見出し画像

自粛期間で起きた悲しい出来事

今年の夏は異例の海水浴場閉鎖が続き海の家も監視員もおらず、夏の海での過ごし方が変わった。

前回自粛期間の最中奥さんの実家に帰省する記事を書いた。

昨日は天気も良く近くの海へ奥さんと行く事になり、ホームセンターでゴーグルやら日焼け止めを持参していざ海へ!

コロナウイルス感染拡大防止に伴い、海岸沿いの駐車場は閉鎖していました。地元の人は県外から来る車の路駐に悩まされ相次いで警察に苦情が発生していたそうです。

浜辺へ到着して程なく、警察官が現れました。駐禁の取り締まりかと思っていたら、何やら沖を指差しながら海水浴客と話していたので、違和感を覚え同じく指先の方向を見ると、浮き輪が沖に流されているのが見えた、、、

水難事故だ!

他の海水浴客とサーファーの男性が沖へ泳いでいき、男性を浜辺まで引きずり救助をした。

男性は膝くらいの浅瀬でも立ち上がることはせず、天を仰いで脱力しており、完全に意識を失っていた。

浜辺に大の字に横たわり救助した男性に心臓マッサージをされているのが分かった。既に心肺停止していたらしく、口から泡を吹き出して顔からは血の気が引いていた。

初めて人の死を見て何もできなかったし、する事も出来なかった。

この男性が誰と来ていて、どうしてこうなったかも分からなかった、ただその光景を見つめる事しかできなかった。

救急隊員も駆けつけ処置をする。沖には地元漁師の漁船が3〜4台いて、なにかを探している様子だった。少し経って上空にはドクターヘリがやってきた。

プロペラやエンジン音が静かな浜辺へ鳴り響き、粉塵を巻き上げながら救助隊が男性を浜辺から連れ出していたが、糸が切れた人形の様に回収されていくのを見てきっと助からないだろうと思ってしまった。

何故なら事故からどれくらい経っていたかも分からないが、既に浜辺へ救助されてから10〜15分ほど経っていた。

沖から浜辺へ救助される間男性は既に意識がなく、おそらく溺れてからあまりにも時間が経ち過ぎていたと思う。

地元警察も20人くらい駆けつけて浜辺の人へ事情聴取をしていたり、現場写真を撮っていた。

現場はそれまで学生があそんでいたり、家族連れが楽しむ綺麗な浜辺でしたが、事故現場となり私はその後海へ入りたいと思わずただ恐怖を感じることしかなかった。

この男性の様に溺れてしまうかもしれない、普段の海水浴では考えもしない「死」という事への恐れがそれ以上海へ足を運ばせようとはしなかった。

奥さんと帰りの車中で現場でなにが起こったのか分からずただただ無言だった。

あとで分かったことだが、男性は市内の病院へ搬送されたが意識が戻らずそのまま亡くなったとニュースで知った。

添付元:FNNプライムオンライン

男性はこの日家族で海水浴を楽しむ為、訪れたが娘二人が沖で溺れているのを助ける為に溺れた事がニュースになっていた。

家族を守る為に海へ入った事を知った。

亡くなってしまった事は残念だが、自分だったらどうしていただろう?

そんな気持ちで昨日は男性の青ざめた顔や海から引きずり上げられる光景が頭から離れず、寝付けなかった夜である。

浜辺は数年前から遊泳禁止になっており、この時期コロナ禍で浜辺には人はほとんどいないし、ライフセーバーなどもおらず事故は起きてしまった。

この事故で私は海水浴という夏のイベントが怖くなった。安全確認された遊泳区間や監視員のいる浜辺で安全である場所でも事故は起こる。

尚更この様な時期に自分の判断で自然の中で過ごすことが怖いなと感じた。

これから出産を迎える父親として思う。自分の判断や決断に子どもの命が関わってくる事を改めて当事者として感じた。

皆様もこの時期出かけられる際は普段よりも警備や監視員は勿論、外に人が少なくなっているので気をつけて欲しい。海での水難事故の場合は119番より118番で海上自衛隊への要請をして欲しい。

消防や警察よりきっと早く出動してくれることと思います。

今回の悲しい事故は私の人生で忘れられない夏の出来事でした。


よろしければサポートお願いします!ネット記事の配信で少しでもあなたのお役に立てればと思います。