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ねじ屋の社長の「1on1」

全正社員の個人面談を始めたのは2017年。最近では「1on1」というみたいですね。
当時学んでいたセミナーで得た知識を、行動に移し今年で6年目になります。当時は「メンバーの成長を強く想う」よりも「メンバーを律したい」という気持ちの方が強かったように思います。
でも回を重ねるごとに各メンバーへかける、時間も想いもどんどん増していきました。

リーダー 90分x10名 900分
メンバー 40分x45名 1800分

数値化してみると少し驚きます。
当初は年一度でしたが、現在は上記を年二度実施しています。
中には毎回2時間超えるメンバーもいますが、全て受け止めています。
1年で5400分=95時間もの時間をかかているのでかなりの労力を要します。それでもこの仕事は社長である私の最も大事な仕事であると断言できます。
その理由を挙げていきます。

【1on1はじめて良かったこと①】 社員の成長に寄り添える。


やはり1on1をやり始めて最もよかったことは、メンバーの成長を目の前で感じることができる事です。
大目標や小目標を設定し、面談シートを元に年に2回進捗を確認できるので、スピードは様々でも成長を実感できます。その気のないメンバーとも、私とリーダーで一緒に成長に向けて伴走をすることができます。


【1on1はじめて良かったこと②】 理念・パーパスの浸透


経営理念というものも7年前までしっかりしたものがありませんでした。
ようやく策定し周知を図ろうと動きましたが、やはり大勢に向けて発信しても伝わりにくい。そこで面談時に繰り返し伝えることにしました。
1対1の対面で繰り返し想いを伝える事で、メンバーを同じ方向に向かせる事ができたと思います。今ではリーダーだけでなく、メンバー達の日常会話の中に理念が出てきたりするようになりました。
とはいえまだまだ自分では足りないとも思っているので、めげずにコツコツ続けていきます。


【1on1はじめて良かったこと③】 不満の芽を摘める


1on1を行っていると、愚痴の一つ二つ出てくるのは当たり前です。
仕事や待遇に対する不満もありますが、多くは対人の不満です。これらを早い段階に聞き出せば、早期に対処できます。最初は「不満は特にない」って言うメンバーでも、聞き方次第で奥底の不満や不安を聞き出せたことも何度もあります。うまく聞き出せるかどうかは社長の腕の見せ所です。


【1on1はじめて良かったこと④】 社員のプライベートが知れる


1on1も回数を重ねてくると、趣味や家族構成、時にはAMラジオのテレフォン人生相談ばりのヘビーな話も出てきたりします…。少し心に堪える時もありますが、このような話をしてくれるということは少しは信頼してくれてるのかと嬉しい面もあります。以前この情報を活用して、会社の80周年企画でメンバーの家族に、日々の活躍を伝える手紙を家族に送ったりしました。

家族への手紙はたくさんの反響を頂いた。字が汚いのはご愛嬌。


【1on1はじめて良かったこと⑤】 健康の変化に気づける


評価に「健康・プライベートの充実」という項目も入れているので、運動や趣味の啓発、禁煙補助等の発信もできています。そして1on1によりメンバーは同じ様な悩みを抱えている事がわかったので、近々健康セミナーを開催する予定です。


【1on1はじめて良かったこと⑥】 インナーブランディングの一助に


最近でこそ1on1が一般的になりましたが、まだまだ周りには社長がメンバー全員と個人面談するという企業がまだあまりないらしいですね。大きな会社はないですが、「社長が面談!?」ってのが受けるらしいです。メンバーやメンバーの家族からも感謝されることが多いのも私のモチベーションに繋がっています。


【1on1はじめて良かったこと⑦】 メンバーに愛着が湧く


面談の時間も、回を重ねるに連れて長くなり、色んな深い話ができるようになってきます。そこまでくると、どんなメンバーでも愛着が湧いてしまいます。
正直仕事が遅かったり、間違いが多かったり、成果がなかなか出なかったり・・・。でも愛着があれば強みを自然と見つけようとしてしまう。
ペースが遅くすぐにはできないメンバーでも、なんとかしたいという想いをが溢れてきます。


【1on1はじめて良かったこと⑧】 自分の成長も実感


50人いれば生い立ちや想い、性格も様々です。そんなメンバーたちに心から話をしてもらいたくて、色んな学びや試行錯誤ができました。メンバー全員の良き相談相手であり、メンター、コンサルタント的存在になれるように、これからも自分を磨いていきたいと思います。


さいごに

最近はメンバーも少しづつ増え、対象者が60名近くになりました。
コロナ禍では遠方拠点メンバーとは、オンラインで実施していましたが
やはりリアルにこだわっていきたいと考えています。
春と秋、面談の時期は私自身、相当消耗している事を実感することもあります。しかし上記のメリットから、最も大事な仕事の一つととらえ、100名くらいまでは私が1on1を実施していければなぁと思っています。
メンバーの成長と幸せ無くしては、企業の成長なし。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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