様子。

市販薬では改善がなく、
近医を受診して解熱剤が処方されるも、
改善はありませんでした。

それくらいのところで
私にも連絡があったのです。

「なにかおかしい」
始まりはみんなそんな感じ
だったのではないでしょうか。

2019年初夏、初めて総合病院に紹介受診。

CRP(C反応性蛋白):10点台と高く
翌週に検査入院が決まりました。

膠原病や自己免疫性疾患と関わりのある方なら、
嫌でも気になる検査項目かと思います。

CRPとは、細胞・組織に炎症や破壊が起こる時に
血中に増加するたんぱく質の一種です。

正常値は0.3㎎/dl以下。
これ以上の値では、
体内に何らかの反応が
起きていることがわかります。

疑われる主な疾患としては、
がんや感染症、心筋梗塞、
外傷、膠原病など。

10点台と聞いて
ただならぬことを感じました。
でも正直、感染症でも上昇するし
その時は原因がわからないこともあり
軽く考えていました。

出産ぶりという入院に
少しドキドキしていたのかな。

すぐに入院となったけれど、
ネットでお気に入りの綿素材の
パジャマを購入するなど用意周到。

毎週面会に行っていたけれど
入院生活を楽しんでいる様子。

3週間の検査入院を経て、
主治医から病状の説明の時が。

診断は「成人スチル病」

看護師の私でも聞いたことがない。

母と成人スチル病について調べる。

どうやら成人スチル病は
国から指定された指定難病のひとつ。

持続する関節痛や発熱、皮疹を主症状とすると。
なるほど、当てはまっている。

難病であり、原因は不明。
研究班があり、研究が進められている段階。

簡単に説明すると、
炎症物質が自分の体を攻撃してしまう病。
全身に炎症を引き起こす自己炎症性の
広義には自己免疫性疾患。

詳しくは、こちらの難病情報センターの
HPがわかりやすく説明してくれています。

日本には4,700人程度、
10万人に対して3.7人。

難病がいかに少ないのかを
こうして人口あたりで表しますが、
正直いってわからないですよね。

難病の実態を理解しようとすると
本当に骨が折れます。

探しても探しても
行き先の見つからない旅のようです。

だからペイシェントジャーニーなんて
ぴったりの言葉があるのですよね。

この頃はまだ
旅に出始めたなんて母も私も、
誰1人として思ってもみませんでした。

そんなこんなで、始まった治療は
ステロイドの内服です。

自己免疫性疾患であれば、
ステロイド治療は避けては通れない治療。

ステロイドは効果が大きい分、
副作用も多くあります。

ステロイドは治療域が狭いので
状態に合わせて、
適切な投与量に調整していきます。

飲み始めは、病勢を抑え込むために
少し多めの量で内服し始めました。

”難病”と説明を受けたものの、
生活に支障を来すような症状はなく、
ステロイドを内服したら
きっと良くなると思っていました。

ステロイドを飲み始めた母は、
発熱や関節痛などの表立った症状は
改善していきました。

院内のコンビニでお菓子を買って食べたりと
入院生活を満喫していたほどです。

ステロイドの内服量を少しずつ減らし、
採血で炎症反応の経過を追っていきました。

入院中にプレドニンの内服量を調整し、
晴れて3週間の入院を経て
退院となりました。

以降は、外来で採血検査を行い、
効果をみていくことになるはずの
母だったのですが…。

次回は外来通院に移行する予定だったところ
からあれよあれよと体調を崩し、
退院後1ヶ月も経たずに
再入院となる。

そんな当時をお伝えしていきます。

どこかでステロイドについても
簡単にお話できたらと思います。

読んで下さった方、ありがとうございました。

では。


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