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【レポート】授業も仕事も同じ場所で、高校生と社会人がつながる校内コワーキングスペース「こまつのすみか」

株式会社すみかは2023年3月13日、石川県小松市の小松大谷高等学校に校内コワーキングスペース「こまつのすみか」を設置しました。

こんにちは!校内コワーキングスペース「こまつのすみか」でテレワークをしてきました、林と申します。普段は東京に住んでいて、都内の企業でシステムエンジニア ・新しいコミュニケーションを生み出す新規プロダクトの開発をしています。

今回のnoteでは3/13に実際された「こまつのすみか」の当日の様子や実際に校内でテレワークやワークショップに参加して感じたことを「働く大人の視点」で書いていきます。

学校内で高校生は授業、社会人はテレワーク!?

すみかで学校の空き教室に社会人がテレワークできるスペースを作りました。これが校内コワーキングです。授業時間はそれぞれの勉強(授業)や仕事を行い、昼休みや放課後には高校生と様々な活動をしている大人たちが同じ教室で過ごすことができます。このように、学校内にコワーキングスペースを設置することで、高校生と社会人が「共に過ごす場」を提供しています。

目的

学校の中にコワーキングスペースを設置する目的は下記の通りです。

  1. 高校生が「多様な」大人と関わる機会の提供
    高校生が多くの時間を共に過ごすのは保護者や学校の先生、塾の先生など一部の大人です。一部の大人によって価値観や行動が決められていきます。また普段の学校生活では、カリキュラムや働き方改革の観点から社会との接点を作ることが困難です。校内にコワーキングスペースを設置することで、高校生が日常(学校)の中で多様な大人と対話できる場、共に過ごす場を提供します。

  2. 「安心して挑戦できる」高校生のサードプレイス
    すみかがコワーキングスペースを設置することで生徒たちにとってクラスでもない、部活でもない、『第三の居場所(サードプレイス)』を作ります。この場所でテレワークをする社会人と空間を共にすることで「これでいいんだ」「頑張ってみよう」と思える人が1人でも増えることを目指しています。

  3. 学校と企業の実証実験の場
    学校内でもPBL(Project Based Learning:問題解決型学習)やアクティブ・ラーニングが盛んとなり、「もっと実践を通して学びたい」という生徒が増えてきました。しかし学校内で学んだことを実践できる場はまだまだ少ないのが現状です。企業が高校生と一緒に作りたい、考えたい事業やサービスを実証実験していく場となることを目指します。また、「LPG(Life Playing Game)部」を創設することで高校生が主体となって企業の課題を解決する仕組みを作ります。

当日の様子

9:00〜12:25 仕事
空き教室を使用し、通常業務を行います。窓がある広い空間、自由に使える机と椅子、安定的なWi-Fi環境、ときどき聞こえてくる先生の授業中の声、休み時間に賑わう生徒の声。とても快適な環境でテレワークができました。

この日はテレビ取材が来ていました。放送時期が決まったらお知らせします。

テレワーク中にテレビの取材を受ける大人

12:25-13:10 ランチ会(プチ進路相談会)
お昼休みはランチ会。高校生が続々とコワーキングスペースに入ってきます。

「文系か理系か迷ってて、どうやって決めたらいいですか。」

という高校生からの相談に一緒になって悩む大人。

「進路を親に反対されてて。」

と嘆く高校生。

がっつりパソコンを広げて議論する高校生と大人も。

仲の良い友達同士でランチに来てくれた高校生2人。

「えっ。そんなこと考えていたの?いつもたくさん話してるのに知らなかったよ。」

という言葉が印象的でした。大人が混ざった会話で、普段一緒に過ごす友達の新たな一面が見れたようです。

校内コワーキングのランチ風景。この日は高校生8名、大人7名参加してくれました。

13:10-15:50 授業を見学(仕事)
すみかの代表、月館さんが担当する授業を見学しました。高校の授業を見学できる機会はなかなかないのでとても楽しいです。

後ろでこっそり見学したり、高校生に授業で使っているアプリのことを聞いたり、がっつり話に混ざったり。見学(参加)の形態は自由です。

すみかの代表 月館さんの授業風景

15:50-16:10 休み時間
休み時間には、他の企業で働く方や起業されている方に私が今開発中のサービスについて相談し、たくさんのフィードバックをもらいました。普段お話する機会の少ない職種や領域で活躍されている方々の意見はとても新鮮で刺激をもらえます。

休み時間にも異業種の皆様の交流で新しいアイデアがいくつも生まれています。
  • 16:10-18:00 放課後ワークショップ

ワークショップはコワーキングスペースとは別の広い多目的教室で実施します。

最初にチーム決めのため「声なしで誕生日順に並ぶゲーム」を実施。
なんと同じ誕生日の人が!?

