2024ファジアーノ岡山にフォーカス3「ファジアーノ岡山選手名鑑2024(DF編)



1、選手名鑑(前置き)


 サッカー雑誌の選手名鑑より早くをテーマに、ファジアーノの各ポジション(クラブ公式発表のポジション)別に紹介していきます。

 読み易い文章量を心掛けて書き上げていきますが、全選手(監督)の総勢31名なので、監督&GK編とDF編とMF編①&②、FW編の5部構成となっています。

 各選手の良い所や期待したい所にフォーカスを当てた選手名鑑の監督&GK編に続く、DF編をよろしくお願いします。

『名鑑の方式』
①プロフィール
②通算成績
③選手(監督)紹介
④スギさん的視点

選手名鑑2024リンク
監督&GK編(5)は、こちら
DF編(9)は、この記事。
MF編①(6)は、こちら
MF編②(6)は、こちら
FW編(5)は、こちら

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2、選手名鑑(DF編)


2番 高木 友也 選手

生年月日:1998年5月23日
身長:175cm
利き足:左足
ポジション:左SB 左WB 左CB

Jリーグ戦通算成績
J1(29試合1得点)
J2(57試合2得点)
岡山&23(34試合1得点)

『 ≫≫4番打者型SB≪≪ 』
野球でHRの打てる4番打者のように、2高木選手は、鋭いクロスや強烈なシュートを打てるパワーがある。更に体幹の強さを活かした1対1の守備の安定感に加えて、プレスを鋭い切り返しでの無効化を可能とするターンもある。攻守での力強いプレーとサイドの選手らしい走力の融合した超攻撃的なサイドの選手である。フィジカルを軸として、左CBもできる。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
2高木選手の走り方は、重心が低い前掛かりのフォーム。通常であれば、前掛かりになってしまうことで、バランスを崩しがちになりますが、彼の場合は、体幹が強く簡単に倒れないので、より「前に前に」進むことができるメリットが大きく、推進力を生み出す仕掛けを可能としているのではないでしょうか。

4番 阿部 海大 選手

生年月日:1999年9月18日
身長:183cm
利き足:右足
ポジション:CB 右SB

Jリーグ戦通算成績
J2(75試合2得点)
岡山(40試合1得点)
23(35試合1得点)

『 ≫≫前方特化型CB≪≪ 』
前を向かせない力強い守備対応と高精度のフィード、更に3バックの左右のCBや右SBで出場した時に、前への積極的な攻撃参加が武器のディフェンダー。秋田で自信を取り戻し、深めたことで、1年目のような躍動感のある武器に磨きがかかった。カバーリングを可能とするスピードもあり、岡山の攻守での厚みを生み出せる勝利に貢献できる選手として復帰。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
元々定評のあった守備面での強さを取り戻した上で、スピード感のある秋田でのプレーを経験できたことで、全てのプレーの判断の正確さと決断の速さが、際立って良くなっていた。苦手だった攻撃面での貢献度も高くなりそうで、ディフェンダーでありながら得点に絡むプレーも期待できる選手に化けた印象で、活躍が期待できる選手の1人ではないでしょうか。

5番 柳 育崇 選手

生年月日:1994年6月22日
身長:188cm
利き足:右足
ポジション:CB

Jリーグ戦通算成績
J2(158試合22得点)
岡山(77試合8得点)
23(39試合4得点)

『 ≫≫レシーブエース型CB≪≪ 』
セットプレーの得点力が魅力の選手。栃木ではDFとして脅威の8得点を記録したシーズンもあり、高さを活かした攻守でのプレーが魅力。守勢に回る展開となってもテニスのレシーブエースのように、流れを断ち切る武器を持ったCB。23シーズンは「繋ぐサッカー」に適応し、プレーの幅を広げた。23シーズンにキャプテンを任されたリーダーシップにも期待。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
23シーズンは、責任を感じていた表情がとても印象的でした。ただ、キャプテンとして責任を背負うからこそ、目標を達成できた時の充実感もとても大きくなるはずです。だからこそ、その目標を達成できるシーズンとなれば、特別な表情をみることができるはずです。今季も5柳選手とココロヒトツニして戦い抜き、今季こそは、達成感による充実した表情がみたいですよね。

