【決定版!】新入社員オンボーディング準備~9つのポイント~
こんにちは!普段フリーランスで人事をしている「すごい人事(※)」情報局のゆいです!
前回は新入社員研修の運用と設計について書き、ゴールイメージを関わる人全員で共有することが大事だとお伝えしました。
とはいえ、何をどうやって共有したらいいやらと困る方もいらっしゃるかと思い、今回は具体的にゴールイメージをどう伝えていったのかについてお伝えいたします!
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オンボーディングで一番大事なことは、ゴールイメージの共有
前回の記事からおさらいとなりますが、新入社員研修の設計の流れはおおよそ下記の通りとなります。
ゴールイメージを共有していないと、自分流で指導してしまい、会社方針とズレてしまったり、新入社員にとって逆効果になってしまい、挙句にやる気があったメンター(OJT担当)のやる気を失わせてしまいかねません。
しかし、目的をただ一方的に伝えるだけでは「やらされている感」を持たれてしまいます。
メンターに共有する際のポイントが「ブレスト」と「振り返り会」です。
次の項目で詳しくお伝えいたします。
オンボーディングでの共有方法:メンター編
今回の前提として、メンターは新卒2~3年目の先輩社員とします。会社のことがようやく分かり始める時期かと思います。なので、メンターとして後輩指導することで、自分たちの振り返りにもなります。
①会社の育成方針の共有
育成方針は経営者や現場マネージャーと決めたものを伝えます。方針が決まった背景(新入社員の状況・スキル・経営方針etc…)も伝えることで、メンターの理解が深まります。
②メンターに選んだ理由・期待していることを伝える
育成方針は、つまるところ新入社員の課題です。課題に対してアプローチする際に、解決してくれるだろうと期待をしてメンターを選出していると思います。その理由と期待感をメンターに伝えることで、メンター自身がどう動いていいかの行動指針となります。
③オンボーディング期間の共有
メンターが新入社員に関われる期間を伝えておかなければ、逆算して行動ができないので、いつからいつまでお願いしたいのかを必ず伝えましょう。
とくに「いつから」については、なるべく早く(遅くとも1ヵ月前まで)には伝えないと、受け入れ準備ができません。
私は、詳細が決まることが遅く伝達が遅くなった結果、受け入れギリギリに連絡をしてメンターを困らせてしまった経験があります。
詳細が決まっていなくても、期間だけは先に伝えておくことをオススメします。
④どうしたら新入社員をゴールイメージに近付けることができるかブレストする
ゴールイメージ自体をメンターに考えてもらうことは難しいですが、手段についてはメンターを巻き込んで考えることができると思います。
人事で考えてしまっても良いのですが、企画の段階で巻き込むことで当事者意識を持ってもらうことができるのでオススメです。
さらに、メンターは自分が直近で研修を受けていた側なので、要望や改善点を考えてもらうと、新入社員が求めているものにより近い研修が作ることができると思います。
⑤新入社員との接し方(1on1など)をレクチャー
メンターは業務を教える以外に、社会人としての心得や会社のバリューについて教えてもらいたいと思います。これは業務指導だけでは伝えられないので、定期的な面談(1on1)をしてもらった方が良いでしょう。
では「面談をしてください」と伝えたところで、面談を受ける側とする側とでは考えていることが違います。これも自分流でやってしまうとコミュニケーションがうまく取れなくなる要因にもなりますので、事前にレクチャーをしておきたいです。
おまけ:メンターの上司への共有
メンターの上司(現場マネージャー)は上流工程から巻き込んでいる前提なので、今回詳細については割愛しますが、必ず育成方針とメンター選出の理由は共有してください。
新入社員育成はかなり工数を取られますので、上司が評価しなければメンターの頑張りが無駄になってしまいます。
育成することを評価することが会社の方針であれば、上司はメンターが育成に時間を使うことができるようにフォローをするべきです。さらに、メンターも育成について迷うことがあると思いますので、サポート体制についても上司に相談しておくと良いでしょう。
オンボーディングでの共有方法:新入社員編
受け入れ側だけでなく新入社員側にも情報共有をしておきたいです。
次年度以降は新入社員がメンターになり得ることも考慮すると、会社が何を考えてどうしてオンボーディングをするのかを知った上で入社できると、腹落ちして研修を受けることができます。
①社会人としての心得
報連相など基礎的なことはOJT前に伝えておくことで、受け入れがスムーズになります。新入社員は先輩社員へ話しかけることを遠慮してしまったり、自分の判断で物事を進めてしまうこともあるので、こまめに相談するように教えておきたいです。
②報連相の手段と連絡先の共有
報連相しなさいと伝えただけでは、誰に聞いたらいいのか分からないと思います。会社のルールは人事、それ以外はメンターなど、特定の誰かを指名しておくことで迷わず連絡することができます。
また、連絡手段もSlackなのか直接なのか、どういうタイミングで連絡しても良いのかを伝えておくと新入社員が安心します。
③ゴールイメージの共有
新入社員にも伝えるのか?と疑問を持たれるかもしれませんが、新入社員が自分たちのゴールイメージを持っていないと、どこに向かえばいいのか分からなくなります。
ゴールイメージとは、会社が求めている人物像となりますので、共有することをオススメします。
④全体スケジュールの共有
研修内容を時間割として伝えるだけでなく、どの時点でどうなってもらいたいのかも共有すると良いでしょう。
最近の若者は(笑)講義慣れをしているので、研修を受けることはスムーズにできるのですが、ただ受けるだけになってしまい身になっていないことが多々あります。言語化された具体的なゴールを共有しておくことで、なぜこのタイミングでこの項目を学んでいるのか、メンターから何を学ぶべきなのかを自分で考えることができます。
まとめ
研修に携わる方はよく耳にすると思いますが 「7:2:1の法則」というものがあります。自分の成長に役に立ったのは、経験が70%、先輩・上司の指導教育が20%、研修が10%という調査結果です。
私の解釈ですが、自分の身になるのは、自分自身が学びたいと思ったことだけだと思います。経験が70%を占めるのは、自分が選んで経験をしているからではないでしょうか?
オンボーディングは、新入社員もメンターも、学びたいものだけを学ばせるものではありません。しかし、ゴールイメージを共有することで、自分にとって必要なことを理解してもらい、(自分のことですが)当事者意識を持って臨んでもらうことが大切だと思います。
メンターと新入社員の両方が「やってよかった!」と思えるオンボーディング企画であれば、次回ももっとよいものを作りたいと思ってもらえ、育てる文化を持った会社になっていくと思います。
人を巻き込むことは、エモーショナルなものも多分にあると思います。とても大変だと思いますが、研修担当の醍醐味だと思いますので頑張りましょう!
それでは、次回もお楽しみに!
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