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学生向け インターンシップ完全マニュアル
はじめに
本記事では、インターンシップの意義や探し方をはじめ、実際にインターンシップに参加する際の注意点やポイントをまとめています。
これさえ読めばインターンシップのことがまるまるわかります!最初からでも、気になる部分からでも気軽にチェックしてみてください。
1. インターンシップとは
⑴ インターンシップとは
よく「就活の前にインターンシップに行かないと!」と言われますが、そもそもインターンシップとは何でしょうか?
広い意味でのインターンシップは「学生が就職前に実際に会社で働き、働き方や暮らし方について学び、考えるプログラム」です。
興味がある業界の企業や地元にある企業で仕事をお試し体験することで、自分に合った仕事を見つけたり、実際に社会で働く姿を想像したりすることができます。
⑵ "インターンシップ"の定義が変わった
一方、2022年の三省合意(※)の改定により、厳密な意味でのインターンシップの定義が変わりました(25卒から適用)。
(※) 文部科学省・厚生労働省・経済産業省による「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」。インターンシップなどのキャリア教育のあり方について総合的な方針を示したもの。
以前までとの大きな違いは以下のとおりです。
キャリア形成に係る活動が4つに分類されたこと
"インターンシップ"の定義が変わったこと
インターンシップに参加した学生の情報が採用活動に利用できるようになったこと
特に大切なのは⒉と⒊です。インターンシップの定義が変わったことで、本当に"インターンシップ"と呼べるのは以下の条件を満たしたものだけとなりました。
・就業体験要件(実施期間の半分を超える日数を就業体験に充当)
・指導要件(職場の社員が学生を指導し、学生にフィードバックを行う) ・実施期間要件(汎用能力活用型は5日間以上。専門活用型は2週間以上) ・実施時期要件(卒業・修了前年度以降の長期休暇期間中)
・情報開示要件(学生情報を活用する旨等を募集要項等に明示)
簡単に言うと、「日程の半分以上で就業体験(実際の仕事を体験)をする5日間以上のものしかインターンシップといえない」ということです。
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⑶ 就活生の89.5%が参加している
それでは、実際にインターンシップに参加している学生はどの程度いるのでしょうか。マイナビの調査では、25卒の就活生の89.5%が、26卒もすでに2割近くの人が何らかのインターンシップや職業体験に参加していることが明らかになっています。
2. 参加するメリット
なぜそんなにも多くの就活生がインターンシップに参加しているのでしょうか。それは先に述べたほかにも、以下のようなメリットがあるからです。
自分に合った業界や仕事を知ることができること
職場の雰囲気や風土を感じ、自分に合った会社を選べること
"働くこと"に対する意識を高め、社会人になる準備ができること
企業がある地域の暮らしを知ることができること
自分の考えやアイデアに、社員からビジネス視点でのフィードバックを得られること
就活の一環として取り組むことができること。つまり、そのまま採用につながったり、志望企業以外のインターンでも、面接で話せる大きなガクチカになること
3. いつから参加する?
多くの学生が大学2~3年生になるとインターンシップに参加し始めます(専門学生なら1年生の夏~冬ごろ)。
しかし、最近では1年生の夏休みなど、早い時期にインターンシップに参加し始める人も急増しています。就職活動の早期化により、早い段階からキャリアに関心を持つ人も増えているようです。
1・2年生は自分のキャリアや働き方について考えたり、働く地域・業界を広く見たりする目的で参加し、3・4年生では業界を絞り、企業の現場を実際に見てみる目的で参加するなど、全学年で参加するのもおすすめです。
詳しくはこちらの記事をチェック!
4. どうやって見つける?