15番 本山 遥 選手

生年月日:1999年6月5日
身長:171cm
利き足:右足
ポジション:右CB DH 右SB 右WB

『 ≫≫繋ぎ運べる守備の要≪≪ 』
身長面での不利を感じさせない身体能力を武器とした対人守備での安定感に加えて、22シーズンにAN(アンカー:中盤の底)で、磨いたチャンスメーク力を併せ持った選手。視野の広さと技術力の高さ、身体能力の強さを活かした前進してからの繋ぎや展開力は、現代サッカーへの高い適性を持っている。成長も著しく、3年目での更なる飛躍に期待したい。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
15本山選手は、挫折からの完全復活が印象的で、1年目の終盤戦から出場機会から2年目中盤までは、出場機会が減り、プレーから「迷い」や「不安」を抱えていることを、サポーター目線では感じていました。しかし、自信を取り戻して、輝きを取り戻しました。今季は始動当初から仕上がっており、開幕からの活躍に期待できるのではないでしょうか。

16番 河野 諒祐 選手

生年月日:1994人12月24日
身長:176cm
利き足:右足
ポジション:右SB 右WB

Jリーグ通算記録
J1(1試合0得点)
J2(127試合1得点)
J3(66試合2得点)
JFL(71試合4得点)
岡山(109試合1得点)
23(31試合0得点)

『 ≫≫岡山のゴルゴ13≪≪ 』
どんな状況でも動じず、冷静沈着に選手としてのタスクをやり遂げることができて、サインプレーも気取らせないクールな選手で、対戦チームの守備対応の圧力を受けても正確無比のクロスやプレースキックで多くのアシストを積み重ねてきた。””合わせる“アシストだけではなく、針の穴を通す”刺す“アシストも記録し、プレーの幅を広げた岡山の誇るスナイパー。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
右足から放たれる奇麗で直線的な軌道のクロスは、一見の価値があります。点で合わせるという言葉がありますが、そういったプレーができる数少ない選手です。自陣での攻守のプレーは不得意な選手ではありますが、だからこそ敵陣でのプレーを目指す木山ファジのサッカーへのマッチした選手の1人ではないでしょうか。

18番 田上 大地 選手

生年月日:1993年6月16日
身長:180cm
利き足:右足
ポジション:CB 左右SB (左右WB)

Jリーグ通算成績
J1(38試合3得点)
J2(123試合6得点)
23(11試合0得点)

『 ≫≫戦術の幅を広げるマルチDF≪≪ 』
新潟で培った長短のパスを交えたビルドアップの力は、岡山のDF陣の中ではナンバー1。セットプレー時のプレースキッカーとしても精度の高いボールを蹴ることができるだけではなく、ロングスローを投げることができるという武器もあることも大きい。体を張った粘り強い守備と左右のSBもできる点も魅力的で、チームとしての幅と深さを生み出せる選手。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
3度の昇格を経験できている理由としては、DF選手としての+αの部分をチームにもたらすことができる選手という点が大きいのではないでしょうか。スタメンとしても、リザーブとしても、メンバーにいて欲しい選手であることは間違いないでしょう。

43番 鈴木 喜丈 選手

生年月日:1993年7月16日
身長:183cm
利き足:左足
ポジション:左CB 左SB DH

『 ≫≫ゲームメーク型ラテラル≪≪ 』
DHで磨いたプレスやマークなどの守備の圧力を回避できる多彩なパスと、視野の広さを活かした縦パスで、チームを前進させることができて、体格を活かした対人守備も安定感がある。攻守両面でゲームを作る事ができて、攻撃参加時に、パスを中心とした攻撃で、得点を決めることもできる選手。CBとSB、DHの特徴を合わせ持ったプレーの幅が武器の選手。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
スペイン語でのSBを意味するラテラルで紹介した43鈴木選手ですが、本当にできることが多い選手で、55藤井選手も良い選手ではありますが、総合力で上回るのは簡単ではないかと感じます。特にDFとMFを融合した役割をハイレベルにこなせる選手で、固有名詞があっても良い選手に感じます。

