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――本当に人、なのか。 どうやら迷い込んだ者ではないらしかった。体に傷を負っているのか、…
昨年6月よりスタートした『文芸誌Sugomori』。 毎月の特集記事も含め、記事数は50本を越えま…
Sugomori12月号の特集は季節の140文字小説です! 第2弾のテーマは大晦日。 Sugomoriは基本月…
有馬(ありま)鍵工房は日比谷線東銀座駅のA7番出口をでて、松屋通りをまっすぐ進み、歌舞伎座…
Sugomori12月号の特集は季節の140文字小説です! 第1弾のテーマはクリスマス。 今年はおうち…
まだ夜も明ける前に私は自転車を漕ぎ出す。 冬の街は静まりかえり、光るものだけがイヤに存…
大晦日を前に、一兵卒の武官東水は上級女官の翠蓮に淡い好意を抱いていた。なぜか彼女も東水を憎からず思っている──?そんな中、薬膳料理人の芦燕が年末の餃子パーティーの準備をすることになり、東水も手伝いに駆り出されるが。 「自分でお役に立てる事なら何なりと」 遠慮がちに大袖で口元を隠す彼女を促すと、翠蓮殿は意を決したように顔を上げた。 「実は……親族の墓参りに行きたいのです」 ああ、そういうことかと合点がいった。 後宮の女官は、自分から外に出られない。だが、官吏の中に
中華ファンタジー「薬膳の料理人シリーズ」第二弾です! (第一弾「桃源探奇譚」のあらすじ) …
6月よりスタートした『文芸誌Sugomori』。12月でまるっと半年を迎えることができました。 毎…
『明日、誰かに言いたくなる食べ物の話』略して”あすたべ”シリーズ! 今回は第4弾! 今まで…
(これまでのあらすじ) 大華帝国の道灌に勤める薬膳料理人の芦燕(ロエン)は、飢饉対策のた…
10月の連載の続きです。未読の方はぜひこちらからどうぞ! (これまでのあらすじ) 大華帝国の…
小野寺ひかりの文芸誌Sugomoriへの寄稿作品はこちら。『眠いけど食べたい』★月間PV1位『言え…
墳墓発掘(ふんぼはっくつ)と盗難の容疑で逮捕。 聞き慣れない罪名だった。赤崎雄市(あかさき ゆういち)は聞き流していたテレビのニュース番組に目を留めた。ジャケットをかぶせられ歩いてゆく容疑者の映像が止まり、ちらりと顔がみえる。 容疑者 鳶切 柊二(とびぎり しゅうじ)(三〇)。 いやに白い顔色をした細身の男。目が一重で涼やかだ。絵に描いたような京男だが、罪を犯したという情報が、その視線を冷酷にみせているような気がする。 「鳶切容疑者は半年前の五月、深夜未明、容疑者の祖