⑴ 5つの見つけ方
インターンシップの見つけ方は、主に以下の5つの方法です。
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それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。
⑵ 就活イベント・サイトで探す
【メリット】
○就活や選考に直結するインターンシップの割合が大きい
○採用に直結するため、志望企業がはっきり決まっている人にぴったり
○応募フォームや選考フローがはっきりしているので応募しやすい
【デメリット】
○業界や志望企業をそこまで絞り切れていない人には向かない
○非常に多くの企業が掲載されていることもメリットだが、多すぎて逆に選びきれなかったり、自分に合ったインターンシップを選べなかったりする
○インターンシップの要件を満たしていないプログラムも多い
⑶ インターンシップマッチングイベント・サイトで探す
【メリット】
○専門のイベント・サイトに登録するほどインターンシップに力を入れている企業のみが集まっている
○直接企業の担当者と話すことで、事前にインターンの内容や企業の雰囲気を把握できる
【デメリット】
○イベントやサイトが小規模である場合も多く、複数の企業に一気にエントリーしたい場合は効率が悪い
○イベントの開催頻度が高くないのでイベントの時期が合わない場合がある
⑷ 先輩や友達の紹介、リファラル制度を使う
【メリット】
○インターンシップや会社について事前に情報を得ておくことができる
○比較的内容やプログラムの自由度が高い
【デメリット】
○事前に企業や社員とのつながりが必要
○予期せぬトラブルなどが発生したときの対応が難しい
⑸ 大学のキャリアセンター経由で探す
【メリット】
○その大学の学生を採用したい企業が集まる
○何かあったときに大学に相談することができる
【デメリット】
○採用実績のある企業が中心となるため、集まる企業の傾向が偏る
○出身地が大学から離れている場合、地元の企業を探しにくい
⑹ 企業に直接申し込む
【メリット】
○インターンを募集していない企業でも受け入れてくれる可能性がある
○学生(自分)に合ったプログラムに取り組むことができる
【デメリット】
○受け入れてくれるかがわからない
○インターンシップを実施していない企業の場合ノウハウがない
「初めてのインターンシップでどんな内容なのか不安」という方は、まず就活イベントやインターンシップマッチングイベントに参加してみるのがおすすめです。そうして、いくつかのインターンシップに参加して慣れてきてから企業への直接申し込みなどにチャレンジするとより深い学びが得られるはずです。
5. 選考の内容、選考対策
⑴ インターンシップの選考って?
選考方法の分類
いくつかの企業では、インターンシップ参加にあたって選考を設けています。一般的な選考内容はエントリーシート(ES)、面接、グループディスカッションなどで、分類すると以下のようになります。
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中小企業のインターンシップ選考
一般的に、中小企業のインターンシップでは選考が無いことが多く、先着順や抽選で参加者が決まります。エントリーシートの提出を課す企業もありますが、内容は自己PRや志望動機など基本的なものが多い傾向です。
大企業のインターンシップ選考
一方、大企業では選考のパターンが2つに分かれます。
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それぞれ詳しく説明します。
まず①は抽選や先着順で参加者を決める企業です。一般的に参加者数が多くなる傾向にあり、参加者の志望度も大きく異なるためオープンカンパニー型で実施する企業が多いです。インターンシップを採用の母集団形成の一環として用いているといえます。
②は面接やWEBテスト、グループディスカッションなどを通じて選考を行う企業です。比較的長期のインターンシップを行うことが多いです。早期採用活動の一環として行われるため、本選考に準じたシビアな選考が実施されます。学生が経験を積む機会というより企業の選考の場という側面が強くなっています。
⑵ 選考難易度、倍率
近年の傾向
近年では②の選考難易度が著しく高くなりつつあります。
その要因は、 早期に内定を決めたい学生が増加したこと、大手志向が強まり、少ない枠数に学生が殺到していること、選考が早期に行われるため、志望度が低い学生も集まりやすいこと などです。
結果的に本選考より高い倍率となることも珍しくありません。
具体的な倍率は企業により異なります。
しかし、大企業、中でも学生の知名度が高いBtoC企業では、まだ志望企業が決まっていない学生が多いこと、とりあえず名前を知っている企業を受ける学生が多いこと、ガクチカづくりを目的とした学生がいることなどの要因から、倍率が10~100倍程度になることも珍しくありません。
具体例
具体例として、就職企業人気ランキングの上位常連企業であるA社について見てみます。同社の採用人数は例年20〜25名ほどです。一方、同社のリクナビ2025におけるプレエントリー数はおよそ34,000人(2024年6月時点。なお就活生の母数はおよそ40万人と言われます)です。