55番 藤井 葉大 選手

生年月日:2006年1月16日
身長:180cm
利き足:左足
ポジション:左SB 左CB 左WB

Jリーグ通算成績
新人(1年目)

『 ≫≫スケールの大きいSB≪≪ 』
SBとしては、高身長の180cm。高卒のルーキーながら「対人守備・フィジカル・メンタル」の強さは、既にプロ水準。更に精度の高い左足を持っていて、フィードやクロスでのアシストに期待できるだけに留まらず、プレースキッカーを任せる事ができる点も魅力。心技体でのプロレベルの速さと強さに慣れることができれば、活躍が期待できる大型新人選手。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
「虚勢」や「過信」とは違う漏れ出す自信からの「不動」と言える動じない言動やプレーでの落ち着きから、早い段階からプロである自分をイメージして、そこに対して、普段の練習から足りない部分も補い、自身の武器を磨いてきたからこそ、今の55藤井選手があるのではないでしょうか。岡山でのプレーの先をイメージできる数少ない新人選手の1人に感じました。

88番 柳 貴博 選手

生年月日:1997年8月5日
身長:185cm
利き足:右足
ポジション:右CB 右SB 右WB

Jリーグ通算成績
J1(64試合1得点)
J2(28試合2得点)
J3&23(32試合3得点)

『 ≫≫ワイルドニューカード≪≪ 』
サイドができる選手としては長身の185cmで、スピードもありながら右足での高い精度のクロスを持っている。大は小を兼ねるという意味で、攻守でCBとサイドのどちらもハイレベルな次元でのプレーが可能。1対1からのドリブルの仕掛けより、スピードや高さを活かしたシンプルな仕掛けが得意で、サイドでの高さとDFでのスピードは、岡山の新たな武器。

『 ≫≫スギさん的視点≪≪ 』
木山監督「タカさん、ヤスさん、やっておしまいなさい。」ヤナギ選手の呼称問題は、解決はかなり難しい気がします。一般的には、新加入の貴博さんが折れても良いのではないかと感じますが、こういった所でも折れないという負けず嫌いな感じも悪くないと思います。サイドで、意地でもスピードや高さで仕掛ける。DFで高さとスピードで対抗する。負けても折れない事は、「飲まれない」という意味では、重要です。そういった不屈の精神は、期待できる選手ではないでしょうか。


3、選手名鑑(後書き)

 DF編では、2高木 友也 選手、4阿部 海人 選手、5柳 育崇 選手、15本山 遥 選手、16河野 諒祐 選手、18田上 大地 選手、43鈴木 喜丈 選手、55藤井 葉大 選手、88柳 貴博 選手の9選手を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 88柳 貴博 選手に関しては、少し言葉に迷いましたが、なんとか形にできました。全体的に、骨太の陣容になったように思います。実はですが、23シーズンは、5柳 貴博 選手と23ヨルディ・バイス(退団前の背番号)を軸に戦う編成で、どちらかを欠くとかなり難しい面は正直あった編成でした。

 今季は、バックアップではなく、全員スタメン候補の選手が、MF登録の選手を含めて、強靭なDFラインの選手が揃ったように感じました。プレー強度も23シーズンより上がっていると思いますし、ビルドアップやスピード、高さといった各選手が、独自の武器を持った選手が増えたように感じます。

 DFラインも岡山史上最高クラスのDFラインとまでは言えないかもしれませんが、選手層は、間違いなく史上ナンバー1です。恐らく、各ポジションでも史上ナンバー1という表現を採用すると思いますが、最初からJ2ナンバー1の選手を獲得するのではなく、岡山の資金規模を考えても成長をある程度意識して、若手とベテランのバランス、フィジカルやテクニックのバランスといった個性と成長のハーモニーよる相乗効果の部分に掛けて、勝負するという強化部の方の強い意志を感じます。

 今季がラストチャンスと言えるぐらいの文句なしの陣容が揃っていると、監督~DF編を選手名鑑を途中まで作成してきて感じます。23シーズンの町田のように抜けたクラブはないかもしれませんが、差はより縮まって最後までもつれるリーグ戦になることは間違いないでしょう。

