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在学年齢、学校制度の雑学


学校教育法では、少なくとも16歳までの小学生を想定している


数十年前、29歳で小学校に入学した男性がいる


16歳以上の小中学生は、2000年時点で日本に約5万人いる
2010年国勢調査の結果がもうすぐ出ると思うが、10年ごとに増え続けているので、
多分もっと多くなっていると思う


90年代に、神戸の小学校で長期欠席をしたために留年を希望した女子生徒が、
学校から留年を拒否されて強制的に進級させられ、裁判となったものの、
留年拒否は正当との判決が下った

判決では、小学校は同年齢教育が基本という内容で、留年すると違和感に耐えなければいけないとか何とかいう理由付けがなされていた
ただ、元はといえば留年ゼロの環境こそが、留年をすると違和感が生じる原因なので、
本末転倒ともいえる


7歳の幼稚園児・保育園児がまれに存在するが、国勢調査では0人とされている。
補定と呼ばれるエラー修正作業で、エラーとみなされて抹殺されている。


戦後間もないころ、学齢に達しないうちに(1年度早く)小学校に入学した人がいた。
役所のミスだったらしいが、留年させるといろいろと悪影響が出るから、
14歳で中学卒業するまでそのままでいいことになった。


アメリカ合衆国では、20歳以上でも小中学校に在籍している場合がそこそこある。


公立小中学校では生徒が問題行動を起こしても退学にできないといわれているが、
そうでない場合もある。
学齢超過者や、外国籍者は懲戒処分として退学にしてもよい。


日本の大学では、一部で飛び入学を認めており、17歳から大学生になることができる。
ただし、カリキュラムは通常の入学者と異なってる場合も多い。


高校受験では、ほとんどの公立高校は年齢の上限を設けていない。
ただ、実際に受けると、高年齢の場合にそれとなく回避を勧める学校(または教委)もある。
私立高校の場合、15歳のみと厳密に定めていたり、中学卒業見込み者(現役生)のみとしていたりする学校も結構ある。
しかし、1浪まで可としている学校、上限なしの学校もある。

なお、「16歳以上で中学校を卒業し、現役で高校に入学する」といったケースの場合、
「現役のみ」の学校が受け入れるかどうかは不明。


高校を卒業した人は、同じ学科の公立高校への入学を拒否される場合もある。


明治時代の小学校では、4歳から19歳くらいの幅広い年齢の生徒が在学していた。
昭和期になって軍国主義教育になると、急速に年齢の均一化が進んだ。


小中学校の場合、公立私立問わず、まったく勉強してないのに進級・卒業させても違法ではない。
建前では、平素の成績を評価して進級判定……となっているが、明確な基準はない。
だから、昔長期欠席が少ない時代だと、校長も認定に厳しくて、きちんと勉強してないと留年という例もあったが、
現在は成績が悪かろうが、公立小中ならまず進級は可能。
というか、上で書いた神戸の裁判の例のように、留年する方が至難だったりもする。



玉川学園の一貫部では、小学5年生以降、成績によって留年がありえると公式サイトで明言している。
このように、小学校段階での留年を想定し明言する学校は極めて稀である。


養護学校は1979年まで義務教育の学校ではなかった。
これ以前は、障害が重い人は養護学校にも通えず、就学猶予・免除の手続きを受けて、
自宅で過ごす例が多かった。
逆に、養護学校の生徒は軽い障害の場合が多く、共同で卒業制作をやったりといったこともまま見受けられた。
当時は、普通の小学生が足を怪我したらしばらく養護学校に入れられたりといった例もあったらしい。

ところが、義務化以降、重度障害でも寝たきりのような最重度の場合を除いて、
養護学校に入学できるようになり、養護学校では重度の生徒を見るのに手一杯となった。
そして軽度の生徒は小中学校の特殊学級や普通学級に流れていった。
現在も統合教育・インクルージョンと呼ばれる流れが続いている。


ドイツでは、「学齢成熟」という考え方があって、小学校に入学して学ぶことに耐えられるレベルの発達段階になるまで、
入学させないという考え方がある。
下手に全員同じ年齢で入学させて、発達が遅い子が留年してしまうより、
学齢成熟を待ってから入学させた方が、留年を減らすことができて、
生徒にとってもより健全だと考えられている。

一方フランスなんかは、小学校でも結構厳格に留年を適用しているみたい。


ブラジルなど、南米では同じ学年に複数の年齢の生徒がいるのが日常的。
で、そうした南米諸国は、日本に出稼ぎに来る人も多い。
そして、日本の硬直した年齢主義にびっくりする例が多いそうだ。
たとえば、「日本語がもう少しうまくなるまで学校に入れるのは待とう」と思っていたら、
いざ入学する段階になって「15歳を過ぎているので入れません」と門前払いされたりして、
初めて気づくとか。


中学生73人に1人の割合で学齢超過者が存在するという計算になる。
これは2クラスに1人という割合。
学齢を超過していなくても、留年や就学猶予の経験がある人を含めると、もっと多い。
だから、多くの中学生は、知らないうちに誰かそういう人とすれ違っていることになる。
日本だと、そういう異年齢という要素は、いろいろな事情で隠される場合も多いので、
周囲が気づかないことも多いだろう。

ただ、73人に1人という少なさは、世界中で日本くらいのものでもあるというのも事実。


東京大学の附属学校では、双子を集めている。
双子は、一卵性であれば先天的な素質が同じなので、異なる教育を与えた場合の差を計測しやすい。
この学校は日本で最も双子が多い学校だろう。


なお、東大への内部進学で有利にはならない。


学校も企業と同じように買収されることがある。
学校が買収されるというのは、あまりイメージがよくなく、生徒らへの動揺もあるので、
水面下で行われることが多い。
有名な例では、郁文館がワタミに買収されたのが目新しい。

郁文館は明治以来の歴史ある学校だが、借金がかさんでにっちもさっちも行かなくなっていた所を、
ワタミのトップが二束三文で買い叩いた。
そのとき借金を完済したので、旧経営陣はワタミに対してあまり強い物言いができないらしい。
校名は郁文館夢学園に変わったし、男女共学になったし、校歌もやたら長い夢がどうのこうのというのに変わった。
そして教師陣と新経営陣でいろいろと軋轢があるのも有名。


黒板消しは、鹿児島、宮崎、愛媛ではラーフルと呼ばれている。
実は戦前までは全国的にラーフルという語が通用していた。



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