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つまり採用予定数の1,300倍以上の人が選考に興味を持っているといえそうです。
次にインターンシップについて考えます。もちろんプレエントリーした人が全員インターンシップに参加するわけではありませんので、実際にインターンシップの選考に参加する人をプレエントリーした学生の6割ほどとします。そして、参加定員を比較的多いおよそ100人と仮定します(同社では例年様々なインターンシップのコースを用意しており、参加人数もバラバラです)。こうして単純計算するとリクナビだけで200倍ほどの倍率です。
ただし、実際にはプレエントリーせずにインターンシップに申し込む学生や、リクナビ以外の就活サイトを経由して申し込む学生も多くいます。
そのため、実際の倍率はさらに高くなることも大いに考えられます。
また『就職四季報』(東洋経済新報社)などによると、同社の本選考倍率は150倍ほどです。つまり、大手企業ではインターンシップには本選考倍率の2倍以上の学生が殺到すると言えそうです。
志望企業が決まっていない学生が知名度が高い企業をなんとなく受けることや早期選考を狙う学生の増加によりこのような現象が生じています。
夏のインターン選考で消耗するのは損
── 優良中小の選考が激化し"穴場"がなくなる可能性も ──
しかしそれだけ高倍率、高難易度の選考を突破してもそれが早期内定に繋がるとは限らないうえ、プログラム内容はオープン・カンパニー型が多いのでガクチカにもなり得ません。こういった点が「大手の夏インターン選考で消耗するのは損」と言われる理由です。
近年ではこうした事情から、あえて中堅・中小企業のインターンシップに参加し、経営者から直接キャリアやビジネスに関する学びを得ようという学生も増えています。中小企業のインターンシップでは純粋なインターンシップとして経験が積めるため、それ自体を大手就活での武器(ガクチカ)にする学生もおり、今後は現在は穴場となっている優良中小企業の倍率が高まるおそれもあり、注目が必要です。
⑶ 選考対策
ここでは、選考内容を①エントリーシート(ES)・面接、②グループワーク・グループディスカッション(GD)、③Webテストに分けてそれぞれ対策を紹介します。これらの選考にはそれぞれ以下のように異なった目的があります。そのため、選考方法ごとに伸ばすべき能力やアピールすべき点が異なります。
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①エントリーシート(ES)・面接
ここで聞かれる点は主に3つで、志望動機、自己PR、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)です。それぞれの項目で、以下のような内容を伝えられることが理想です。
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(事務局作成)
志望動機
志望動機は定番質問です。なぜなら選考で企業が最も注目する点の一つだからです。志望企業のウェブサイトやSNS、就職四季報などから広く情報を収集し「(自分にとって)その企業でなければならない理由」を整理することが大切です。
自分の考えや経験を踏まえたオリジナリティのある志望動機が高く評価される一方で、評価されにくいものも存在します。例えば以下のようなものです。
業界への志望度は伝わるものの、なぜ業界の中のその会社を選んだのかがわかりにくいもの
漠然としており具体性のないもの
誰にでも当てはまるような一般論を述べたもので、学生個人の考えや経験が見えづらいもの
もちろんこういった内容の志望動機であっても、面接などで深堀りされた際にしっかり説明・補足ができれば問題ない場合もあります。しかしESのみで選考される場合には、やはり上記の例だと志望度が伝わりにくく、選考も通りにくいと言えます。
それでは、オリジナリティのある志望動機を作るためにはどうすればよいのでしょうか。そのためには、企業と自分を絡めて考えることが大切です。具体的には以下のような方法があります。
▶目標の重なりを見つける
自分の夢や将来やりたいことと企業の将来像の重なりを見つけます。例えば「自分はなにか地域の役に立ちたい」と考えており、かつ志望企業が理念やビジョンの中で地域づくりへの参画を謳っていれば、その重なりがそのまま志望動機になります。
一見こうした重なりがなくても、突き詰めて考えていくと意外な重なりが見えてくることもあります。
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(事務局作成)
▶自分年表で重なりを見つける
特にやりたいことや夢が無い場合は、過去に目を向けてみましょう。まず、自己分析も兼ねて「自分年表」を作ります。
そしてその年表の中に、自分と志望業界・企業との関わりを書き込んでいきましょう。例えば食品メーカーであれば「中3の時、部活の試合で大負けしたけど◯✕食品のお菓子を食べて元気を貰った」「弟のおやつ作りをしたことで料理の楽しさに気づいた」など、身近でちょっとしたエピソードで構いません。これが学生自身の経験がにじみ出る志望動機のネタになります。
