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求人票の作り方-NG求人票の特徴3点と魅力が伝わるポイントまとめ

こんにちは!普段フリーランスで人事をしている「すごい人事(※)」情報局のゆいです!

求人票はある程度のフォーマットが決まっているために他社と差別化することが難しいですよね。
必要項目を埋めているだけでは「他社と何が違うの?」と思われてしまい、結局お給料や福利厚生で比較されてしまって、体力のある企業に負けてしまう…ということになってしまいます。

求職者が採用サイトで最も知りたい情報は「仕事内容」です。

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採用サイトと求人票は別物ですが、応募前に読むものとしては同様の意味がありますので、求人票でも「仕事内容」が知りたいと思っていると言えます。

魅力的な求人票は、求職者によって異なりますし、企業によっても何をポイントにするか異なるため、正解がありません。ですが、魅力が伝わらないNG求人票は共通点があります。

今回は、自社の魅力と仕事内容が伝わり応募に繋がる求人票を作るために、気を付けるべきNG求人票を具体例を交えてお伝えしていきます!

※すごい人事…「採用トレンド」を理解し「アジャイルな(変化に対応できる)組織づくり」ができるVUCA時代の引っ張りだこ人事!

【このシリーズを読んでほしい人!】
・もっと魅力的な求人票を作りたい人事担当の方
・他社とは違う求人票を作りたい人事担当の方
・「いい人」が集まる採用の仕組みをつくりたい経営者、人事担当の方
・「本質的な採用活動」の仕組み作りをしたい人事担当の方

【このシリーズを読むことでのベネフィット】
・求職者に魅力が伝わる求人票の作り方がわかる
・他社と差別化できる求人票の作り方がわかる
・埋もれてしまう求人票の具体例がわかる
・採用活動の質が向上し、選考遷移率等の改善に役立つ

魅力が伝わらない求人票例

求人票をアレンジする前に、職業安定法で決められている求人票の必須項目とNG項目について確認しておきましょう。

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基本を確認したところで、私が見たり自分でもやってしまったりしたNG求人票についてお伝えしていきます。

1 求人票に掲載する業務の幅が広すぎる

みなさんはこのような求人票を見て、どのように感じますか?

【業務内容】
・採用業務(新卒/中途)
・労務業務(社会保険手続き、給与計算、勤怠管理、入退社手続き等)
・人材開発、組織開発
・株主総会の運営サポート
・社内書類作成、管理
・その他一般事務

私だと、
「何でもかんでもやらされるのかな」
「人事担当者が少ないんだろうな」
「一つ一つの業務を追求する時間は無さそう」
と思えます。

何でもかんでも幅広く業務をすること自体は、それを魅力に感じる人もいるのでネガティブな情報ではないのですが、幅広く携わるからこその魅力も同時に伝えないと「やらされる感」が出てしまいます

「まずは出来ることから始めてもらいたい」というつもりで、配属予定の業務を全部書いてしまうのではなく、どういう経験を持った人に見てもらいたいのかを念頭に置いて業務内容を精査してください

2 求人票に掲載する給与レンジが広すぎる

給与額も同様に、幅が広すぎる求人票を見かけることがあります。

年収:400万円~800万円
※経験、能力等に応じて個別に決定します。

年収400万円の人と年収800万円の人とでは、任せたい業務が絶対に違いますが、同じ求人票に書いてしまうことで、求職者が業務を想像しにくくなってしまいます

給与レンジを評価制度に落とし込んだ際、求めるレベルが異なってくると思いますので、例えば、マネージャクラス・リーダークラス・第二新卒クラスという形で求人票を分けて作ってください。あわせて、業務内容や求めるレベル感も求人票ごとに作成してもらいたいです。

3 求人票を読んでもワクワクしない

先ほどの2点を注意して次のような求人票が出来ました。

【業務内容】
・新卒・中途採用戦略の策定と実行
・採用イベントやインターンシップ等の企画、運営
・社内制度の改善、企画立案

【アピールポイント】
最初は新卒採用をご担当いただき、慣れてきたら労務などの業務もご担当いただきます。将来的に管理職も目指せます。

【年収】
400万円~500万円

【応募条件】
・人事採用業務の経験あり
・人と話すことが好き

以下、福利厚生など条件面の記載が続く…

こちらの求人票を読んで「ぜひ入りたい!楽しそう!」と思えたでしょうか?または、どのような人がこの求人票を読んでワクワクしてくれそうでしょうか?