チームに分かれたらまずはアイスブレイク。

人差し指一本でテープを支え、落とさないように協力して肩の高さから床に移動させます。

私たちのチームはデモンストレーションをしたため、最も難しい軽いテープになってしまいます。

アイスブレイクのゲーム。側から見ると少し不気味です。

心も体も温まったところで自己紹介。
A4の紙に名前、学年または仕事、自分を表すことを3つ書きます。
自分を表すことの一つには必ず「嘘」を入れてほしいとのこと。

初対面の人の自己紹介を聞き、嘘を見破れるでしょうか。

初対面の大人の嘘を見抜こうとする高校生たち

チームメイトの嘘のつき方も知ったところでワークショップに入ります。
今回は「マシュマロチャレンジ」。
マシュマロチャレンジについての詳細は「日本マシュマロチャレンジ協会」のサイトをご覧ください。
http://www.marshmallow-challenge-japan.org/

マシュマロ、パスタ10本、テープを渡を使い、20分でより高くタワーを建てタワーの上にマシュマロを置いたチームが勝ち。

高校生も大人も真剣です。

協力して取り組む高校生と大人

ワークショップへの参加は任意です。

私は17時からオンライン会議だったため途中で抜けてコワーキングスペースへ。

会議を終えてワークショップの教室に戻ると既にマシュマロタワーは終わり、放課後の雑談タイムでした。

ワークショップの感想をシェアしてもらいました。

生徒からは「計画に時間をかけすぎた。もっと早いうちから試せばよかった」という振り返りがありました。
社会人から生徒に対しては「あの時フォローしてくれたおかげでチームのバランスが保てた!」など素敵な声が聞かれました。

誰が高校生で誰が大人なのか分からないくらいその場にいる人みんながフラットで楽しそうな声が響く教室。

何か用事があるわけでもないのになんとなく放課後の教室に残って同級生と過ごしていた高校時代を思い出します。

放課後の教室で談笑する高校生と大人

参加者の声

高校生の声
「ここは否定されなくて、話を聞いてもらえるのがいい」
「毎日やってほしい」

大人の声
「高校生の話を聞いて、自分も負けてられないと思った。」
「放課後の教室に残って雑談する高校生と社会人。帰りがたいこの感じを大人になっても味わえるとは。」


今後の展望

「今日は○○高校の校内コワーキングで仕事します!」と一緒に働いている人(同じ会社の人やビジネスパートナー)に当たり前に言える世界を目指します。

次回予告

2023年4月24日(月) 校内コワーキング@小松大谷高等学校
2024年1月22日(月) 校内コワーキング@小松大谷高等学校
2024年3月11日(月) 校内コワーキング@小松大谷高等学校
※毎日開催しているわけではございませんので、ご了承ください。

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ご連絡先

▼参加したい!運営に携わりたい。
一緒に何かやりたいという方はすみか代表の月館まで
https://twitter.com/EDCoach726

▼「校内コワーキングで働く」ことを具体的にイメージしたい。
当日の様子を詳しく聞いてみたい方はリピート参加者の林までhttps://twitter.com/Cabochamikan

メールでのお問い合わせはこちら
info@can-au.jp

一緒に校内コワーキングという新しい価値を作っていきましょう!

[この記事の執筆者]
林 実香(システムエンジニア・新規事業開発)
2021年大学を卒業後、大手IT企業でシステムエンジニア として勤務。その後フリーランス (1ヶ月)を経て現在は都内の企業で新しいコミュニケーションの形を創るプロダクト(sotto.ccVLCなど)の開発・運営をしている。土日は中高生と社会人の出会いの場を作るNPO法人アスデッサンの運営やオランダ発祥のこどもと大人のバディプログラムwe are buddiesへ参加。どんな環境にいても日常で多様な価値観に出会える世界の実現に向けて活動中。趣味は散歩とごみ広い。