最後に自分の将来を考えます。具体的には、「自分が他者の人生年表にどう貢献したいのか」「他者の年表にどんな姿で登場したいのか」を考えてみます。例えば、インフラ企業のように生活の当たり前を支えたい(=年表には横に長い線として登場したい)のか、あるいはイベントや旅行のような誰かの人生の中の特別な一日を作りたい(=年表に時折現れる大きな点・転機でありたい)のか。
こうした点には就活生自身の価値観などが大きく現れるため、個性のある志望動機を形作ることができます。
自己PR
自己PRでは「(企業にとって)自分でなければならない理由」を伝えましょう。自分が経験したことと、自分ができる/好きなことを組み合わせることが重要です。志望動機と同じように、自分自身の経験を踏まえて書くことでオリジナリティが増し、より説得力を上げることができます。
また、志望動機とリンクさせることも大切です。例えば地域貢献を謳っている企業の選考であれば地域での活動について話すなど、志望動機と自己PRをセットにして考えることも重要です。
ガクチカ
ガクチカについては、5W3H(※)のうち必要な要素を抑えつつ、結論→前提(問題)→目的→課題→行動→結果→学びの内容といった構成が一般的です。
5W3Hとは、Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much(価格)、How many(規模)のことです。
Whyを充実させることで思いや背景が伝わりやすくなり、How Much(価格)・How Many(規模)を充実させることでビジネス的な視野があることをアピールできます。
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6. 事前準備、当日の持ち物
⑴ 事前準備
インターンシップの参加前に準備しておくべきことは以下のとおりです。
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(事務局作成)
⑵ インターンシップ保険
特に忘れがちなのがインターンシップ保険への加入です。保険には学校単位で加入していたり、企業の側で加入していたりする場合もあります。
しかし、自由応募型(学校を経由せずに応募するインターンシップ)の場合には「各自で事前にインターンシップ保険に加入しておくように」と言われる場合があります(事前に加入証明書を求められることも)。
この保険の役割は、インターンシップ中に自分がけがをしてしまうことや、会社の物を壊してしまうことなど、不慮のトラブルに備えることです。
事前に保険に入っていないと自費で治療をしなくてはならなくなったり、企業に与えた損害を自分で賠償しなければならない場合もあります。
(例えば会社で使われる椅子は安くても3万円程度。中には数十万円するものもあります。もし不注意で壊してしまったら……。)
リスクに備え、インターンシップに集中して取り組むためにも保険に入っておくほうがベターといえるでしょう。
⑶ 持ち物
持参するべき持ち物は参加企業により異なります。一般的には以下のようなものを準備すべきとされています。
特にノートやメモ帳は必需品です。ノートの大きさはA5程度がおすすめです。講義や研修内容を過不足なく書き留めることができ、かさばりません。 またノートのほかにも、説明などをすぐに書き留めることができるメモ帳を用意しておくと便利です(表紙が固く立ちながらでも書きやすいものがおすすめです)。
( )内のものは必ずしも必要とはされていません。しかし、社員さんや取引先から頂いた名刺を入れておくための名刺入れ(名刺を作る必要はありません)や汚れ・電線対策の予備ネクタイ/ストッキング、万が一のための保険証なども用意しておくと安心です。
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⑷ 服装
服装は、企業側の指定に合わせるのが基本です。企業側から特に指定がない場合には、就活スタイルのスーツやビジネスカジュアルで参加するのがおすすめです。
スーツ
ジャケットは黒や紺など、一般的なものを選べば問題ありません。ストライプなどが入っていても問題ありませんが、伝統的な価値観が大切にされる会社(公務員・銀行・インフラ系など)では無地のスーツが無難です。2つボタンのものがおすすめです。
ワイシャツの色も派手すぎるものでなければ大丈夫で、白や水色などの淡色系が無難とされています。白のシャツだと様々なネクタイと調和が取りやすいので便利です。ボタンダウンシャツだとノーネクタイでもきちんとした印象を与えられます。清潔でシワのないものを選びましょう。
ネクタイは色によって大きく印象が異なります。青や赤の無地・レジメンタルタイが一般的。さりげなく実習先のコーポレートカラーを取り入れる人もいるようです。
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スーツを着るときのポイントは、①しつけ糸を取る、②下のボタンは取る(2つボタンの場合)などです。
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また、もちろん寒暖に応じた服装で大丈夫です。夏期はクールビズ(ノーネクタイ・ジャケットなし)、冬期はコートを着るなど、季節に合った服装で問題ありません。
私服/服装自由/ラフな格好を指定された場合は?