給与レンジを見る限り、若手クラスを募集しているようです。
新卒採用から始めるということは、恐らく人事業務の経験が浅いor初めての人を想定しているかもしれない…と思いましたが、応募条件は「人事採用の経験者」です。
採用から入り、慣れたら労務の仕事を任せると記載があるので、採用以外の仕事が任せられそうです。ただ、採用業務経験者なのに、わざわざ労務業務をする可能性がある本求人に応募してくるのはなぜでしょうか?労務がやりたければ、社内異動または最初から労務業務を任せてもらえる企業を選べばよいと思います。

…というような形で、応募者のペルソナが不明瞭になっています

自社が今回の求人で求めているのは、現在どのような企業で、何を担当していて、どういう課題感があるから転職しようとしているのか、というところを明確にした上で、その人の課題感を自社でなら解決できるという書き方にしないと、ワクワクする求人票にはならないと思います。

以上をふまえて、私がワクワクする求人票に作りかえてみます!

【前提】私(1回目の転職時)のペルソナ
・老舗企業で新卒から4年間人事として採用、労務、育成と幅広く携わる
・人事としての基本は学べたが、新しい取り組みにもっとチャレンジしたい
・ベンチャー企業の人事をやってみたい

【業務内容】
新入社員が早期戦力になるように、採用目標の立案から戦略、面談・面接、オンボーディングまでをお任せできる方を探しています。
◆中途・新卒採用
・採用計画の定量・定性分析
・リファラル・ダイレクトリクルーティングツールの選定・運用
・面談・面接設計・実施
◆オンボーディング
・1on1制度設計・実施
・オンボーディングフローの設計

【アピールポイント】
組織は1→10のフェーズで、日々成長する組織の土台を作っていくタイミングです。HR Techツールも取り入れながら、働きがいのある組織作りに携わっていただけます。

【年収】
400万円~500万円

【応募条件】
◆必須 ※下記いずれかのご経験のある方
・採用実務経験2年以上
・人材紹介会社または求人媒体会社での営業経験
◆歓迎
・採用以外(制度運用・労務)実務の経験
・ダイレクトリクルーティングのご経験
・オンボーディング業務のご経験

以下、福利厚生など条件面の記載が続く…

新卒はさらに、仕事というもののイメージが曖昧な場合が多いので、自社に入社してどのような経験ができ、どう成長していくことが出来るのか、どのようなスキルを身に付けることができるのかの記載があると魅力的になると思います。

まとめ

NG求人票によく見られる共通点3点をお伝えしてきましたが、全てを通して言えることは「応募者ペルソナが明確になっておらず、求人票を見てどこにワクワクしてもらいたいのか」が不明瞭になっているということです。

求人票は、自社との最初の接点になることが多いです。
まずは「面白そう」と思ってもらえるように求人票を構成していかなければ、数多くある同職種の求人票の中に埋もれてしまいます。

同じ年齢・経験をしてきた人であっても、その人の価値観やキャリア志向によって自社に合う合わないがあることと同様に、同職種であっても魅力を感じる人は異なります。
求人票を作る際は、ぜひ応募者ジャーニーを想像しながら作成してみてください!

次回もお楽しみに!

ライター:西田ゆい
名古屋の老舗企業とベンチャー企業で人事を経験後、独立してフリーランスの人事になる。現在は5~6社に入り、採用・労務・組織開発など幅広い業務を担当している。「誰もが楽しく働ける社会へ」を個人ミッションとして日々邁進中。

「すごい人事」情報局運営元:株式会社Crepe
Crepeでは、ESG観点からみた人的資本における企業価値向上支援を行っています。具体的には、採用CX(候補者体験)向上ための採用戦略コンサルティング、採用ストーリーブック制作、研修トレーニング、EX(従業員体験)向上のための組織コンサルティング、エンゲージメント向上 HRtech「ミライチズ」などを通して、より良い個人と企業の関係の質向上支援を行っています。
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