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【2023年版】ITエンジニアが楽して年収1000万円を目指すキャリアプランニング

「楽して年収1000万円が見込めるITエンジニア」の定義
ここで言う「楽して」とは、いわゆるお勉強を普通の量こなして、決められた時間に会社に行って、言われたことをやって、努力っぽいことをすることを指します。自分の頭でとことん考えたり、リスクを負って社会のために奉仕したりするような類の働き方ではありませんし、そのような人は1000万円ぽっちの収入にそれほど価値を見出すことはないでしょう。そのような意味で、GAFAをはじめとした最低給与が1000万円みたいな会社や、スタートアップや起業するような働き方は対象外としています。

楽して年収1000万円のキャリアプラン

「楽して年収1000万円が見込めるITエンジニア」のキャリアプランは、難易度順に以下の三種類です。

難易度☆ 「SIコンサルx管理職 JTC社畜ルート」

仕事は仕事と割り切り、たいして技術を磨くでもなく、必要な社内資格をコツコツ取得して定年まで逃げ切るルートです。勝ち組のような負け組。
推奨ルート 中堅企業のIT部門→中堅SI→中堅/大手SI・コンサル
最終キャリア 一部上場企業 部長級
目標転職回数 0〜4回、最短到達年齢 40〜50歳

■新卒/第2新卒スタート
どこでもいいので、高学歴を重視する就職難易度の高い企業を目指しましょう。ITに優れた企業(金融、流通運輸、サービスなど)のIT部門を志望するとよいですが、必ずしもIT業務でなくても業界経験を身につけられることが重要です。できるだけ上場企業で、手厚い研修を受けておくのがベストです。昇給テーブルを見て、40代で年収1000万円が望めるのであれば転職はしないほうが良いでしょう。
転職1〜3社目
一回の転職ごとに100万円アップを目指しますが、最終的にSIコンサルに年収800〜1000万で戻ってくることを想定した業界業種選びが必要です。システム規模(予算規模)が大きく、地味で、誰もやりたがらないような分野に強い会社(金融、官公庁、製造販売管理系等)を選びましょう。また、一度決めた業界業種はずっと続ける必要があります。決して新しいことをやろうとしてはいけません。
〜最後の転職
会社のレベルを落とさずに年収800〜まで来れたのであれば、最後に年収1000万が見込める企業への転職は容易でしょう。

■未経験からの転職スタート
未経験からのIT転職は既に負け組スタートなので、まずは下請け中小IT関連企業で単価マージンが最も少ない自由なところを選びましょう。帰社日や社内行事がはとんどない所が良いでしょう。事業会社についてですが、未経験で入れる確率はかなり低いのと、そういうところはブラック率が高いので避けておいたほうが無難です。
転職1〜4社目
基本的に新卒/第2新卒スタートと同じ考え方ですが、クソみたいな案件に突っ込まれた時にすぐ離脱できるよう、転職活動は常に行う必要があります。だいたい年収600〜700万あたりで転職しても年収が上がらなくなるので、そこまではプロジェクトの切れ目ごとに転職するくらいのスピード感が必要です。
〜最後の転職
新卒/第2新卒スタートと違って一番の難関になります。また、年収700〜800万そこそこの年収で満足してしまうという社畜の罠もあります。管理職ができるかどうかがポイントになるので、人間性やコミュニケーション力を伸ばすようにしましょう。

難易度☆☆ 「外資系xスペシャリスト 充実人生ルート」

英語の勉強を条件に、自分のやりたいことを選択しつつ楽をしていくルートです。少しの努力で実現可能な点で2023年、最も現実的な選択肢かと思われます。定年後もバリバリ働きたい人にも向いてます。
推奨ルート 事業会社またはユーザー系SI→中堅事業会社→外資企業
最終キャリア 外資系マネージャー/スペシャリスト
目標転職回数 2〜10回、最短到達年齢 35〜50歳

■新卒/第2新卒スタート
上場企業の子会社であるシステム会社を狙いましょう。会社選びの基準としては、会社が経営的に安定しており、ワークライフバランスがしっかりとれるところになります。自由に使える時間でのんびり、3年もかければTOEICで800点以上は取得できるでしょう。
楽したいのであれば、いきなり外資ITやコンサルティングファームに入社するのはお勧めしません。外資ITやコンサルティングファームは年次の低い時期が最も過酷であり、個人の成長速度もきわめて非効率なので楽をすることができません。
転職1社目
事業会社を目指します。会社の規模は問いませんがここでの経験がそのまま将来のキャリアになるので、市場規模の成長が見込める最先端の事業、あるいは自分が最も興味のある事業を行う会社を選びましょう。ブラック企業につかまると振出しに戻ってしまうので、会社選びは慎重になる必要があります。運よく外資系に入れればそのままゴールで構いませんが、リストラのリスクが高いので転職の準備は続ける必要があります。英語のスキルはTOEICの点数が落ちない程度に維持してきます。
〜最後の転職
自分の経歴や専門性に自信がついたら応募を始めましょう。不採用が続くようなら、英語力を高めて何度もトライしましょう。

