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"ソトモノ"として地域に飛び込むマインドセット

東京生まれ東京育ちでも憧れの地域に飛び込める!そんなチャンスを多くの人に掴み取ってほしくてこのnoteを書きました!

これまで100以上の地域にソトモノとして関わってきてやっぱ地域に関わる上で大事だなと思ったマインドセットを綴りました!


ソトモノ

「風の人」と「土の人」という言葉。日本にはオギュスタン・ベルクの『風土の日本』や和辻哲郎による「風土論」で有名な「風土」という言葉があります。これにならい外から関わる人を「風」に、その土地に根づく人を「土」として、地方創生界隈では、風の人=ソトモノ、土の人=地元の人とよく表されています。

地域の事情も知らないソトモノが急に地域の今の課題に対してああだこうだ好き放題言うことは望ましくないのは私が言うまでもないですね。

ただ、これはソトモノである以上、避けては通れず、常に自分を問い続けなければいけない命題だと考えています。気づけば今の地域課題にばかり目をやって解決策ばかり探す、これはソトモノにしかできないことでもある一方でソノモノが無意識的にやりがちな地域との良くない関わり方です。


ニーズとウォンツの違いを理解する

ここで問題を難しくするのは、地域の方はソトモノに外部からの意見を期待する一方で、時にそれを毛嫌いするということ。
この期待値のギャップはなぜ生まれるのか。ソトモノであるあなたに地域はなにを期待しているのか。

この期待値のギャップを考える上でニーズとウォンツの違いの考えは切っても切り離せないと考えています。

敢えてビジネス的に言うのであれば、それはニーズ(Needs)ウォンツ(Wants)の違いをソトモノが正しく理解できていないことにあると考えています。一般的にニーズとウォンツの違いは以下のように説明されます。

「不足部分を補いたい」と思うのは、ニーズとウォンツの共通点ですが、
ニーズは不足部分を補う「目的」
ウォンツは不足部分を補う「手段」

ニーズとウォンツの違いは、人の行動パターンを理解すると分かりやすいです。

ニーズとウォンツの違いの具体例

このように、人の行動には何らかの目的があるはずで、その目的がニーズです。そして、目的を満たすための具体的な手段に対する欲求がウォンツです。

さて、本題に戻ると、ソトモノへの期待値のギャップはなぜ起こるのか。それは、地域の方とソトモノのウォンツの認識の違いにあると思っています。

地域の困り事や課題感はソトモノも地域の方も共通認識を得ることは難しくなく、比較的簡単に合意形成を経て「一緒に頑張ろう!」と期待値が高まる。
しかし、実際に取り掛かってみると地域の方から「そのやり方は嫌だ」とニーズに対するウォンツの認識が異なっているケースが非常に多く存在するのです。


未来を語るということ

では、ウォンツを理解し歩み寄るためにはどのように関わっていくべきなのか。地域の方とソトモノの期待値のギャップを埋めるため最も重要なことはともに「未来を語る」ということです。

いきなり今の課題に目を向けるのではなく、過去の実績を示すのではなく、あなたはこの地域の未来の何を語れるか?これほど重要なことはないと私は思っています。

まちづくりはステークホルダーが多い分、簡単にだれかのせいにすることができます。行政が、商店街の人が、三セクが、委託事業者が、うまくいかないことを他責にすることができる分、ネガティブな感情になりやすい非常にセンシティブな領域です。

その地方に対して、いきなり現状課題は〜〜と話し始めたり、過去の実績から入ってしまうと、どこか他の町のコピペになってしまい、ソトモノがただの勘違い野郎に思われてしまいます。

年代、地元、ソトモノ関係なく、この地域の未来をどれだけ語れるかで、その地域の可能性に差が出ていくし、未来を語れば属性、出自関係なく、フラットで多様性のある関係ができていきます。

ソトモノの俺が地域を変えてやるんだと意気込むのは大事ですが、まちづくりの仕事で大切なことは地域と肩を組み、未来に向き合っていくことということをこれから地域に飛び込む方には忘れないでほしいです。


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