新海誠のアニメは京都アニメーションが作るのが筋。【前編】

まあタイトル通りなのだけど。

B層を専門に相手にする同士だと思うのね。新海誠も京都アニメーションも。
新海誠のインディーズ時代から追ってる層はアンテナ高いオタクかというと少し違うと思う。あくまでB層のマイナー枠というか。たぶん泣きエロゲユーザーが主な新海誠信者だったのでしょ(泣きエロゲって作り手も受け手もセンスの無いオタク下位な癖に自分らをイノベーターだと勘違いしてた人たちのムーブメントで)。

そしてヒットした『君の名は。』ではマジョリティのニッチ層を取り込んだ。マジョリティではあるが、あくまでレイトマジョリティ。中の下あたり。つまりイケてないマジョリティの人ら。
だからテレビ放映されると中の中以上のマジョリティらの目にも初めて触れられ「きんもーっ☆」と身も蓋もなく言われた訳で。
新海アニメなんて見るマジョリティはナイーブだから新海アニメのキモさに気付けなかっただけで。

いまはカジュアルに屈託なくオタク趣味やれるようになった弊害というか。理論武装がいらなくなったのね。
するとどういう事が起こるかというと自分の好きなものだけを摂取するようになる。甘いお菓子やジュースばかりを食べて栄養を摂る為の食事をしないみたいな。
まあ身体的な健康ならばハッキリその影響が目に見えてあらわれるからいいのだが、心の不健康さというのは可視化されないから気づけない。そのため精神的に不健康なオタクというのが人知れず大量に生まれている。
また既に彼らはオタクの大多数を占めてるから自分らがおかしいという自覚さえも無い。「売り上げ厨」などという言葉があるが、多数派が常に正しいという事大主義を疑わない、B層というのは。数だけが正義。なので理屈による説得というのが効かない人種で。

だからそんな人種の典型、「スレイヤーズが好きだったあの頃の自分をどう肯定したらいいのか」などと平気で言うアニメライターなオタクなどを見ると、もう卒倒しそうになる。
黒歴史として総括すればいいだろ。自分で自分の愚かさをケジメとして裁くべき。
「ものを知らない若さゆえの過ちだったな」「つまらないコンテンツに青春を費やしたな」と。そんな損切りができない甘さ。
新海誠の常に半笑いなあのだらしない顔が頭に浮かぶ。きっと彼らも同じような顔をしてるに違いない。

つまりジュブナイルの無い世界がオタクでしょ。一生死ぬまでピーターパン。「この薄汚ねえピーターパンが!(『少女に何が起こったか』の石立鉄男ライクに)」。
やはりオタクというのはビョーキなんだな。そんなビョーキを自覚しながら自らを自嘲しバランスをとってやるからギリギリ許されるような悪趣味で。ハイスペックにだけ許される堕落の中の愉悦を愉しむ文化だと思うのねオタクは。
フグの毒のある一番美味い卵巣をその致死量を見極めて食べては吐く食べては吐く。そういう禁断の味なんだなオタクは。コッソリとやる秘め事なの。
カジュアル化しちゃいけないものだったんだな本来ならば。

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