■未経験からの転職スタート
負け組スタートなので下請け中小IT関連企業で、単価マージンが最も少ない自由なところを選びますが、付き合いが長くなる場合があるので、一緒に働く人たちとの相性を重視したほうがいいかもしれません。生活が苦しくなったら単価を上げるために同業他社に転職します。
転職2~10社目
ときどきフリーランスになってもいいので、専門性のある仕事を選びます。急がなくていいので資格を取得する必要があります。これも専門性を意識した資格を選択するようにします。5年、10年単位での学習なので、がんばって勉強しなくても取得できるはずです。語学学習が並行してできるに越したことはありませんが、専門資格のほうが優先です。
〜最後の転職
自分の経歴や専門性に自信がついたら応募を始めましょう。外資系企業はジョブ型採用がほとんどなので、一度ダメでも繰り返しの応募が可能です。

難易度☆☆☆ 「事業会社x年功序列 豊かな老後再雇用ルート」

日本人が期待している終身雇用と老後年金がある程度得られ、ワークライフバランスと安心感があるルートです。景気や経営に左右されやすく、運の要素が高いため難易度は高いといえるかもしれません。全体的な満足度は、退職金制度など所属する企業に依存する部分が大きくなります。
推奨ルート 中堅事業会社→中堅SI→上場またはベンチャー系事業会社
最終キャリア 新興上場企業 部長級/スペシャリスト
目標転職回数 1〜3回、最短到達年齢 50~歳

■新卒/第2新卒スタート
最初に上場企業から始めると逆に難易度が上がるので、安定感があり社員数が多い中堅どころの会社を選ぶとよいでしょう。できれば事業会社がいいのですが、最終的に同じ業界・業種の事業会社に戻ってこなくてはいけないので、特定の業界業種にある程度フォーカスすることが必要です。また、10年、20年先に市場がある程度大きくなっていることも必要なので、成長企業あるいは成長企業と取引のありそうな業界・業種を選ぶ必要があります。
転職1~2社目
一度はSI・コンサル業務を経験して地獄を見てくる(見るだけ)必要があります。入社後3年目以降から転職先を探し始めるのが良いでしょう。会社のレベルを落とさなければどこでもいいのですが、最終的に転職する事業会社の領域を経験できる仕事のある会社を選ぶ必要があります。また、転職回数が増えると正攻法が通じなくなるので、あまり転職回数は増やさないほうがいいでしょう。運悪くデスマ等にあたってしまった場合は仮病を使って休職し、プロジェクトを変えるようにしましょう。
〜最後の転職
書類選考の通るかどうかがカギになるので、自信がない場合は転職エージェントを活用することになります。ただし、転職エージェントは転職者の味方ではないので、エージェントの紹介する会社はまともに相手せず、自分で好きなところに直接応募しましょう。

■未経験からの転職スタート
負け組スタートですが、事業会社スタートで最終的に事業会社を目指すため、難易度はさらに高くなります。スタートアップに近い小規模な事業会社、グループ企業のうちの比較的新しい会社、買収されたばかりの会社など、急に人手が必要になったところが狙い目です。ただしこの層の会社はブラック企業が多い傾向なのですぐに辞めたくなったりもしますが、職歴としてある程度認められる3~5年程度は我慢が必要です。
転職1~3社目
妥協して中小SIに転職してしまうと戻れなくなります。希望する業界や仕事は選ばないようにしてなんとか中堅以上のSIに転職し、その後に社内で希望する仕事に異動するようにしましょう。生活が苦しくなったら同レベルのSIに転職してもよいでしょう。ただし、絶対に会社のレベルを下げてはいけません。
〜最後の転職
新卒/第2新卒スタートと同じく書類選考で苦労するため、腐らずに時期を待つことが必要です。年齢的に40歳を超えると事業会社への転職が厳しくなってくるので、いったん外資に逃げる必要があるかもしれません。(その場合は部長級以上で戻ってくる必要があるので、外資でしっかり実績を挙げてくる必要があります。)

まとめ

今の日本は年収1000万あってもぜんぜん足りません。1000万円稼げる能力があるなら、早めにサラリーマンをやめたほうがいいと思います。


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