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もうきっと使わない遺書

俺は看護師に文章を書けと言われて、遺書を書く選択しか出来ませんでした。そんな私を許して下さい。これは、遺書の下書きです。変わることがあると思います。私は今18歳で多感な時期ですので、毎秒考えが変わります。あの娘が死んだのも18歳でしたね。私も18歳という大人でも子供でもない特別な歳で死にたいと思っています。私は大人の汚さが嫌いで、子供の純粋さも嫌いでした。どちらにもなりたくないとよく考えたものです。しかし、もう私はどちらにも染まってしまいました。私は最後まで自分を心の底から好きになることは出来ませんでした。唯一病気で汚れた可愛い自分だけが好きでした。これは本当です。この3年間、毎日が楽しくて、毎日が苦しかった。家族や友達、先生や看護師さんは、私を地獄から救おうと、手を差し伸べてくれました。しかし、私はそれを、叩いて払いのけました。もう誰も助けてはくれません。すべて自分のせいなのです。病気になったのも、病気が治らないのも。もういいのです。地獄を自分で終わらせます。これは自分で終わらせなければならない、最期の私の役目です。心残りは沢山ありますが、早く楽になりたいのが本心です。最後に、18年間育ててくれて有難う。家族がくれる愛が何より嬉しかったし、暖かくて心地よかった。

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