プログラム内容に実習があり、身体を動かす場合には動きやすい服装(大学の体育よりちょっときちっとしたくらいのイメージ)、座学中心の場合はオフィスカジュアルがおすすめです。
私服や服装自由の場合には会社自体にスーツの文化がない場合が多いです。もちろんスーツで参加しても問題ありませんが、オフィスカジュアルだと会社になじみやすくなります。
ネイルについて
落ち着いたものであれば問題ありません。クリアネイルや薄ピンクやベージュなどのヌーディーカラーのものがおすすめです。ただし飲食・食品業界、医療・介護など、衛生面が特に重視される業界のインターンシップに参加するときはNGなため、参加先企業の事業やカラーに合わせるのが無難です。
髪型・髪色について
男女とも落ち着いた髪型・髪色であれば問題ありません。髪色も7トーンくらいまでであれば黒染めの必要はないといわれています。
男性にはショートヘアが適しています。髪の毛が顔にかかりすぎないようにし、整った印象を保つことが大切です。具体的には、前髪が眉毛にかからないことや襟足がシャツにかからないことなどが推奨されます。女性の場合も同様で、落ち着いた髪型・髪色であれば問題ありません。髪型については肩にかかる長さの場合は黒・茶などのヘアゴムでまとめることが推奨されます。また、男女ともお辞儀をしたときに崩れない髪型であることが大切です。
⑸ 受け入れへのお礼は必要?
基本的には必要ありません。
インターンシップは学生にとっての学びの場である一方、企業にとっても自社を見つめ直すよい機会となります。双方にメリットがあるので、そこまで気にする必要はありません。
むしろ事前準備(企業研究・質問を考えておくなど)をしっかりしたり、インターンシップ当日に元気に挨拶やお礼をすることの方が大切です。
もちろん、気になる場合には事前にメールを送っても構いません。
7. 給料・交通費・宿泊費について
⑴ 給料について
有給と明示されていない限り、インターンシップでは給料が出ないことが一般的です。インターンシップはキャリアや職業について考える機会を与えるという教育目的で行われるためです(なお、一定の要件を満たした場合には労働基準法上の労働者性が認められる場合もあります)。
中には有給でアルバイトのような感覚で参加できるものもあります。その場合、給与は1時間当たり最賃くらい~最賃+200円程度が普通です。
⑵ 交通費・宿泊費について
交通費・宿泊費を支給するかどうかは、企業によって異なるポイントです。ただし、企業から支給されない場合でも、UIターンを促進する目的で自治体に独自の助成金制度がある場合もあります
例えば、東京都に住む学生が長崎県へインターンシップに行った場合、県から最大30,000円の旅費宿泊費補助が受けられます(条件あり)。
詳しくはこちらの記事をご覧ください!
8. インターンシップの内容
⑴ どんな内容?1日の流れは?
1日のみ開催のオープン・カンパニー型の場合は、①企業や業界に関する説明・企業見学、②質疑応答・社員との座談会という流れが一般的です。かかる時間は半日程度が一般的です。
5日間程度のインターンシップの場合、企業によってプログラム内容が大きく異なります。以下はその例です。
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初日は自己紹介やオリエンテーションがあり、その後企業や業界に関して説明を受ける。2~4日目以降は各部署の見学や体験などを行い、5日目にまとめやプレゼン、レポート作成などを行うというのが一般的な流れです。
多くのインターンシップでは社員と直接話す機会が充実しており、社員の生の声を聞くことができます。また、初日や最終日に懇親会の場が設けられることも多い傾向にあるため、より打ち解けて話をすることもできるかもしれません。
⑵ グループワークとは
グループワークは、複数の参加者がグループに分かれて与えられた課題に取り組む活動です。この過程を通じて、企業は参加者のさまざまなスキルや適性を評価します。
目的
グループワークの主な目的は、以下のポイントを評価することです。
①コミュニケーション能力:他のメンバーと効果的に意思疎通ができるか。
②チームワーク:他のメンバーと協力して課題を解決できるか。
③リーダーシップ:リーダーシップを発揮できるか、または状況に応じてリーダーをサポートできるか。
④問題解決能力:課題に対して適切な解決策を見つけられるか。
⑤柔軟性:変化する状況に柔軟に対応できるか。
流れ
①グループ分け
