初めての夏（１）

夏休み、彼と二泊三日で旅行に行った
先月もドライブ旅行に連れて行ってくれて、今月は二泊三日で旅行

なんて贅沢なんだろうという思いと、こんなに一緒に居ていいのかなと
幸せ過ぎてどうしちゃったんだろう私という思いでいっぱいだ

行先は車で2時間半の海辺の町
アウトドアが趣味の彼がキャンプでも行ったことのある町だ
行先のセレクト、宿泊先の予約もすべて彼にお任せの旅行

当日も車でお迎えに来てくれて、朝ごはんまで買ってきてくれてた！
わくわくしながら車に乗り込むと、サングラスをしたままはにかんだ笑顔で迎えてくれた

車内には彼が選曲してくれた夏のドライブソングが流れている
私の好きなアーティストの曲を交えつつ、ドライブにぴったりな曲ばかりだ
こういったセンスが合うのも、彼と一緒にいて自然と笑顔になってしまう理由の一つなのかもしれない

夏休みの高速道路
当然のことだが途中、渋滞にはまってしまった
サービスエリアで休憩をはさんだり、ちょっとした笑い話をしたり
なんだかんだで3時間近くかかって目的の海沿いの町に到着

今回の旅行で彼も私も、いちばん楽しみにしていたのは海水浴
そのために何年かぶりに水着を新調して、ほんの少しダイエットもした
（結局、あまり体重は減らずダイエットは今も継続中）

最後に水着を買ったのはいつだっただろう…
30代はじめ…もしかしたら、まだ20代だったかもしれない
この年になって、どんな水着を選べばいいのか分からなくて
でもせっかく彼と二人っきりなんだからと、背中の大きくあいたデザインのセクシーな水着を買った
ビキニの水着を着るにはお腹が出っ張っているので、今回はビキニの水着は断念
それでも少しでも可愛く、セクシーに見える水着を選んで写真を見せたら
「ええやん！！」
と、ノリノリで後押ししてくれた彼

目的地についてさっそく、海の家に入り水着に着替える
大人になってから海水浴なんて何年ぶりだろう…
しかも、彼氏と二人で海に来るなんて
数か月前には全く想像もしていなかった

何年かぶりの海は波も穏やかで、水温もちょうどよくて心地よかった
ちゃぷちゃぷと海に浮かんだり、波打ち際でごろんと寝転がったり
久しぶりの海水浴は思った以上に楽しかった
大人になっても純粋に楽しいという感情がわいてくることが楽しかった

ひとしきり二人ではしゃいでから、いったん海からあがって休憩することに

「ちょっとお腹すいたよね」
「なんか買ってこようか？」

そう言って、彼が海の家で焼きそばとアメリカンドッグ
それからビールを買ってきてくれた
海の家の焼きそば
正直、そんなに特別なものではないけれど、海で食べるとなぜか特別においしく感じる
海水浴という普段と違う場所で、開放的な気分になっているからなのかビールも余計においしく感じる

食べ終わってまったりしていると、ふいに二人でいることの幸せに包まれていることに気が付いて、にやけてしまう

この幸せな時間に感謝をこめて
（続く）