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日本の男性がする浮気

こんばんは。

わたしは、夢について書かれた本を読んでいます。ここでいう夢とは、浦安鼠王国のキャッチコピーである「夢と魔法の国」に出てくる、現実から離れた楽しいことを意味する夢や、「将来の夢」に出てくる、将来かなえたいことを意味する夢ではなくて、就寝中に見るアレのことです。

本のタイトルは「明恵(みょうえ) 夢を生きる」です。わたしが好きな河合隼雄です。

この本は、「夢記」という、鎌倉時代を生きた明恵上人(しょうにん)が書いた巻物をベースに書かれています。この夢記には、明恵上人が就寝中に見た夢が書かれています。この説明だけだと単なる夢日記ですが、見た夢の内容が事細かに書かれている点と13歳から亡くなる1年前まで生涯にわたって見た夢の詳細が書かれている点で、そのような書物は世界でもこれしかないみたいです。これを見て「ふむふむ、それなら私も今から生涯にわたって夢日記をつけてみむとてするなり」なんて思って亡くなるまでずっと夢日記を書いてもダメらしいので、明恵上人をまねようとしないでください。

ここまで浮気の話ではなくて夢や夢記の話をしていますが、こんな話を書いたのは、今日読んでいた箇所に面白いことが書いてあったからです。

 われわれ日本の男性は、母なるものとの結びつきがあまりにも強いので、少しの間でも若い女性との関係を結ぼうとすると、母なるものの強い妨害を打受けることになるのである。
 日本の男性はしたがって、結婚しても相手の女性を妻としてではなく、「お母ちゃん」にしてしまうことが多い。また、女性の方もそのような地位に立つ方が安泰なので、そうなってしまうことが多いのである。日本人男性の行なう「浮気」は、二人の女性に対する葛藤としてではなく、しばしば母親の目を盗んで行なう子どものいたずらのようなものとして体験されるのである。そこには「母なるもの」の無限の許しを前提とする甘さがつきまとう。

河合隼雄(1995): 「明恵 夢を生きる」、講談社

だそうです。どうでしょう? わたしは、これを読んで「なるほど!」と思ってしまいました。日本の男性は、結婚相手を女性の妻としてではなくておかあちゃんとしてしまう、なんか分かるような気がします。そして、女性もそれを受け入れている、という。特に子供さんがいるご家庭の場合、夫婦がお互いのことをお父さんお母さんと呼ぶ姿が想像できませんか? それも、子供がいる前ではないのにどこでもその呼び方で。

日本人の男性は、なんとなく逆コナン君がたくさんいるという感じしませんか? 見た目は大人、頭脳は子供! みたいな。いや、コナン君も、作中では蘭や灰原がお母さんの役割になっていることがよくあるのですが。

浮気も、同じように起こっているような。男性が浮気をするのは自身の DNA を残したいから、なんて話を聞きますが、DNA を残そうというよりは、いたずら心に近いものがあるように感じませんか? 本気で DNA を残したいなら、正々堂々と妻にこう言えるはずです「子孫繁栄のために他の女とも子供を作ってくる」と。ですが、そうはなっていない。バレても何度も浮気する人もいるわけです。浮気がバレたときはしゅんとして、喉元過ぎれば熱さを忘れて浮気に励む男性の姿、日本人男性でしか想像できないはずです。

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