参加者がいくつかのグループに分けられます。多くの場合1グループ当たり4~6人程度で構成されます。
②課題の説明
企業から課題の説明があります。課題は企業によって異なりますが、例えばビジネスプラン立案、特定の問題に対する解決策の提案などがあります。
③ディスカッション
グループ内で課題について議論し、意見を出し合います。この過程で、候補者のコミュニケーション能力やチームワークが評価されます。
④解決策の策定
グループで意見をまとめ、最終的な解決策を策定します。
⑤発表
グループの代表が、他のグループや審査員に対して解決策を発表します。
⑥フィードバック:
企業の担当者からフィードバックが提供されます。
具体的な流れ
例えば、ある企業が「新製品のアイデアを考え、ビジネスプランを作成する」という課題を出すとします。この場合、グループは以下のようなステップを踏むことになります。
①アイデア出し
各メンバーが新製品のアイデアを出し合います。
②アイデアの選定
複数のアイデアから最も実現可能性が高いものを選びます。
③ビジネスプランの作成
選ばれたアイデアに基づいて、ビジネスプランを詳細に作成します。
④発表準備
発表の内容をまとめ、役割分担を決めてリハーサルを行います。
⑤発表
他のグループや審査員に対してビジネスプランをプレゼンテーションします。
ポイント
グループワークは、個人のスキルだけでなく、他の人とどのように協力できるかを評価する重要なプロセスです。自分自身をアピールするチャンスと考え、積極的に取り組んでください。
積極的に参加する。自分の意見をしっかりと述べることが大切です。
他人の意見を尊重する。他のメンバーの意見をよく聞き、尊重する姿勢を持ちましょう。
柔軟に対応する。リーダーシップを発揮する場面もあれば、サポートに回る場面もあります。状況に応じて柔軟に対応しましょう。
⑶ グループディスカッションとは
グループディスカッション(GD)は、複数の参加者がグループに分かれ、与えられたテーマについて話し合う形式の活動です。意見を交換し、議論を通じて結論に至る過程を観察することで、個々の能力を評価したり、テーマに対する考えを深めたりします。
目的
①コミュニケーション能力:他のメンバーと効果的に意思疎通できるかを見ます。
②リーダーシップ:グループをまとめる力やリーダーシップの発揮を評価します。
③論理的思考:論理的に考え、意見を組み立てる能力を確認します。
④協調性:他のメンバーと協力して議論を進める姿勢を見ます。
⑤問題解決能力:与えられたテーマに対して適切な解決策を見つけられるかを評価します。
流れ
①グループ分け
参加者がいくつかのグループに分けられます。
②テーマの提示
企業からディスカッションのテーマが提示されます。テーマは時事問題や業界に関連する課題など様々です。話し合いの前に、リーダー・タイムキーパー・記録などの役割を決めることもあります。
③ディスカッション
各メンバーが意見を出し合い、議論を進めます。通常は20〜30分程度行われます。
④まとめと発表
グループで議論の結果をまとめ、代表者が発表する場合もあります。
⑤フィードバック
企業の担当者からフィードバックが提供されます。
具体的な流れ
例えば、ある企業が「若者の読書離れを防ぐための施策を提案してください」というテーマを出すとします。この場合、グループは以下のようなステップを踏むことになります。
①準備時間
各メンバーが個々の意見をまとめます。
②ディスカッション・意見出し
メンバーがそれぞれの意見を出し合います。
③議論
意見を基に議論を深め、最も効果的な施策を見つけます。
④合意形成
グループ全体で合意を形成します。
⑤まとめ
議論の結果を簡潔にまとめます。
⑥発表
代表者がグループの結論を発表します(発表が必要な場合)。
ポイント
積極的に参加する。自分の意見をしっかり述べることが大切です。ただし、話し過ぎず他のメンバーの意見も尊重しましょう。
論理的に話す。自分の意見を論理的に組み立て、根拠を示して話すようにしましょう。
他人の意見を尊重する。他のメンバーの意見をよく聞き、適切に反応しましょう。相手の意見を否定するのではなく、建設的な議論を心がけましょう。
協力する。チームとして協力して議論を進める姿勢が求められます。自分だけでなく、チーム全体の成果を目指しましょう。
時間管理。限られた時間内で効果的に議論を進めるために、時間管理を意識しましょう。
どんな問題が出るのか不安な方は、グループディスカッションの例題をこちらの記事でチェックしてみてください!