 だからこそ、負けないクラブからの脱却として勝てるクラブへ「昇格」できれば、初めて「J1昇格」が、現実味を帯びてきます。そういった意味では、先日の監督&GK編を込みで考えてみても、DF登録の選手は、守備だけが武器ではなく、得点力のある選手やチャンスメークできる選手もいて、勝ち点3を得るんだというかなりの覚悟を感じます。

 「負けないだけじゃない。今季は勝てるチームを目指す。」

 ファジアーノ岡山の本気度を感じますね。

 DF編をお読みいただき有難うございます。他の4部の選手名鑑の方も読んでいただけると嬉しいです。有難うございました。

選手名鑑2024

監督&GK編(5)は、こちら
木山監督
1堀田 選手 13金山 選手 21川上 選手 49ブローダーセン 選手

DF編(9)は、この記事。
2高木 選手 4阿部 選手 5柳 選手
15本山 選手 16河野 選手 18田上 選手
43鈴木 選手 55藤井 選手 88柳 選手

MF編①(6)は、こちら
6輪笠 選手 7竹内 選手 10田中 選手
14田部井 選手 17末吉 選手 19岩渕 選手

MF編②(6)は、こちら
20井川 選手 24藤田 選手 25吉尾 選手
27木村 選手 42高橋 選手 44仙波 選手

FW編(5)は、こちら
8シャビエル 選手 9グレイソン 選手
11太田 選手 29齊藤 選手 99ルカオ 選手

文章=杉野 雅昭
text=Masaaki Sugino


筆者紹介
 冷静さと熱さを両立した上で、自分の感じた事を自分の言葉で表現することを大事にしている。ハイライトやテキスト速報をレビューを書くために確認するが、極力SNSは、情報を遮断して、レビューを執筆している。流石に通知なので、軽く目にすることこそあるが、綿密に分析するというよりは、サッカーというスポーツの魅力を発信することを一番大事にしており、ファジアーノ岡山だけではなく、対戦クラブにも最大限のリスペクトの気持ちで、サポーターとの交流や魅力を語り合うことが好きで、レビューを書き始めて、中断期間や書けなかった試合もあるが、10年以上、ファジアーノ岡山を中心にサッカーのある生活をエンジョイしつつ、応援してきた。


4、アディショナルタイム(ファジ造語24)


『 ≫≫力を出し切る三原則≪≪ 』
「決め切る・勝ち切る・逃げ切る」という課題と語ったGMの服部 健二 氏の言葉から想起した「力を出し切る三原則」という2024シーズン第一弾のファジ造語とさせていただいた。来季を観て行く上で、勝利するために、チームがどう強くなったのか、是非、結果から「力を出し切る三原則」をクリアできているか注目したいですね。

『 ≫≫虹色の右足≪≪ 』
24シーズンがルーキーイヤーとなる24番吉尾 虹樹 選手の右足から放たれるパスやクロス、シュート、プレースキックの全てが、高精度であることをより魅力的に伝えるファジ造語。24吉尾選手の名前の「虹樹」の「虹」があり、「虹色の右足」に相応しい選手であると思います。プロとして経験を積む中で、「虹色の右足」は、大樹のようにチームを支えることができる可能性を秘めていることも間違いないでしょう。

『 ≫≫木山マジック≪≪ 』
固定概念を作らない木山 隆之 監督の自由で大胆な決断により、チームを勝利に導くことができる試合采配や選手起用を指すファジ造語。誰にも思いつかない自由な発想と大体な一手で勝利を手繰り寄せてきた将棋で一時代を築いた羽生 善治先生の一手が「羽生マジック」と呼ばれていたが、そこに由来して、「木山マジック」と命名した。22シーズンは、サポーター間でも浸透した。24シーズンでも聞きたいワードですよね。

『 ≫≫剛よく剛を制す≪≪ 』
「サッカーにおいても剛強なものが、剛強な力によって、無慈悲にも剛強なものを押さえつけてしまうという弱肉強食の世界である」という意味の造語」本来は「柔よく剛を制す=柔軟性のあるものが、そのしなやかさによって、かえって剛強なものを押さえつけることができる」という意味の造語だが、99ルカオ選手のフィジカルが、あまりに凄すぎるので、諺(ことわざ)を弄ることでその強さを表現したファジ造語。


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