#1 1日1映画 『はじまりのうた』 上映5館からはじまった快進撃

 4月中旬、2020年も3ヶ月と半月あまりが経過、そんな中私は映画を観た本数が100本を超えました。ただ観ただけで終わるのは勿体無いので、これからは毎日観た映画についての考察や感想をnoteにつらつらと残していこうと思います。

『はじまりのうた』

 キーラ・ナイトレイ主演 『パイレーツオブカリビアン』のエリザベス・スワン役で有名な方。恋人役にはマルーン5のヴォーカルアダム・レヴィーン。初めは上映5館から始まったこの映画ですが、口コミで広がり1300館以上にまで広がるヒット作となったようです。日本でいう『カメラを止めるな!』のような広がりですね。

以下あらすじ↓

 恋人に浮気をされ落ち込んでいたグレタは、友人の計らいでライブハウスに行くことに。そこで歌った歌をたまたまライブハウスに来ていた落ち目の音楽プロデューサーであるダンの目に留まる。ダンは彼女にアルバム作成を提案するが、彼女の反応は芳しくなく…。  あらすじ終わり

以下感想等(ネタバレあり)

 物語冒頭、ライブハウスでグレタが友人に促され、渋々歌うことになるシーン。この後にもう一度時間を遡り、ダン目線でこのシーンが流れます。ダンはアコースティックギター一本で弾き語りをしている彼女が奏でる音楽に魅了され、鳴っているはずのないドラムやヴァイオリンの音が聞こえます。酒に溺れヒット作も出せず、ついには自分が立ち上げたレーベルに解雇を言い渡されたダンが、やっと見つけた原石であるグレタ。他アーティストに比べ彼女が抜きん出た存在であると一目でわかる演出にハッとさせられます。

 初めは消極的だったグレタも前に進むためにアルバム作成を承諾します。通常レコーディングといえば、スタジオに行き各パートごとに録音→MIXの流れ。ただ、ダンの提案したレコーディングは一風変わったもので、ニューヨークの町並みをバックに屋外で曲を録るという試みでした。これがめちゃくちゃかっこいい。特に路地で曲を録ろうとした際に子供達の話し声が邪魔になる場面。お金で懐柔しようとするもなかなか子供達は引き下がらず、ならばとダンは子供達をコーラスに引き入れてしまうという大胆な行動に出ます。即席のコーラス隊ではあるものの、より屋外レコーディングの意味合いがでてくる良いシーンでした。

 物語の中でダンがこんなセリフを話します。「平凡な風景が意味のあるものに変わる。陳腐でつまらない景色が、美しく光り輝く 真珠になる、音楽でね」。物語冒頭では景色が陳腐に見え、つまらない日々を過ごしていたであろうダンが、グレタと出会い、音楽で名プロデューサーへと返り咲く。音楽が持つ力を強く感じました。挿入歌も良く、他にも実の娘をギターとしてバンド演奏に参加させるシーン、二人で互いのプレイリストを聴き合うシーンなど良シーンが目白押しの良い映画でした。


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