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私の辞書に”自治体営業”というワードはない
こんにちは。株式会社Another worksの官民連携パートナーの犛山創一です。
初めての連携協定から約3年。
ついに「複業クラウドfor Public」の導入自治体が100を超えました!
![](https://assets.st-note.com/img/1693565464921-J82OxshFwO.jpg?width=800)
「複業クラウドfor Public」についてはこちらをご覧ください。
さて、今回は100以上の自治体との取り組みを最前線で創出する中で、私が大事にしていた「官民共創」をテーマに記事を書きます。
自治体営業という言葉に対する違和感
「官民連携」や「官民共創」など言葉が聞き馴染み、官と民の境目が徐々に薄まりつつある中、最近民間企業の中で流行っている言葉が「自治体営業」というワードです。
正直、僕はこの言葉にかなり違和感を感じています。
はじめに断っておきますと、これは営業の概念を否定しているわけではありません。現に私自身toB、toCの営業を経験し、今でもよく営業の本を読み漁るほど、営業は大好きです。
しかし、行政への営業行為には民間の営業職と公務員の間に明確な責務の違いがあります。
広辞苑で営業という言葉を引いてみると、以下のように記載があります。
“営業”
営利を目的として事業をいとなむこと。商業上の事業。商売。
営利行為を反復かつ継続的に行うこと。また、個人商人が営業活動のために保有する財産を一括して営業ということがある。
営業行為は営利目的が大前提です。自社の利益を追求し、利益の最大化を図ることが営業職の一番の目的です。
では、公務員はどうでしょうか。国家公務員法96条によれば以下の通り公務員のあり方が明文化されています。
「すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない」
「国全体の奉仕者でとして、公共の利益のために」とあるように個社の利益のために動いている存在ではないのが規定されているが故に、個社の利益を追求する営業マンに違和感を覚えている公務員は少なくないのではないでしょうか。
この認識の違いが営業マンが大抵の公務員に毛嫌いされる所以です。
だからこそ我々は一度営業という概念から離れ、“共創マインド”を磨くことが重要だと考えています。
“住民のために、地域のために”という揺るがない共通目的
前述の通り、民間の営業パーソンと公務員には「個社の利益」か「公共の利益」かという明確な目的の違いがあります。
それぞれの目的の最大公約数が“住民のために、地域のために”という思考だと私は考えています。
ここで私が大事にしていることは決してそのまちの評価者にならず職員とともにまちの未来を語るということです。
みなさんも自分が一生懸命に取り組んでいることに対してなにも知らない人からケチをつけられ不快な思いをしたことがあると思います。
“住民のために、地域のために”を考える上で評価者は絶対不要であり、ましてやその評価した課題に対するクリティカルな提案など論外です。
評価者としてではなく、いかに職員とWeの関係になり当事者意識をもってまちの未来に向き合えるかが共創マインドの第一歩です。
組織や立場の垣根を超えた関係になれ
地域の課題は一朝一夕で解決できるものはありません。
だからこそ職員さんと中長期的な視点でつながりをもつことが必要なのです。ただ売るためだけの一過性のやりとりではなく、組織や立場の垣根を超えたコミュニケーションをとり続けることが共創パーソンには求められます。
私自身、Another works社の人間である前に、地域課題を解決したいと思う一人の人間であることを理解してもらうことが重要だと日々考えております。
「犛山さんに相談すればなにかしら力になってくれそう!」と思ってもらえれば共創パーソンとしての至高です。
共創に終わりはない
ここでもうひと段階、自治体における営業と共創の考え方の違いに言及すると、営業として自治体に提案をすると返ってくるのはYesかNoの二択ということです。
営業の時間をくださいとアポを取って、商談でサービス説明をして導入可否の意思決定をもらう。職員側に必要か不必要かの判断を求めるのは共創ではなく営業です。
つまり、営業パーソンと共創パーソンを分けるのは、各自治体ごとにソリューションをつくり変えることができるかどうかです。
「行政はどこも課題は一緒」とよく耳にしますが、最前線の現場を知るものとして断言しますが、全く同じ課題など何一つないです。
ぜひ全国の自治体に足を運んでみてください。
まちの肉声に心を痛めることでしょう。
確かに、国の政策など他自治体において再現性のある取り組みは数多く存在しますが、それをパッケージ化して自身の提案におごる者は営業パーソンであり、共創パーソンではありません。
最低限のパッケージは備えつつも目の前の職員さんとの対話により生まれる課題からソリューションをつくり変えることができる者こそが新の共創パーソンです。
したがって行政に課題がある限り、共創に終わりはないのです。
共創へのこだわり
Another works社が大事にしている“共創マインド”を象徴するものとして私の名刺には「官民連携パートナー」の文字があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1692196799814-tjwro25gWx.jpg?width=800)
ここには営業マンとしてではなく、官民連携を進める伴走者(パートナー)として職員さんには私を見ていただきたいという“共創”への強い想いが込められています。
共創マインドを忘れず、“住民のために、地域のために”これからも邁進します。
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