⑷ フィードバックとは
グループワークやグループディスカッションが終わった後のフィードバックは、参加したメンバーそれぞれが自分の活動やチーム全体の成果について評価や意見を受け取ることを指します。これは、企業の担当者や他のメンバーからの具体的なフィードバックを通じて、自己理解を深め、今後の成長や改善に役立てるための重要なプロセスです。
フィードバックの目的
まず、フィードバックを受ける主な目的は自己成長です。フィードバックを通じて、自分の行動や発言が他人にどう映ったかを知り、自分の強みや改善点を見つけることができます。例えば、自分の意見をもっと積極的に述べる必要があるか、チームのリーダーとしてもっと他のメンバーを引っ張ることが求められるか、といった具体的なアドバイスをもらうことができます。
次に、フィードバックはスキルアップにも役立ちます。例えば、コミュニケーション能力やリーダーシップスキル、チームワーク能力、問題解決能力など、自分の強みをさらに伸ばすためのアドバイスを得ることができます。これにより、将来のグループワークやディスカッションにおいてより効果的に活動するための指針を手に入れることができます。
また、フィードバックを通じて成長することで、自己評価や自己認識を正確にすることができます。良い点は自信を持ってさらに伸ばし、改善点は次回に向けて目標を設定し改善に取り組むことができます。これにより、自分自身の能力や成長を客観的に見つめ直し、向上心を持って日々の活動に取り組むことができます。
フィードバックの内容と種類
フィードバックは通常、以下のような内容で行われます。
①コミュニケーション能力
グループでの発言の仕方や他のメンバーとのコミュニケーションの取り方が適切だったかどうかについての評価です。
②リーダーシップ
グループをまとめるリーダーシップの質がどうだったか、他のメンバーをサポートし進行を円滑にする能力についての評価です。
③チームワーク
チーム全体での協力や他のメンバーの意見を受け入れる姿勢がどうだったかについての評価です。
④問題解決能力
課題に対する提案や解決策が論理的で実行可能だったかどうかについての評価です。
⑤柔軟性
予期せぬ変化や新しいアイデアに対応できたかについての評価です。
フィードバックの受け取り方
フィードバックを受け取る際には、以下の点に注意しましょう。
①オープンな姿勢
批判的な意見でも、成長のために受け入れる心構えを持ちましょう。
②行動計画
提供されたフィードバックを具体的に行動に移せるよう、改善計画を立てることが重要です。
③前向きな姿勢
成長のための貴重な機会と捉え、次回の活動に向けて意欲的に取り組みましょう。
9. 終わった後は?(お礼状)
インターンシップに向け、企業は多大なお金と時間を割いています。プログラムが終わったら、ぜひメールや手紙で感想・感謝を伝えましょう。それぞれの書き方を紹介します。
⑴ メールの場合
インターンシップ終了後、遅くとも3営業日後までには出すのが無難です。また送信時間は先方の営業時間内となるようにします(予約送信が便利です)。
宛名は、インターンシップの担当者がわかるなら担当者宛て(個人名+様)、わからない場合は「〇〇株式会社 インターンシップご担当者様」などが一般的です。
差出人は「〇〇大学〇〇学部○年+名前」と記したうえで、メールアドレスと電話番号を併記しましょう。住所は不要です。
件名はシンプルに「インターンシップのお礼」などとします。
本文では、インターンシップの機会をいただいたことへのお礼と感想、今回の学びを簡潔に記載します。本文の締め方は「引き続きよろしくお願いいたします」「またお目にかかる機会がございましたら幸いです」などです。
担当者の方から返信をいただいた場合は、必要に応じて再返信しましょう(世代や社風によってはメールを1往復で終わらせることは失礼と考える人もいます)。具体的には、①再度のお礼、②返信に対するお礼、③今回得た学びを次にも生かす旨などを盛り込むと無難です。
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⑵ 手紙の場合
内容自体はメールと同じでも、手書きで書くことにより思いの強さや感謝の気持ちがよく伝わります。
普段手紙を書く機会がない場合は、基本的なルール(頭語・結語、時候のあいさつなど)をしっかり守ることが大切です。
【手紙を送るまでの3ステップ】
①便箋と封筒を選ぶ
インターンシップ担当者は目上の方にあたるので、縦書き・無地の便箋を使うのが正式です。しかしインターンシップのお礼状という性質上、横書きのものや罫線が入っているものでもまったく問題ありません。非常に派手なものなどでない限り、季節の花などが配された便箋などでも、むしろあなたらしさや気持ちが伝わってよいでしょう。
②手紙の内容を下書きする
書きたい内容をスマホやパソコンなどに下書きしておくと間違いが減り、後からどんな内容を送ったかも振り返ることができるので便利です。
③清書する
自分の字に自信がなくても大丈夫ですので、一文字一文字を丁寧に書きましょう(丁寧さは必ず読み手に伝わります)。この際、以下の日本郵便のサイトが参考になります。
④投函する
相手方の住所・宛名や自分の住所・名前などに間違いが無いかを確認したうえ、切手を貼ってポストに投函するか、郵便局窓口まで持ち込みます。
郵便局によっては各地域独自のユニークな消印(風景印といい、郵便局でお願いすると押してもらえます)がある場合もあるのでチェックしてみてください。
10. よくある質問
Q1 "神"なインターンシップの特徴はある?
