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12月13日

5時。タイマーで起動したエアコンの室外機の音で目覚めた。寝床でタイマーズの名前が頭を過ぎり忌野清志郎を思い出す。彼が癌に冒されたと知ったとき、かれの自転車が盗難された不可解な事件が起因したのではないかと直感した。いつか調べてみたいと考えていたが、ほかのチーマが積もりに積もっていつか忘れてしまっていた。「帰れないふたり」あの名曲がまた聴きたくなる。
きょうは寒い曇り空。 校正作業に没頭するつもりだったが、昼前に晴れ間が覗いたのに誘われて作業コーナーの屋根の波板を張り替えの続き。
映画「プライベート・ウォー」に刺激されて、校正作業の合間に開高健「ベトナム戦記」読み始める。イメージとは違う内容に戸惑いつつ。
久々に映画を観てハンマーパンチ喰らった。デンマーク映画の「ギルティ」。これは凄い。主人公がひとり。あとはエキストラ的に何人か出演しているだけ。場所も緊急通報司令室の一室(隣室もあるが)のみ。小道具も電話ひとつ。BGMもなし。それで〝罪〟の所在が犯人から被害者へ、最後は救出側の主人公へと二転三転していくスリル…。演劇的、実験的なアプローチで一本の見応えのあるスリラー映画に仕上げている演出の技量と主役の演技力には感嘆するしかなかった。アイディアとしてはありだし、過去にも似たような作品は作られたのかもしれないが、こんな成功例はあったのだろうか。大掛かりな演出の「Uボート」で寝落ちしてしまった昨日のきょう。「映画らしさ」の多様を思う。
ハリウッドでリメイクされているのを知って観てみたが、いきなりハリウッドしている(うるさい)のが不快でイントロで止めた。沈黙が緊張を生むサスペンス仕立てなのだが、あの演出がハリウッドでできるはずもない。その気になったらまたチャレンジしてみるが、たぶんその気にはならないだろう。


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