A. あります。こちらの記事で特徴を紹介しています。
Q2 第一志望以外の企業に行くのは意味ある?
A. 大きな意味があります。第一志望とは異なる企業のインターンシップに参加することは、新しい経験を通じて自分を成長させるチャンスです。例えば、新しい仕事や業界での経験を通じて、自分の興味や能力を発見できます。またこれまで出会ったことがないような人たちと出会い、新しいつながりを築くこともできます。さらに、将来に役立つスキルや知識を得ることができます。挑戦的な環境での経験は、自己成長や自信の向上にもつながります。そして、将来のキャリア選択に役立つ幅広い視野を得られるとともに、キャリアについて考える機会とすることができます。
Q3 大企業志望だけど、中小企業のインターンシップに行く意味ある?
A. 「体験内容が即ガクチカに」「経営者視点を学べる」などさまざまなメリットがあります。詳しくはこちらの記事でチェック!
Q4 会社には何分前に行くべき?
A. 開始時刻の10分前が目安です。あまり早すぎても準備が終わっていない場合があるため、15分以上前に訪問するのは避けましょう。
Q5 懇親会って行かなきゃだめ?
A. 社員の生の声を聞くことができるので参加するのがおすすめです。ただし不参加でもまったく問題ありません。
Q6 LINE/Instagramを交換しようと言われたけどしたくない…
A. 代替案を提案しつつ断りましょう。例えば「情報を見落とさないように就活関係の連絡先はメールにまとめているのでメールでお願いします」「スマホをチェックする時間がまちまちなのでメールの方が気づきやすいです」など。
Q7 食事はどうすればいいの?
A. 基本的には企業側からの指示に従いましょう(明示されていない場合は企業に問い合わせてみましょう)。先輩社員とのランチ会をセッティングしてくれたり、企業側でお弁当などを準備してくれる場合も多いです。なお、アレルギーなどがある場合には事前に企業に相談するのがベターです。
地域の暮らしを体験できるインターンシップに参加しませんか?
中小企業の経営者によって構成される経済団体(経営者団体)である中小企業家同友会全国協議会では、学生と企業のインターンシップマッチングイベントを実施しています。
全国から様々な業界の優良企業が集まるので、自分に合ったインターンシップを探すことができるイベントです。
このイベントを通じて東京出身ながら島根で就職することを決めた先輩もいるなど、毎年好評です。
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インターンシップマッチングイベント
全国インターンシップに行ったら自分発見できた件
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POINT1 全国から優良企業だけが集まるイベント!
POINT2 社長や先輩と直接話せる!
POINT3 私服OK! ほとんどの人が私服です🙂
POINT4 クオカード3,000円分ゲットのチャンス!
ウェブとInstagramで情報を発信しているのでチェックしてみてください♪
おことわり
可能な限り最新の正確な情報を提供できるよう努めておりますが、本稿の筆者らが当記事の内容に対し責任を持つものではありませんので、あらかじめご了承ください。お問い合わせはInstagramのDMか担当事務局(中小企業家同友会全国協議会)までお願いします。
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